百醜千拙草

何とかやっています

よいお年を

2019-12-31 | Weblog
年末も差し迫り2020年となろうとしております。20/20ということで、来年は前後の見通しのよい年となりますようにと望んでおります。

前回の続きみたいになりますが、先週末も、知らない雑誌から査読の依頼がありました。メールにはタイトルと抄録だけがついていました。タイトルの英語からしていきなりおかしく、文法も間違っています。抄録も読んでみましたが、内容は推して知るべしというレベル。

論文のレビューをする方は、持ちつ持たれつだし、稀に面白い話を知ることもできるという特典があるから協力していると思います。しかし、英語も方法もまともに書いていないような論文に最低1時間は費やして読んでコメントを書くという虚しい作業を何度もしましたけど、結果、有意義なものを得たことは、これまで正直言ってありません。

クオリティーの低い論文を平気で投稿してくる方も問題ですけど、腹立たしいのは、レビュアーの時間を無料で使って金儲けしている雑誌社の編集室が何のチェックもせず、レビュアーに丸投げしてくることです。そういうジャーナルにはそういうレベルの論文しか集まらないだろうし、そうなればどうせ誰も読まないわけで、ならばそんな論文もジャーナルも無くてもいいものだと思います。どうしても出したければBioRxivとかもあるわけですし。

今回の論文は、普段からの不満もあり、編集者に、まずレビュアーに回す前に、原稿がマトモな英語で書かれていることを編集室でチェックするように、と要求しました。本来、編集室レベルで突き返すべきものだと思います。今のところ返事はありません。

今回のが中国からという証拠があるわけではありませんから、決めつけてはいけませんけど、現在、中国からの大量の論文が英語雑誌に投稿され、レビュープロセスがクロッグするという状況に陥っている中、最低限の作法もわきまえていないような原稿を投稿する方もそれを平気で丸投げで回してくる金儲け主義の編集室も、いい加減、全体的視点から状況を鑑みて、改善を考える時ではないでしょうか。

一年の終わりに愚痴っぽくなり申し訳ありませんでした。これで一年を終えるのはいけませんので、立った腹はスパゲッティーの代わりの年越し蕎麦で収めます。

みなさま、良いお年を。


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