tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

「癒しの都」奈良へいらっしゃい!

2011年04月29日 | 奈良にこだわる
いよいよ今日(4/29)から、奈良市の平城宮跡で「平城京天平祭」(4/29~5/5)が始まる。今朝の天平行列(総勢400人)は11時に朱雀門前を出発し、大極殿を目ざす。大極殿前では、11時半頃から、奈良の宗教者とともに「祈りのメッセージを送ろう」という行事も行われる。

しかし、東日本大震災の影響で、県内のホテル・旅館では予約のキャンセルがあいついでいる。その巻き返しを図るため、被災地住民などを対象とした格安の宿泊プランが売り出されている。産経新聞奈良版(4/24付)によると

《古都観光で心癒やして 奈良県内のホテル・旅館 キャンセル損害5億円超 巻き返し格安プラン》《東日本大震災の影響で、県内のホテルの宿泊予約のキャンセルが相次いだ。県旅館・ホテル生活衛生同業組合によると、判明しているだけでも約5万3千人以上がキャンセルし、5億円以上の損害が出た。だが一方で、被災地から訪れる宿泊客向けに独自の格安プランを企画するホテルも登場し、自粛ムードの改善に向けた取り組みを模索している》。

《県内のホテルや旅館約200施設でつくる同組合によると、県内の宿泊者は4割が首都圏からの観光客。例年、春から初夏にかけ、奈良の宿泊客はピークを迎えるが、震災直後は停電や交通網が打撃を受けた影響もあり、首都圏からの予約を中心に大規模なキャンセルが相次いだ》。

《県内最多の客室数を備える「ホテル日航奈良」(奈良市)でも震災以来、キャンセルが相次ぎ、3800室以上の予約が取り消しとなった。広報担当の高塲(たかば)順子さんは「これほどの落ち込みはこれまで経験がなかった」と話す。同組合が、加盟する全施設に聞き取り調査したところ、回答があった3割にあたる62施設だけでも、4月1日現在で宿泊、宴会など約5万3千人がキャンセルし、5億円以上の減収となったという》。

《キャンセルの続発は落ち着いたものの、新たな予約がなかなか入らず、回復の見通しは不透明だ。同組合は20日、奈良市の仲川げん市長に観光プランを共同でつくるよう要望した。吉川義博専務理事は「被災していない人も心が疲れてきている。仏像に手を合わせ、僧侶の話を聞くなど奈良は心癒やされる場所。奈良にしかできない心の復興支援もある」と奈良の利点を改めて旅行代理店にPRしている》。

《長引く自粛ムードに対し、仲川市長は「この時期に遊ぶのはどうか、という気持ちもわかる。しかし、こういうときだからこそ被災地を支えるためにも経済活動に力を入れなければいけない」と語った》。「心の復興支援」とは、良い言葉だ。奈良の神社仏閣での参拝や祈祷などを組み入れた「祈りの観光プラン」を早急に作り上げ、多くの人に奈良を訪ねていただきたいものだ。

《こうした現状にホテルもただ手をこまねいているだけではない。ホテル日航奈良は東北、関東、北海道の住民を対象に料金を半額にする宿泊プランを考案。このプランの予約が1件入るたび、100円を義援金にあてる。今月15日の販売開始後、3日で約300室の予約が入り、1週間で約400室が埋まった。「奈良ロイヤルホテル」(奈良市)と「ホテルサンルート奈良」(同)も青森、岩手、宮城、福島の4県民に1泊2500円の格安プランを実施している》。

《高塲さんは平成7年の阪神大震災を兵庫県西宮市で被災した。ガスや水道がなかなか復旧せず、不自由な生活を送った。2カ月後にはストレスで胃潰瘍を患った経験もあることから、リフレッシュすることの必要性を実感している。「余震も続き、落ち着きたいと思う人は多いはず。奈良でほっとしてもらいたい」と話している》。

ホテル日航奈良のプレスリリースに詳しい情報が出ていた。「奈良から元気と癒しを!絆キャンペーン」(4/16~9/30)というのだそうだ。《キャンペーン第一弾として『東北・関東・北海道地方の方は、お部屋代が正規料金の半額になる』というプランを考案いたしました。このプランは、今回の地震で被災地域としてあげられている3つの地域(15の都道県)の方を対象とし、シングル、ツイン、ダブル、トリプル、フォースという全ての部屋タイプを、1日最大50室ご提供いたします。ホテル日航奈良では、過去に地元『奈良県民半額プラン』や、阪神なんば線開通を記念した『兵庫県民半額プラン』をなどを販売いたしましたが、全国の3分の1にもわたる広い範囲で行うのは開業以来初の試みとなります》。

《プランには特別特典として、トウキやジュウヤクなど8種類が生薬配合され、疲労回復などに効果があるという入浴剤『東大寺 薬湯 天真』もおつけし、寺社仏閣が多く自然豊かなこの奈良で、少しでも心や体を癒せる休日をお過ごしいただければという、ホテルからの思いを込めました。尚、このプランが1件入るごとに100円を、ホテルから被災地への義援金として日本赤十字社へ募金いたします。また、キャンペーンの一環として、東北地方のお酒などを積極的に使用することなども検討しており、今後もさまざまな形で活動していく予定です》。

奈良ロイヤルホテルは、《甚大な被害を受けられた県民(青森・岩手・宮城・福島)の皆様にやすらぎとお部屋を提供します 料金2500円(税サ込/おひとり様1泊の室料とスパご利用代)※お部屋の清掃料・備品・消耗品・水光熱費です。ご理解下さい》。

ホテルサンルート奈良も《甚大な被害を受けられました県民(青森・岩手・宮城・福島)の皆様にお部屋を提供いたします おひとり様ご一泊 ¥2500 (室料のみ) ご料金はお部屋の清掃・備品・消耗品・水光熱費になりますのでご理解ください》とある。

被災地の方はもちろん、多くの国民の観光意欲は減退している。しかし逆にいえば、混雑の少ない観光地でのんびり旅をできるというメリットもある。そんな状況のなかで「平城京天平祭」が(自粛せず)予定通り開催されるというのは、大英断である。

皆さん、このゴールデンウィークには、ぜひ「癒しの都」奈良へいらっしゃい!
※トップ写真は、ホテル日航奈良の客室(同ホテルのプレスリリースより拝借)
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