百醜千拙草

何とかやっています

男性とか女性とか

2019-12-20 | Weblog
年末でいろいろ雑用が増えて生産性は上がらないのに忙しいです。
Twitterでニュースをフォローしていると、日本の社会の後進性が話題になっているものが多く目につくようになりました。政府与党の腐敗は海外でも話題になり、先日は、詩織さん事件で民事で詩織さんの勝訴となったのに、逮捕状が直前でアベ一味によって揉み消され刑事罰どころか起訴さえされなかった事件が再び海外でも取り上げられ、日本の人権に対する後進性に非難があつまりました。



それから、ヨーロッパで社会でリーダーポジションを果たす女性の割合が高いということ、一方、日本はいまだに少ないというのがここ数日、話題になってい
ました。女性閣僚の率は日本は最低レベル。

私は、女性も男性も人間に違いはないし、人種、性別に関係なく、能力に沿って、適材適所がよいと思っています。実際、自民党の女性議員はロクでもないのが多く、男性とか女性とかいう以前に人として問題のあるのが集まっているのがいまのアベ自民でしょう。
 というわけで、人種や性といったうまれもった個人の属性をみて、その比率がどうとかいうのはちょっと違和感を感じるわけですが、一方で、アメリカなどでのマイノリティー、女性に対するAffirmative actionは、社会がより平等に人々にチャンスを与えようとする努力の一環であるとも理解できます。

女性に関しては、子供を産み育てるという男性にはできない仕事がありますから、社会が全体で子供を育てていこうという意識やシステムの乏しい国(日本)では、女性が社会進出しにくいのだろうと想像できます。社会の発展と維持のために、人々の能力を活かす、ということを考えると、子供を育てる、あるいは高齢者を介護する、といういった仕事は、関係個人のみに頼るのではなく、社会がもっと積極的に負担していく体制を作るというのが望ましいと思います。もちろん、誰かが負担をしないといけないわけです。それは各々が社会全体の構成員であるという自覚のもとに積極的に責任を分かち合う姿勢、つまり現在の日本での資本主義や自由主義とは一段上のレベルの意識の共有が求められるものと思います。首相やその夫人自ら、率先して、税金、政府、法律を己の利益のために私物化し、嘘をつき、身内の犯罪をもみ消し、自ら犯罪に手を染め、それをごまかすために公文書の偽造、隠蔽までして世界に恥をさらし続ける国、長いものに巻かれて嫌なことは弱者に押し付けるいじめ文化の日本では、そのレベルに到達するにはまだまだ先が遠いでしょうが。

と、こんな話をしているのは、昨日の会議に出席したからです。近所の複数の別施設の研究者で、興味がかぶる人々が集まって、情報交換と共同研究のプラットフォームづくりをしようという第一回のミーティングがセットアップされ、10余りの研究室からの代表が集まりました。半分以上は独立数年以内の若手で、七割ぐらいはすでに知っている人々でしたが、なぜか居心地が悪いなあ、と感じて、会議室の中を見渡したらその理由がわかりました。参加者の中で男性は私一人だけだったのでした。これではreverse affirmative actionが必要なのでは、と思った次第です。 
私の所属する講座には8つの研究室がありますけど、女性PIは一人だけです。しかし、周囲を見渡すと、確実に若手研究者の中での女性の比率は上がっているようで、ポスドクを含めてみると、私の場所では女性研究者は男性研究者の二倍はいるのではないか、と感じます。

子供を産んで育てるという役割のためにおそらく女性は社会進出が(日本のような国では)低いと私は想像しているわけですが、一方、男性は稼いで家族を養っていかねばならないという役割のために、近年、とくに不安定で所得も高くないアカデミアでの研究職を志す男性が減ってきているのではないだろうか、と想像します。結果として、若手研究者の中での女性の比率が相対的に上がっているのではと思うのですが、どうでしょうか。

例えば、学生時代に訪れたフィリピンでは、医師の七割は女性でした。男性は金の稼げる力仕事や出稼ぎに行き、それができない女性が医師になるという話です。似たようなことが、研究業界に起きつつあるのかなあ、と思う次第です。

ま、日本は、あいにく、政府与党がクズの集まりで、教育や研究を金儲けの手段としか思っていない不届きものばかりなので、放っておくと、日本の学問、大学、教育、研究、は遠からず滅びてしまい、男性とか女性とか言っている場合ではなくなるでしょうけど。男性とか女性とか言う前に、まずは政府与党のクズどもを放逐、折伏、殲滅するのが急務であろうと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする