あしかけ5年、ようやく論文が出たので、このプロジェクトに絡んで研究費申請したいと思い、どういう計画にするかをずっと考えております。やりたいことはいろいろあるのですけど。しかし、やりたいことを書いてもダメなので、審査員が私にやらせてやってもよいと思うような計画にしないといけません。
しかし、今どき万人が重要だと認めるような研究ネタがその辺に転がっているわけもなく、仮にあったとしても、そういうものはもっとエラい人々がすでに取り分は取ってしまっているわけで、自然と、自分の分野で自分の特技を生かした研究で、なおかつ意義があると思ってもらえそうなものという数々の制約の中で研究計画を立てることになります。当然、そんな制約の中でパッとしたものが簡単に思いつくわけもなく、あれこれ小さな実験をやってみたり、論文をひっくり返してみたり、そんな先の光が見えないような日々が長らく続いております。
かといって、競争のある世界ですから、ネタをのんびりと寝かせておくこともできません。先立つものはなくてもとにかく少しずつでも進めていかないと、あっという間に時代遅れになって、折角のネタもオクラ入りになってしまいます。その辺が苦しいです。
私は、これまで計画した研究がうまく成功したことが少なく、半分失敗したような題材の中に面白い現象を見つけて論文にするというスタイルでやってきているので、なかなかそういったネタを元に売れる計画を作るというのは難しいものがあります。やはり、研究費を貰うという点では、スケールは違っても、がん研究でのMoonshot計画みたいなトップダウンの目的が明確な計画をぶち上げる方が良いのに決まっています。しかし、派手な計画をぶち上げるためには、そういうことを言ってもバカにされないようなリーダー的なポジションを自分の分野ででも確立していないといけません。そのために、重なるリジェクトにもレビューアーの意地の悪いコメントにも負けず、毎日コツコツと勤めて、インパクトのある論文を書くために頑張り、東に小さな学会あれば行って営業活動し、西に共同研究のお誘いがあれば出かけて話を聞き、いつもニコニコと笑っている、そういう人にならねばならないのだろうと思います。
努力はしてますが、向いてません。
それにしても、あれこれ足掻いているのになかなか先へ進まないのはなかなか気分のよいものではないです。若いころはもっと簡単に絶望していました。
しかし、長年、こういう生活なので、たとえ現在はどうにもならないと思っていても、最後はなんとかなるものだことはわかっているので、とにかく目の前のことに集中してあがき続けるうちにヒントが見つかるだろうと、楽観的に日々を送るようにしています。3歩進んで2.9歩下がるぐらいで良しとしていれば、そのうちどこかに着くでしょう。
また、いろいろ足掻いている間に、世の中は狭いようで広く、上には上がいるということを深く実感することが増えました。私も無駄に足掻いたり年をとったりしているのではなさそうです。ヘビー級相手ににフライ級のパンチで正面からいったのでは勝ち目はありません。凡人は凡人なりの戦略で戦っていかねばならない、そこを工夫していくことが凡人研究者の楽しもでもあるのだろうと思います。
というわけで今日はあまり書くことがないので、本日の名言:The meaning of life is to find your gift, the purpose of life is to give it away. JOY J. GOLLIVER
しかし、今どき万人が重要だと認めるような研究ネタがその辺に転がっているわけもなく、仮にあったとしても、そういうものはもっとエラい人々がすでに取り分は取ってしまっているわけで、自然と、自分の分野で自分の特技を生かした研究で、なおかつ意義があると思ってもらえそうなものという数々の制約の中で研究計画を立てることになります。当然、そんな制約の中でパッとしたものが簡単に思いつくわけもなく、あれこれ小さな実験をやってみたり、論文をひっくり返してみたり、そんな先の光が見えないような日々が長らく続いております。
かといって、競争のある世界ですから、ネタをのんびりと寝かせておくこともできません。先立つものはなくてもとにかく少しずつでも進めていかないと、あっという間に時代遅れになって、折角のネタもオクラ入りになってしまいます。その辺が苦しいです。
私は、これまで計画した研究がうまく成功したことが少なく、半分失敗したような題材の中に面白い現象を見つけて論文にするというスタイルでやってきているので、なかなかそういったネタを元に売れる計画を作るというのは難しいものがあります。やはり、研究費を貰うという点では、スケールは違っても、がん研究でのMoonshot計画みたいなトップダウンの目的が明確な計画をぶち上げる方が良いのに決まっています。しかし、派手な計画をぶち上げるためには、そういうことを言ってもバカにされないようなリーダー的なポジションを自分の分野ででも確立していないといけません。そのために、重なるリジェクトにもレビューアーの意地の悪いコメントにも負けず、毎日コツコツと勤めて、インパクトのある論文を書くために頑張り、東に小さな学会あれば行って営業活動し、西に共同研究のお誘いがあれば出かけて話を聞き、いつもニコニコと笑っている、そういう人にならねばならないのだろうと思います。
努力はしてますが、向いてません。
それにしても、あれこれ足掻いているのになかなか先へ進まないのはなかなか気分のよいものではないです。若いころはもっと簡単に絶望していました。
しかし、長年、こういう生活なので、たとえ現在はどうにもならないと思っていても、最後はなんとかなるものだことはわかっているので、とにかく目の前のことに集中してあがき続けるうちにヒントが見つかるだろうと、楽観的に日々を送るようにしています。3歩進んで2.9歩下がるぐらいで良しとしていれば、そのうちどこかに着くでしょう。
また、いろいろ足掻いている間に、世の中は狭いようで広く、上には上がいるということを深く実感することが増えました。私も無駄に足掻いたり年をとったりしているのではなさそうです。ヘビー級相手ににフライ級のパンチで正面からいったのでは勝ち目はありません。凡人は凡人なりの戦略で戦っていかねばならない、そこを工夫していくことが凡人研究者の楽しもでもあるのだろうと思います。
というわけで今日はあまり書くことがないので、本日の名言:The meaning of life is to find your gift, the purpose of life is to give it away. JOY J. GOLLIVER