朝の3時間をかけて3行。今やっている論文の作業はこのペースが続いています。この論文(というか、書き物)は、preprintに出して、時間ぎれになって終了になると思いますが、三年ぐらいはやっていたので、データはそれなりにあります。残念ながらストーリーとしてうまくまとまらず、もし雑誌に投稿した場合にはよくてMajor revisionで、追加実験を要求されるのは間違いないのですけど、それをやっている時間も材料も人もありません。そんな状況なので、モチベーションが湧かず、他にも色々と別の考えることなどがあって、グダグダしている間に時間が経って1日が終わるという状況になっています。この論文がどういう風に終わっても、研究分野の将来にも私の将来にも大きなインパクトもなく、個人的な満足感もないというのはわかっているので、何とか義務感だけでやっておりますが、発展性の見込めないことに時間を費やすというのはあまり楽しくはないです。ま、暇が潰せてよかったと考えるようにします。
先日発表した新規希少遺伝性疾患の論文について、共同研究者の人からメールが送られてきました。そこにあったPubMedのリンクを見ると、我々の論文と並んで、我々のケースと同じ遺伝子の変異に関する論文が全く別のグループによってJCIに発表されていました。このプロジェクトを始めたのは3年前ですから、今の時期に論文が発表になったのは全くの偶然です。多分、もう一つのグループも同様でしょう。このような激レア遺伝疾患を研究するプロジェクトが全く独立して行われ、何の打ち合わせもなく、同じ月に論文となって発表されるという偶然は、私は初経験なのでちょっと衝撃でした。あらかじめ知っていたら、こちらもJCIに投稿したのになあ、と思った次第。ま、雑誌はどうでもいいですけど。やっぱり、世界は誰かがシナリオを書いていて、我々は神の見えざる手に操られているのかも知れません。そう思っておくのが精神衛生にも良いように思います。