研究合宿から帰ってきました。昔からの大勢の知り合いや名前でしか知らない人に直接会えて大変楽しかったです。たっぷり時間があって色々できるだろうと思っていましたが、時間はあっと言う間に過ぎて、最初考えていたことのごく一部しかできませんでした。それでも貴重な情報は得られたし、何より普段会えない人々とゆっくり話ができたのは大変よかったと思います。帰りの飛行機の中でも色々考えて、ちょっとだけ前進しそうな感じです。とはいうものの、研究アイデアなど100個思いついても生き残って実験までいくのはせいぜい5-6個、それが成功するのはそのうち1個あるかないかという感じなので、まだまだ先行きはわかりません。
この合宿の間、ニュースは一応フォローしていました。トランプのState of Union Addressの演説に不満を募らせた下院議長のNancy Pelosiが終了後に文書を破り捨てるパフォーマンスが話題になりました。気持ちはわかりますけど、Pelosiもトランプのレベルに降りてしまったのではいけません。もう少し上品に抗議の意を示す方が民主党のイメージはよくなっただでしょう。
そのトランプはしばらく続いた上院でのimpeachment裁判で二つの罪に問われ、僅差で有罪を逃れました。共和党が多数の上院なので、予想されたことですが、共和党ではユタの議員、かつてマサチューセッツの州知事で、2012年のオバマ再戦時の共和党の大統領候補であったミット ロムニーが、ただ一人、トランプの有罪に票を投じました。
どこでもそうですけど、自己利益、党利党益で議員も動くわけで、このトランプのimpeachment裁判も茶番といえば茶番ですけど、それでも、この長い裁判の中で、結構、細かい議論が尽くされるというのは、アメリカのアメリカたるところです。それによって、TVを見る人はトランプの何がどういう理由で罷免の対象になっているかを知って考えることができます。多分、先進国なら世界中どこでも若者は民主主義の当事者であるという意識を持って、それなりに政治に対する態度を発達させていると思いますけど、日本では、政権とマスコミが一緒になって、情報を隠蔽し、国民が民主主義政治の当事者であるという意識を持って物事を考えるということをしないように仕向けています。これが今のアベ政権に見られる政治の極端な腐敗と幼稚化につながっていると思います。アベ政権の連中は、こうして国民を白痴化することで権力を保っているが、まさにそのことによって自分たちはそれ以上のバカになってしまっているということです。日本の政治が三流、四流と言われる由縁でしょう。そこに集まる連中は権力を握ることだけが目的であって、そもそもの政治の「大義」という前提がかけているのですから。極端に言えば、いま多くの政治家がやっているのは単なる権力争いであって「政治」ではない。特に、アベ政権の連中は政治家とは言えぬどころか、権力を違法に濫用する犯罪人どもだと言えるでしょう。
さて、そのトランプと言えば有罪を逃れた瞬間、早速、またツイッターでクソっぷりを発揮していました。ま、トランプと何とかは死ぬまで治らんのでしょうな。「最後には正気の国に戻って欲しい」と隣合わせに座った人がため息まじりにいうので、「正気が失われているのは、日本でもイギリスでも同じですよ」と答えました。
日本のニュースもフォローしていましたが、ニュースを見るたびに腹が立ちます。数で圧倒する自民党がアベを筆頭にやりたい放題、捏造、改ざん、なんでもあり、詭弁に責任転嫁、時間稼ぎ、とクズぶりを毎日さらし続け、日本の政治はすっかり壊れてしまいました。食事の時に、福島原発事故の隠蔽の話を振ってきた外国人に対して、私は「日本の政治を心から恥じている」としか言えませんでした。一つ一つ言うにはあまりに酷すぎて。