1月25日(日)11:00~12:30、東京・日本橋三越前の「奈良まほろば館」で、「文学で知る!奈良の魅力~古事記から鹿男あをによしまで~」という講話をした。NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」が隔月で開催している「まほろばソムリエの深イイ奈良講座」シリーズの1コマである。紹介したのは次の10冊だ。
『古事記』は以前、半年かけて岩波文庫の書き下し文を読み、「90分でわかる古事記」という講話もやったので、これは簡単だった。最も厄介だったのが『死者の書』。詩のような散文のような不思議な文章で、読むと何となく分かるのだが、他人に説明しようとすると、とてもシンどい。登場人物は飛鳥~奈良時代の歴史上の人物で、これら人物プロフィールを説明しなければならないし、中将姫伝説を知らなければ、十分に理解できない。
【以下は、私がお薦めする関連書籍】
それに引き換え『天平の甍』は、とても説明しやすい。よく知られたストーリーだし、文章も明快だ。志賀直哉の『奈良』は、全文(A4版で2頁)を配布し、主要部分を読み上げた。『かくれ里』も、気に入った文章を読んだ。
『天河伝説殺人事件』と『鹿男あをによし』は、動画を見ていただいた。『天河伝説殺人事件』は映画の予告編があったし、『鹿男あをによし』は、テーマ曲をバックにドラマの見どころを紹介するMV(ミュージック&ビデオ)がネットに出ていたからだ。
読書は長年の趣味だし、奈良の本はたくさん読んできたので、話していて、とても楽しいし、聞き手の反応も上々だった。終わってから「ぜひ、パート2をやって下さい」というお声もいただいた。
早速、帰りの新幹線の中で「次の10冊」のリストを作ってみたが、これは案外簡単にできそうだ。「文学で知る!奈良の魅力」は、まだ奈良では講話していない。地元で講話しつつ、同時並行で「パート2」も、作ってみることにしたい。
まほろば館に足をお運びいただいた皆さん、ご清聴、有難うございました。いずれ「パート2」も、披露いたしますので、どうぞお楽しみに!
『古事記』は以前、半年かけて岩波文庫の書き下し文を読み、「90分でわかる古事記」という講話もやったので、これは簡単だった。最も厄介だったのが『死者の書』。詩のような散文のような不思議な文章で、読むと何となく分かるのだが、他人に説明しようとすると、とてもシンどい。登場人物は飛鳥~奈良時代の歴史上の人物で、これら人物プロフィールを説明しなければならないし、中将姫伝説を知らなければ、十分に理解できない。
【以下は、私がお薦めする関連書籍】
古事記完全講義 | |
竹田 恒泰 | |
学研パブリッシング |
日本霊異記 (新潮日本古典集成) | |
小泉進 校注 | |
新潮社 |
吉野葛・蘆刈 (岩波文庫 緑 55-3) | |
谷崎潤一郎 | |
岩波書店 |
死者の書・口ぶえ (岩波文庫) | |
折口信夫 | |
岩波書店 |
かくれ里 (講談社文芸文庫) | |
白洲正子 | |
講談社 |
それに引き換え『天平の甍』は、とても説明しやすい。よく知られたストーリーだし、文章も明快だ。志賀直哉の『奈良』は、全文(A4版で2頁)を配布し、主要部分を読み上げた。『かくれ里』も、気に入った文章を読んだ。
映画『天河伝説殺人事件』 予告篇
『天河伝説殺人事件』と『鹿男あをによし』は、動画を見ていただいた。『天河伝説殺人事件』は映画の予告編があったし、『鹿男あをによし』は、テーマ曲をバックにドラマの見どころを紹介するMV(ミュージック&ビデオ)がネットに出ていたからだ。
鹿男あをによし MV ~エンディング・テーマ~
読書は長年の趣味だし、奈良の本はたくさん読んできたので、話していて、とても楽しいし、聞き手の反応も上々だった。終わってから「ぜひ、パート2をやって下さい」というお声もいただいた。
早速、帰りの新幹線の中で「次の10冊」のリストを作ってみたが、これは案外簡単にできそうだ。「文学で知る!奈良の魅力」は、まだ奈良では講話していない。地元で講話しつつ、同時並行で「パート2」も、作ってみることにしたい。
まほろば館に足をお運びいただいた皆さん、ご清聴、有難うございました。いずれ「パート2」も、披露いたしますので、どうぞお楽しみに!
> 10年間奈良に住んでいたことがあり、今でも奈良を愛しています。
そうでしたか、それは有り難いことです。
> 私も紹介されていた本を読んでみたいと思いました。
> 恥ずかしながら『鹿男・・』しか読んだだことありません。
読みやすいのはミステリーの『天河伝説殺人事件』や、有名な『天平の甍』あたりでしょうか。時間をかけて、お楽しみください。
> 「鹿男あをによし」のビデオ、久しぶりに観て、わくわくしました。
あれはよく出来ていたでしょう? 私も驚きました。児玉清が、いい味を出していましたね。
> 計画中のツアーのお話しも聞けて、楽しみが
> ふえました。私も、次回の講座希望いたします。
パート2.で取り上げようと、白洲正子の『十一面観音巡礼』を読み返していますが、スゴい文章にシビれて、なかなか捗りません。
> 死者の書を取り寄せ依頼したのですが、到着が今月の10日過ぎだ
> とか。講義に参加された方がみなさん注文してるのでしょうか(笑い)。
おお、たくさんの方にお読みいただき、葛城にお訪ねいただきたいものです。「『死者の書』の意味が分からん」という声がネットにたくさん出ていますので、当ブログで解説を書いてみようか、と思っています。
「鹿男あをによし」は何度見ても、ワクワクします。
少しだけおすすめを揚げさせて下さい。
「天平冥所図会」(山之口洋)
正倉院のなりたちからいきなり引き込まれます。
葛木連戸主のファンになりました。
「ペンギン・ハイウェイ」(森見登美彦)
京都の学生の小説で有名な森見氏の、出身である奈良の物語です。
おそらく奈良の人が読まないと奈良とは分からないです。
舞台の地域は読んだらすぐ分かると思います。
「新十津川物語」(川村たかし)
物語の舞台はほとんど北海道ですが、
登場人物の十津川村への思いに心打たれました。
「ナラ・レポート」(津島佑子)
現代から過去、過去から現代を彷徨う、母と息子の物語です。
> 「鹿男あをによし」は何度見ても、ワクワクします。
> 少しだけおすすめを揚げさせて下さい。
うーん、なるほど。『新十津川物語』を除き、さすがにお若いたけさんのセレクトですね。次回は少し、このような本も取り入れるようにいたします。
> 葉室麟が書いた緋の天空という本があります。光明皇后が主人公です
これは存じませんでした。機会があれば、読ませていただきます。
最近、いろんなところから「文学で知る…」の講演依頼があります。講演する場所に合わせて、その場所が登場する小説などを読んでいますので、結構、時間を食います。