tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

野むら山荘 鳥亭

2011年04月12日 | グルメガイド
4/10(日)、会社の先輩・OBが作る「京都食べ歩き同好会」に参加した。今回は3人欠席となり、総勢7人でお邪魔した。今回の訪問先は、大原の「野むら山荘 鳥亭」(京都市左京区大原野村町236)だった。幹事のKさんが、定期購読されている「月刊 茶の間」に掲載されていたお店である。麻生玲央(れお)が、All About「野むら山荘 鳥亭」で詳しく取り上げているので、まずはこれを引用しつつ紹介する。
※前回のこの会は、「西陣 魚新」だった。



《京都大原にある完全予約制の店「野むら山荘 鳥亭(とりてい)」。元は宿でしたが、今現在は鶏鍋料理を主とした料理を出す料亭となっています。場所が大原だけに、車でしか行くことは出来ませんが、あらかじめお願いしておくと、ご主人が地下鉄国際会館前まで車で迎えに来てくださいます》。私たちは7人だったので、マイクロバスでお迎えいただいた。近鉄大和西大寺駅から地下鉄国際会館駅までは、直通の急行で約1時間。ここから15分ほど、車窓から桜満開の京の春を楽しむ。


5,000坪の庭で

《高野川に沿う洛北の鄙びた景色を楽しみながら15分程ドライブして、広く手入れの行き届いた庭の前に到着》《玄関までの長いアプローチを進むと、視界にはいるのが5,000坪という庭の広さに負けない広大なお屋敷。今は亡きご主人の父上が、30年ほど前に凝りに凝って自ら建てられたといいます》。





玄関先では、美人の女将さんが出迎えて下さった。《待合を兼ねた広い玄関ロビーを上がって、まず通されたのは普請道楽の極みとも言える茶室。この茶室がまた凝っていて、300~400年は経っているのではないかと思わせるような、古色蒼然とした仕上がりには驚きを禁じえません》。ほの暗い茶室で、美味しい抹茶と、小ぶりのぼたもち(=おはぎ 自家製)をいただいた。





《極めつけは、修学院にあった豪商の御屋敷から移築したという書院造りの30畳の広間。2方が庭に向かって開け放たれると、比叡山系を借景になんとも言えない開放感が拡がって、これまでに訪れたどの料亭の広間より贅沢な空間に思えました。この広間が4名から利用できるのは嬉しい限りです》。この広間はすごい。難なく30人ほどの大宴会ができるところに、テーブルと椅子を置いて、7人で占領させていただいた。


春の旬菜 胡麻酢あえ

幹事のKさんに予約していただいたのが、軍鶏(シャモ)鍋のコース8,500円(税・サ別)。まずは、お品書きの1番目「吉野の梅酒」で乾杯。果肉が入っていたので、これは北岡本店の「やたがらす 吉野物語 うめ」とみた。最初に出てきた料理は「春の旬菜 胡麻酢あえ」。お品書きによると、ホタルイカ、ツブ貝、アサリ、タケノコ、菜の花、ウルイ(オオバギボウシの若葉)、コゴミ(クサソテツの若芽)、タラの芽、カリフラワー、椎茸などを和えている。ほのかな苦みと胡麻の香ばしさが、とてもいい。


春の土瓶蒸し

お次は「春の土瓶蒸し」だ。タケノコ、ワカメ、ハマグリ、木の芽がたっぷり入っている。いいダシが出ていて、これは美味しい。次は「軍鶏刺身」。《近江シャモ(雌)の刺身盛り合わせ! これはもう何の説明もいりませんね。最高クラスの近江シャモ(雌)の刺身が旨くないわけがありません。各部位(胸肉、もも肉、ささみ、心臓、肝、砂ずり)は、鮮度・質ともに素晴らしいの一言。食べる度に、溜息さえ漏れるほどの官能的な肉感と、溢れ拡がる旨味は、刺身だからこそ、堪能できる賜物です》。


朝引き軍鶏の刺身(上から胸肉、もも肉、ささみ、心臓、肝、砂ずり)

《尚、驚いたのは、この刺身には生姜醤油以外にも、「ロシア シベリア産」「ブルターニュ産」「アンデス紅塩」、「栗国粗塩」「宮古島粉塩」「五島灘藻塩」の合計6種類の塩が用意されているという点。まずは塩を試食し、塩の味を覚えるところから始め、続いて各部位に合うであろう塩を選択して食すわけです》。近江シャモは、当日の朝に締めたばかりの「朝引き鶏」だ。麻生玲央が食べたのは雌だったようだが、我々のは雄。脂が乗って柔らかい雌と違い、筋肉質の雄の胸肉やもも肉は、味わいは深いが相当噛み応えがある。「硬いので、食べて」という人がいたので、「あとで鍋に入れればいいでしょう」とアドバイスしておいたが、これは正解だったようだ。


岩魚炙り焼きと鯖熟れ鮓


人気No.1の軍鶏(シャモ)鍋。ゴボウ、ネギ、ミツバなど新鮮野菜もたっぷり

次に「岩魚(イワナ)炙り焼き」と「鯖熟れ鮓(さばなれずし)」が出てきた。囲炉裏で焼いた岩魚は、頭から骨ごといただいた。なれ鮨は、奈良県ではあまりお目にかからないので苦手な人がいたが、私はもちろん美味しくいただいた。ここまでの料理でも結構なボリュームだったが、メインは次の「軍鶏鍋」である。


女将さんが、丁寧に具材を入れて下さった



昆布と鰹節でダシをとった醤油ベースのツユに、たっぷりのシャモ肉と新鮮野菜を放り込む。鶏肉から出た濃厚なうま味と、野菜から出た繊細な甘味が相まって、これはウマい! 恥ずかしながら、「うまい、うまい」を連発しながらパクついた。ゴボウがこんなに鶏肉と合うとは知らなかった。途中でお店の人が「うどん、入れますか?」と聞いてきたので、少し入れてもらうことにした。お品書きには「〆の御雑炊」とあったので、雑炊用に胃袋を空けておかなければならない。




だんだん煮えてきた

うどんが来るまで結構時間がかかったが、鶏肉も野菜も、なかなか減らない。2つの鍋の片方は私が鍋奉行を務め、注意深く鶏→野菜→ダシの追加というサイクルを回し続け、ほぼなくなりかけたところで、隣の鍋から大量の鶏肉と野菜をいただき、それを平らげたところでうどんを投入。うーん、これは絶品。シャモの肉から出たうま味がうどんにしみ込んでいる。満腹のはずの我々は、競い合ってうどんをすすった。うどんは別腹だったのだ。




雑炊も取り分けていただいた

うどんが尽きたところで鍋は調理場へ戻され、ほどなく、満々と雑炊を蓄えて再登場。これも別腹とみえて、2杯、3杯とお代わりする。最後に「水菓子」(自家製の桜味アイスクリーム)が登場して、お開きとなった。ああ、美味しかった。



こんな美味しい鍋は、いちど自宅でも試そうと思う。大和肉鶏をたくさん買ってきて、結崎ネブカ、宇陀金(うだきん)ごぼう、大和きくな、「新鮮しいたけ岡本」の原木しいたけなどと合わせるのである。鶏と野菜のうま味で味わうため、具材はあまりたくさんの種類は入れない。薬味は粉山椒か七味をほんの少しで。



ここで、耳寄りな情報がある。ご主人が自らのブログ読者限定で、こっそりとおトクな情報を流しておられたのである。以下、ブログ「地鶏と旬菜 野むら山荘 鳥亭」(3/22付)から。

当店で支持率ナンバー1の軍鶏鍋を期間限定のお試しプライスでご奉仕します。コスト削減のため、他に宣伝は致しません。このブログをご覧いただいた方のみのお値打プランになります。内容は以下の通り。

価格 1名様 3500円(税込・サ込) (2名様より承ります)
対象期間 3月19日~5月1日(土・日昼食限定) 平日・土日の夕食は不可

― メニュー ―
・先付け (季節もので日替わりになります)
・軍鶏鍋 (軍鶏肉(2人前・320グラム前後) 野菜(牛蒡・葱・三つ葉)
・ご 飯 (白飯か雑炊を選べます)
・香の物 (2種)

※ご利用日の2日前までにご予約ください 
※ご利用時間は土・日昼食限定 12時~15時
※お部屋は広間(修学院の間)のみご利用 椅子席設置 個室ではありません
※通常コースに含まれるお茶室でのお薄・お菓子は含まれません
※当プランご利用時の飲み物代金にサービス料は戴きません
※予約状況などによりご利用のお部屋を変更する場合があります
※当プランご利用の場合には送迎サービスがありません

以上、詳しくはお電話にて承ります。075-744-3456 京都大原 野むら山荘

いかがだろう。刺身などはつかないし「送迎サービスなし」なので、タクシー利用となるが、@3,500円とは、激安である。3/19~5/1までなので、もしかすると「過剰自粛」対策セールなのかも知れないが…。



麻生玲央は、記事をこう締めくくっている。《京の街中からほんの少し足を延ばすだけで、これほど風情のある「京の鄙」を堪能できる隠れ家があるとは! 働き詰めで旅行に行く暇もないと嘆いている御仁にとっては、願ってもない小旅行気分が味わえること間違いなし。まさに京都秘蔵の奥座敷料亭と言えるでしょう》。

完全予約制で、クレジットカードが使えないとのことなので、ご注意を。皆さん、味も雰囲気も抜群の「京都秘蔵の奥座敷」に、ぜひお出ましいただきたい。いつもお世話をいただいているKさん、良いお店にお連れいただき、有難うございました!
※Yahoo!グルメは、こちら
コメント (2)
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