百醜千拙草

何とかやっています

逆転の気配

2022-07-26 | Weblog
自民大勝の参院選の後、私は日本の未来に大変、悲観的でした。安倍政権によってとことん壊された日本の統治機構の腐敗はとどまるところを知らず、ちょうど、がん細胞が見境なく、宿主を蝕んで最後は自らも一緒に殺してしまうかのように、自民党とその利益共同体が、国民から栄養を吸い上げ、国の健康を危険な状態まで損なってきました。その国民といえば、そのがん細胞の危険性を自覚するどころか、それをまるで味方であるかのように思い込んで応援する始末。まるで統一教会の教祖に、財産や自己の自由を捧げて食い物にされているのに逆にそれを悦ぶ洗脳された信者のようです。客観的に見れば、どこをどうみても、安倍政権は政治家としてどころか、人間としてクズのあつまりでした。その路線をキシダという唯一できることが「聞くだけ」という安倍以上に無能なロボットが引き継いでいくことが決定し、今後の三年で、自民党というがん組織は日本という国にトドメをさしてしまうだろうと思っていました。
ところが、自民党と統一教会の関係が顕になるにつれ、「無風の三年で自民党がやりたい放題」という予想を一気に覆しかねない事態がおこりつつありそうな気がします。神は思わぬやりかたで、現世に介入してくるのかも知れません。

自民党はずっと消費税増税と改憲をしつこく訴えており、その改憲案を見た野党や有識者がその危険を非難してきましたが、ここに来て、自民党の改憲案というのはそもそも統一教会の改憲案のコピーであったことが明らかになりました。


こうなると、自民党と統一教会が日本国民を食い物にして票を集めるお互いの目的のために手を組んでいたという程度の話ではなく、自民党はこのカルト教団に内部からコントロールされていた洗脳レベルの汚染度であったと考えるべきなのかもしれません。

今回の安倍氏殺害事件のインパクトを私はかなり過小評価していたのではないかと、最近のニュースを見ていて思うようになりました。この銃弾は、ひょっとしたら日本の歴史を大きく変えるかも知れません。この事件から派生するになる主に三つの事柄が相乗作用によって、自民党を追い込むことになるのではないかと想像しています。

一番大きいのは、安倍氏自身の死去です。これによって悪い意味で影響力が強かった自民党の官僚組織へのコントロールがはずれつつあるような兆しを感じます。先日のオリンピック汚職が再燃したことは、これまで安倍が抑えていた案件の捜査が解禁されつつあることを思わせます。これまで、内閣人事局を通じて安倍のパワハラの屈辱に甘んじてきた官僚組織がその死去によって 抑えが外れる可能性を感じます。これが本当に起きているのなら、キシダには安倍のようなパワハラ力はないということを意味していると思います。つまり、安倍というフタがなくなって、腐敗した生ゴミバケツからシュールストレミングのように、爆発的に中身が出てきつつあり、それをキシダは止められないということです。止められない理由はリーダーシップの欠如に加えて、そもそも安倍とは派閥が違うことがあるだろうと想像します。鈴木エイトさんの調査では、統一教会と関係の深い自民党議員は安倍の清和会に圧倒的に多かったという話です。つまり安倍の一味というのは強い一人の親分とその力を笠に来ただけのチンピラのようなもので、頭がなくなればただの烏合の衆だったのではないでしょうか。その連中がやりたい放題やった後始末を派閥の違うキシダはできないのでしょう。

二つ目は、国葬をゴリ押しして、安倍を祭り上げることで安倍の腐敗政治の数々を一挙に葬ってしまおうと考えたことでしょう。この案は誰が考えたのか知りませんけど、アベノマスクなみの浅知恵でしょう。結果はご覧の通り、アンケートでも国民の30-50%が反対しており、違法である国葬を閣議決定だけでゴリ押ししているのだから、スムーズに行くわけがなく、逆に野党を始め多くの国民の反感を誘発し、反対デモが各地でおこり、大学では反対看板が立ち、海外のメディアも批判的に伝える始末。これで、過去を封印して安倍の問題はなかったことにしようとするのは逆効果になっています。法的根拠がなく、安倍の悪事の封印が目的であるのが見え見えの正当性のない国葬を強行すれば、封印とは逆に、それこそモリカケサクラのように延々と追及が続いて、自民党の腐敗が掘り起こされるだけでしょう。スガなみのポンコツのキシダがそれに耐えられるとは思えません。

そして、三つ目はいうまでもなく、安倍と統一教会との繋がりです。山上容疑者は「ネトウヨ」と自称し、安倍の右翼的思想と共鳴し、二年弱前まで、安倍政権を支持していたのです。ところが、安倍の右翼思想はほとんど統一教会の教義と合致していました。日本が優れた国であると信じて、その(アメリカからの)真の独立を願うことが右翼思想の中心にあると思いますけど、その右翼が期待した安倍が、実は右翼は右翼でも韓国の右翼、「韓国はアジアの中で選ばれた国であり、日本は韓国の前に跪かねばならない」とするこの韓国カルト集団に昵懇で、霊感商法で日本人から巻き上げたカネを韓国へ流す手助けをしていた、というのは、日本の普通の右翼にとっては、思想的にも許されぬ話でではないでしょうか。このことが広まれば広まるほど、多くのネトウヨと呼ばれるような不遇な人々は、ちょうどこの山上容疑者の心変わりのように、逆に自民党への反感を強めていくのではないかと思います。つまり、彼らや日本会議の右翼思想を現実化してくれると思って支持していた安倍自民党が、実は、単に権力欲と金銭欲のために彼らを利用していただけで、その実は、アメリカの代理人であり韓国カルトの手先の売国奴に過ぎなかったと評価をかえていくのではないでしょうか。

山上容疑者はあと数ヶ月、精神鑑定のために留置されるそうですが、おそらく、政権は、この事件を山上容疑者の精神喪失という形で、不起訴に持ち込もうとすると思われます。裁判になって、裁判の記録が詳細に明かされることを恐れているでしょう。裁判になれば、注目を集めざるを得ず、その間、自民党と統一教会の繋がりを延々とほじくり返されることになるからです。ですので、最終的に山上容疑者が起訴されるかどうかが、司法への自民党の支配がどれだけ続いているかを測る一つの指標になるのではないかと思います。

官僚組織が本来の仕事をするようになれば、さすがにメディアもそれに追従するでしょう。そうなれば、キシダには止めようがないでしょう。腐った大木は一気に崩れ去るかもしれません。
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