NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「ディスカバー!奈良」を連載している。先週(4/26)掲載されたのは「ハート形のうちわまき 奈良市の唐招提寺」、執筆者は同会理事長の鈴木浩(ゆたか)さん。岐阜県出身・奈良市在住、NPO法人「平城宮跡サポートネットワーク」副理事長も務めておられる。
※トップ動画は、2015年のうちわまきの様子(産経新聞の配信)
唐招提寺のうちわまちは報道などで過熱しすぎて、最近は参加人数が制限されている。朝9時から先着400人限定で「参加券」が配られる。参加券を持つ人だけがうちわまきに参加し、うまくキャッチできなくても必ずうちわが入手できる、という仕組みだ。では全文を紹介する。

唐招提寺(奈良市)のうちわまきは、「唐招提寺宝扇(ほうせん)由来記」によると、鎌倉時代の中興の祖・覚盛(かくじょう)上人が座禅中、うちわで蚊を追い払おうとした弟子に「血を与えるのも菩薩(ぼさつ)行」と戒めた徳をたたえ、法華寺の尼僧がハート形のうちわを供えたことが始まりとされています。

ハート型のうちわと由来記
上人の命日の5月19日、中興忌梵網会(ぼんもうえ)法要の後、火難、病魔退散などを願い、長さ40㌢のうちわ(宝扇)が国宝の舎利殿(鼓楼)からまかれます。午前9時から先着400人に参加券が配布され、午後1時からの法要、舞楽奉納に続き、午後3時からのうちわまきに参加して、もれなくうちわを頂くことができます。
参加券を入手できなかった人も、午後2時半までの抽選会で1000人分が用意されているほか、1本1000円で購入することもできます。
メモ:近鉄西ノ京駅下車北へ徒歩5分(奈良まほろばソムリエの会理事長 鈴木浩)。
