百醜千拙草

何とかやっています

今後の準備

2020-09-22 | Weblog
週末は素晴らしい天気でした。昔の楽しかった日を思い出します。精神衛生のためにちょっと仕事をし、あとはリラックスして過ごしました。週明け、新着論文を物色していたら、昔の知り合いが何か出しているのに気がつきました。よくみたら、彼のポスドク時代のボスの訃報記事でした。
現在、変形性関節炎のマーカーとしてよく使われるMMP13と呼ばれるコラーゲン分解酵素があって、20年ほどまえ、この人の研究室を含む二つの研究室でノックアウトマウスが作られました。もう一つの研究室は個人的にもよく知っていて、当時、研究室を持っていた人はすでに70代後半でしたが、このマウスを使って変形性関節炎の研究をしようと申請を出したのが全く評価されず、それがきっかけで引退を決めたと話してくれました。それから数年して残念ながら病気で亡くなられました。
こうして、マトリックス蛋白研究が盛んだった70-90年に名をなした人々の世代がポツリポツリといなくなっていくのは、親を亡すように寂しいものです。

いつまでも若いと思っていた人が、急に、衰弱したり亡くなったりするもので、実は人ごとではありません。私も、肉体の老化を感じる機会が多くなったので、老後のこと、そして、そのうちやってくる永遠の眠りへとどのようにスムーズに移行していくかを考え始めました。理想的には70才台前半に何らかの原因で急死するというシナリオを望んでいますけど、どうなりますか。

私はこの数年で血圧があがり、不整脈が出はじめました。根拠はないですけど血管系は大丈夫だろうと思っていたので、驚くと同時に、もう体に自信など持てる年ではなくなってきたのだと思い知らされました。何があってもおかしくありません。不整脈は結構不愉快です。どうも心房細動のようです。放置、血栓、脳梗塞、半身不随、嚥下障害、肺炎で死亡というシナリオが頭に浮かんだので、心臓内科を受診することにしました。ツテを辿って適当な人を探しました。コロナのせいか、メールと電話で診察という運びになりましたが、検査データをあらかじめとってほしいとのこと。

昔は不整脈の評価は、体に電極と電線をはりつけて弁当箱のような記録装置をぶら下げて1-2日間の心電図モニターをしたものですが、今や煎餅ぐらいの大きさの小な装置を胸に貼り付けるだけで、電線も弁当箱もいりません。貼り付けたあとはほとんど気になりません。シャワーも浴びれるし、運動もできます。記録期間は二週間もあります。症状が出たら装置のボタンを押して詳細をiPhoneのアプリで入力するようになっています。モニター後ははずして郵便で送り返せば業者が解析し、結果を医師に送るという手順です。

不整脈の治療にしても格段に進歩しました。心房細動は昔は脈拍数のコントロールと抗凝固療法ぐらいでしたが、いまはアブレーションによる根治療法が主流になりつつあるようです。私の場合は多分、まず血圧コントロールから始めて様子をみてアブレーションを考えるという感じになるのでしょうね。まだ、モニター中なので診察は一月先なのですが。歳をとると、面倒ごとが増え、できないことお増えていきます。幸いなことに、あきらめもよくなるのでバランスがとれるのでしょう。

そういえば、父も心臓伝導異常の頻拍発作がありましたが、結局、それとは無関係の血管障害で若くして急死しました。発症から数時間で意識を失ってしまったので、多分、本人は死んだ自覚もなかったと思います。実際、自宅で行った葬儀の最中に、死去の直前に新しくした機械が電源も抜いてあるにのもかかわらず、動きだしましたから、多分、存在をアピールしたかったのだろうと思います。

私としては、やはり、脳血管障害などで後遺症がのこり、寝たきりになってしまうとか、ひどい認知症になるとかで、周囲に長年、迷惑をかけて「死んでくれてホッとした」と言われるような死に方は、できれば、なしで済ませたいと希望しております。やはり、急激に意識を失ってそのまま死ぬようなのがいいですね。その点では心房細動はマズいですけど、心室性不整脈は望ましいと思います。広範囲の心筋梗塞や大動脈瘤の破裂、物理的な事故などは比較的すぐ死ねるかも知れませんが、痛いのが辛そうです。また、ヘタに生き延びたりすると大変やっかいな後遺症が残って最悪の状態になりかねません。心室性不整脈で血圧が落ちて、意識を失って寝ている間に死ぬというのが理想ですが、ダメなら、知らぬまに進行したガンで、あっという間に食べれなくなって一月以内に枯れて死ぬというのがいいです。その場合は少し時間に余裕があるので、自分も周りの人も多少の準備ができるかも知れません。ま、いずれにしても、こちらにはあまり選択権はありませんから、希望が叶えられるかどうかはわかりませんけど、今後の行いには気をつけたいと思います。

とりあえず、医者に行って、リンゴとカレーをたべて、ビタミン剤を齧り、高血圧と不整脈に効く手足のツボを10回押して、屍のポーズで瞑想しながらホ・オポノポノを唱えるぐらいならできるのでは考えています。
コメント
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