tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

だいぶつ納豆 by 熨斗(のし)食品

2011年04月25日 | グルメガイド
※熨斗食品は、2014年7月に事業を停止されました。

「だいぶつ納豆」をご存じだろうか。あまり出回っていない「幻の納豆」であるが、とても美味しい納豆だ。毎日新聞奈良版(10.5.13付)「わがまち食&レシピ:葛城・だいぶつ納豆」によると、《◇しっかりと豆の味 「まずは、しっかり練って食べてみてください」。驚くほど大きな豆と、強力な粘り。葛城市当麻にある熨斗(のし)食品(熨斗成价(しげとも)社長)の主力商品「だいぶつ納豆」のシリーズに、2年前から県内産の大豆を使った新顔が加わった。製造している取締役の樋口秀光さん(63)は「豆本来の味を楽しめます」と太鼓判を押す》。

《納豆の製造を始めたのは1968年。東大寺の許可を得て、奈良らしい「だいぶつ納豆」の名をもらった。これまでの原料はカナダ産や中国産だったが、食の安全への意識が高まったことなどを受けて08年、県内産での製造を決めた。使用するのは桜井市産の「幸豊(さちゆたか)」だ。特徴は大粒で味がまろやかなこと。「小粒は口当たりが良い。でも、しっかりと豆の味がするのは大粒」と樋口さんは強調する》。

《納豆を作るには、大豆を水につけてから蒸し、菌を振りかけて約40度の室温で約20時間発酵させる。県内産は中国産に比べて豆がしっかりしており、水につける時間が5時間ほど長くなるという。現状では一日に約100パック製造するのが限度だ。原価も高く販売価格は1パック100円前後になる。仕入れてくれるスーパーも、現在は限られている。しかし、急激に人気が出ることは望んでいない。専務の熨斗伸行さん(60)は「爆発的に売れると、品質を保てなくなり失敗することになりかねない。着実に、おいしいと思ってくださる方を増やしていきたい」。笑顔の裏に自信が見えた》。


だいぶつ納豆・幸豊(さちゆたか)版120円(写真は、アスカさんのブログから拝借)

桜井産「幸豊」を使っただいぶつ納豆は、東京・三越前の「奈良まほろば館」などで、1パック120円で売られているそうだ(1家族3パックまで)。偶然、これを入手されたアスカさんのブログ「まほろば(奈良・大和路)」によると《ラベルを取り除くと穴の開けられたパッケージが ワクワクしながらふたを開けました。中にはタレと辛子が。てか、開けた瞬間匂いが半端ないです!部屋中納豆の香りが充満しています!!!私は納豆大好きなので幸せ 透明のフィルターを外すと大きな豆が だいぶつ納豆に使用されているのは、奈良県桜井市で栽培された幸豊(さちゆたか)という大豆なのです。粒が大きく、たんぱく質の含有量も多い大豆だそうです》。

《タレと辛子をいれてかき混ぜました 粘りが強く、かき混ぜるのに体力消耗 最近は臭わないタイプの納豆が市場を出回っていますが、あれは納豆菌の量を減らしているらしく、粘りも少ないのです。だいぶつ納豆を食べた感想は私は今!納豆を食べている!というそのまんまの感想ですが これがほんとの納豆なのだと衝撃を受けました!!!これほど濃い味の納豆は今まで食べたことがありません!柔らかくて甘みのある豆。匂い、粘り、今まで食べていたものが偽物だという印象を持ちました。これぞ納豆!めちゃくちゃ旨い!!! 残念ながら奈良市では購入できません。もちいどの商店街にあるOKestにはだいぶつもやしは置かれているのですが、納豆は売っていません。オークワなどに卸しているそうなのですが、見かけたら是非一度食べて見てください》。


だいぶつ納豆「赤ラベル」47円と「だいぶつもやし」28円の写真は、4/14に撮影

いかがだろう、納豆の匂いが漂ってくるような書きっぷりである。ところで私は、(おそらく輸入大豆を使った)「赤ラベル」(1パック47円)を川西町結崎のスーパーおくやま結崎店(近鉄結崎駅前)で見つけた。20パックほどがずらりと並んでいたので、嬉しくなって5パック買いこんだ。それでも235円である。

家に帰って開けてみると、大豆の粒は枝豆ほどに大きい。かき混ぜると、粘りがすごい。まさに体力を消耗するほどの粘りである。まぜるほどに納豆本来のうま味と、豆の香ばしさがぷんぷん漂ってくる。何もつけずに、まずはひと口、おおこれは美味しい、今まで食べていた納豆とは、全く別物のような旨さである。47円でこれだから、120円の「幸豊」版のウマさが偲ばれるというものだ。家内や娘もだいぶつ納豆を食べたいと言い出したので、最近は奈良市の自宅から川西町のスーパーまで、納豆の仕入れにせっせと通っている。



スーパーおくやまには熨斗食品製の「だいぶつもやし」28円も販売されていて、これは細くて食物繊維たっぷり、歯ごたえもシャキシャキと、とても美味しいもやしであった(もやしは、奈良市もちいどのセンター街のスーパー・オーケストでも買える)。

なおご注意いただきたいのだが、山崎商店という業者が「大佛(だいぶつ)納豆」(幸豊使用)という商品を製造しており、奈良市三条通の「JAアンテナショップ」で売っている。私もうっかり間違えそうになったが、「熨斗食品」という珍しい社名を覚えていた(ご親戚の熨斗さんが、地元テレビ局に勤務されている)ので、買わずにすんだ。間違って買った知人によると「昔いただいてたの(熨斗食品製)とは、まったく味が違いました」とのことである。



尾籠な話で恐縮だが、納豆を食べると、便秘が改善する。だいぶつ納豆の効果は、市販の納豆に比べるとダン違いであるので、あえて付記しておく。

これでまた私の「奈良のうまいもの」リストが増えた。皆さん、お近くのスーパーで熨斗食品の「だいぶつ納豆」を見かけられたら、ぜひお買い求め下さい、驚きの味ですよ!
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地域活性局が、経済産業省「ソーシャルビジネス」事例に採択!

2011年04月24日 | 奈良にこだわる
最近よく使われる言葉に「ソーシャルビジネス」がある。Wikipedia「社会的企業」によると《社会問題の解決を目的として収益事業に取り組む事業体の事である。ソーシャル・ビジネスとも呼ぶ。こうした事業を創始した実業家などを社会起業家(もしくは企業家)と呼ぶ》《社会的課題の解決を目的とする事業体という点では、社会的企業はボランティア活動やチャリティー活動と相似であるが、以下のように大きく異なる部分も存在している。例えば従来のボランティア活動やチャリティ活動は無償による奉仕や喜捨を基本としているが、社会的企業は有料のサービス提供活動による社会的課題の解決を目指す》。

《社会的企業が提供するサービスや製品は市場において充分な競争力を求められる為、成功した社会的企業においては、商品開発や商品・サービスの品質のレベルは高い。また企業からの人材の調達も活発である。従来のボランティア事業の中には、公的な補助金・助成金に大きく依存していた為、資金の出所である国や自治体、各種財団などの事業内容への介入が事業展開に様々な制約を与えていた場合も少なくないが、社会的企業は主な資金源が自らの事業である為、より柔軟でスピーディーな事業展開が可能である》。

本年(11年)3月、経済産業省は全国のソーシャルビジネス121の事例を集めた「ソーシャルビジネス・ケースブック」を刊行した。立派な冊子になっているが、Webでも読むことができる。そのなかで奈良県では唯一、株式会社地域活性局(藤丸正明代表)が採択・紹介された。藤丸くん、おめでとう!

同省のHPによると《地域社会においては、環境保護、高齢者・障がい者の介護・福祉から、子育て支援、まちづくり、観光等に至るまで、多種多様な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて、住民、NPO、企業など、様々な主体が協力しながらビジネスの手法を活用して取り組むのが、ソーシャルビジネス(SB)/コミュニティビジネス(CB)です。SB/CBの推進によって、行政コストが削減されるだけでなく、地域における新たな起業や雇用の創出等を通じた地域活性化につなげることを目的としています》。

《経済産業省では、地域に新しい産業と雇用を生み出す可能性に注目し、ソーシャルビジネスの推進に取り組んでいます。この度、多様な主体が連携・協働しながらソーシャルビジネスに取り組み、地域活性化につながっている121事例を、47都道府県から集めた「ソーシャルビジネス・ケースブック」を策定しました》。事例のなかには、当ブログでも紹介した富士宮やきそば学会も取り上げられていた。

地域活性局のページ(CASE 80)には《村(生産地)とまち(消費地)をつないで、地域経済循環型プロジェクトを実現(㈱地域活性局) 地域名:近畿 分野:地域活性化・まちづくり 概要:山間地域の活性化のため学生が集まりスタート。奈良県吉野郡川上村の農産物や吉野の特産品などを販売する朝市の開催及び配達の山間地域振興振興事業と、消費地である奈良の旧市街地「ならまち」に立ち上げた観光案内所「奈良町情報館」を運営し、観光サービスを企画するなどの事業を実施しており、地場産食材の調達を容易にし、消費地を観光地化するビジネスを展開》 とある。

「POINT」は3点で、《奈良県の生産地である農村と消費地である都市を結んで、産直農産物の販売を事業化》《奈良市の旧市街地に民設の観光案内所を開設し、多くの集客を実現》《民設の観光案内所の実績が認められ、旧市街地にある公共施設の指定管理者に選ばれた》。

本文には《吉野の生産者は、料理店等への販路が開けたことにより、よりよい作物づくりに徹することができるようになった。消費地「ならまち」にある奈良町情報館の案内事業は、開館3年で来館者は24万名を越え、受付のスタッフがお店を紹介する客数も月間で3,000名を超えるようになった。多くの観光客が料理店を訪れ大きな購買力となっている》。

将来に向けて、夢もふくらむ。《今後、地域基金を設け、地元住民が投資した資金で、「ならまち」の空き店舗や空き住宅を改装し、商業者・地域住民を増やす事で、地域活性化に貢献したいと考えている》。

内装がリニューアルされた本拠地・奈良町情報館(=トップ写真)では、黒川本家の吉野葛をはじめ、吉野の割り箸、揚げかきもち、干し椎茸など、県下の名産が売られ、好評を博している。

ボランティア活動から始まった仕事がソーシャルビジネスとして株式会社化し、さらに「地域基金」を設けて空き店舗、空き住宅を活用する。一時流行った「ベンチャービジネス」のような派手さはないが、これはひとかどの「ソーシャル・ベンチャービジネス」であり、藤丸くんは立派な「社会起業家」だ。これからも若い力で、古いならまちを盛り上げていただきたい。
※トップ写真は、地域活性局の公式ブログから拝借
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喜多方ラーメンを食べよう!

2011年04月23日 | 意見
被災地周辺の農産物などに対する風評被害が、深刻な問題になっている。これに対し「被災地の産品を買って、被災地の復興を支援しよう」という動きが出てきている。朝日新聞(4/22付)《「被災地産」買って復興支援 都内で企画相次ぐ》によると《都とJA全農などは21日、新宿駅西口広場で東日本大震災の被災地や関東地方の野菜や米を売る「応援キャンペーン」をした》。

《野菜240箱と米100袋を約3時間で完売した。出荷制限を受けていない農作物の安全性を消費者にアピールするのが目的。27日にも正午から午後4時まで同じ場所で開く。販売したのは、茨城県産のピーマンや福島県産の米「ひとめぼれ」など福島、群馬、栃木、茨城、埼玉、千葉の計6県で作られた農作物11種類。都やJA全農の職員ら約20人が「野菜を食べて、被災地を応援してください」と通行人に呼びかけた》。

栃木県出身の「U字工事」も、東京都内で行われた栃木の物産展で、地元産品の安全・安心をPRした。日テレNEWS24(4/22付)によると《お笑いコンビのU字工事が22日、東京・池袋のサンシャインシティ噴水広場で開催中の「がんばろう日本!とちぎの観光と農産物フェア」(23日まで)に出席した。東日本大震災や原発事故による風評被害を払拭(ふっしょく)するとともに、観光地や農産物、県産品が安心で安全であることをPRするイベント》。
 
《「とちぎ未来大使」の一員でもあるU字工事の福田薫(32)は「未来大使に任命されてから、初めての仕事らしい仕事です」とにっこり》《益子卓郎(32)は「震災後、近所のスーパーに行くと栃木の『とちおとめ』が売っていた場所に違うメーカーのいちごが売っていたりして。そういうの、やっぱり寂しいですしね。栃木のいちご、大丈夫なんで、おいしいんで食べてもらいたいし、我々こうして丈夫なのも栃木の野菜や米を食べて育ったから。感謝の気持ちを忘れずに、これからもどんどん栃木を応援していきたいですね」とふるさとを思いやった》。



こういう動きにあやかろうと、私も近くのスーパーなどで東北産品を探した。なかなか見当たらなかったが、酒類のディスカウント店で、やっと一升瓶を1本見つけた。栃木市の北関酒造の生貯蔵酒(生酒を充填直前に加熱処理したもの)「越後杜氏 山崎忠一」1,219円で、これは晩酌に少しずついだだいている。やや辛口のスッキリしたお酒である。同じ栃木県の下野市(しもつけし)には長男夫婦が住んでいて、地震発生の日はまる一日停電したという。

福島といえば、喜多方ラーメンである。しかしこちらも風評被害に悩まされている。J-CASTテレビウォッチ(4/13付)《猪苗代湖も野口英世も喜多方ラーメンも閑散!風評被害・福島》によると《野口英世記念館(23万人)も人っ気がなく、喜多方市の人気ラーメン店もがらがらだ。店主は「日に15~20人」という。いつもなら200~300人で年間188万人だ。小原庄助さんの東山温泉には、意外や人がたくさんいた。が、みんな原発周辺からの避難者だった。この時期、修学旅行が必ず訪れる白虎隊の飯盛山も閑古鳥。ある旅館は「宮城の学校から修学旅行は風評被害の福島でという話があった。うれしいです」と話す》。



《井口「原発と会津は100キロ離れてるんですよ。東京から100キロというとどこですか。静岡ですよ。何の問題もないのに、外国人も含めてキャンセルが56万人。会津若松は年間340万人だったのに」 そんななか、『東京の福島』は大繁盛だという。八重洲観光交流会のアンテナショプ 「ふくしま」は人でいっぱいだ。「通常の3、4倍の人です。福島を応援したいというお客さんです」と館長が言う》《井口、「政府が安全についてきちっと話ができるスポークスマンを立てるべき。風評被害について、ひとり1人が判断できるようにして」と力が入った。その通り》。



ラーメンは大好物なので、何かできることはないかと、楽天市場を覗いていて、株式会社河京の「会津喜多方ラーメン館」(福島県喜多方市)というお店を見つけた。で、お店の「スペシャル サービス商品」、喜多方ラーメン5袋1,500円(1袋=2食入り)を注文した。内訳は、喜多方しょうゆラーメン(縮れ太麺 6食)、喜多方塩タンメン(細麺 2食)、昔なつかし中華そば(細麺 2食)、の3種類計10食である。送料込みで2,050円なので、1食はたったの205円である。

4/18(月)に届いたラーメンには、店長さんからの添え状(カード)が入っていて、そこには「この度はご利用いただき 誠にありがとうございます。こちら喜多方も暖かくなり 春を感じられるこの頃です。桜がたのしみですね」とあった。奈良ではほとんどの桜が散っていたが、会津ではこれから咲くのだ。「向こうはそんなに寒いのか」と、胸が詰まった。


麺はこんなに太い。トッピングは冷蔵庫にあった温泉卵、ソーセージ、もやし、刻みねぎ

今日、初めて封を切った。いただいたのは、醤油ラーメンである。Wikipedia「喜多方ラーメン」には《札幌ラーメン、博多ラーメンと並んで日本三大ラーメンの一つに数えられることもある》《スープは豚骨のベースと煮干しのベースを別々に作り、それをブレンドしたもので、醤油味がベースだが、店によっては塩味や味噌仕立てなど千差万別である。麺は太めの平打ち縮れ麺を使っている》とある。基本は、醤油味・平打ち縮れ太麺なのである。素朴なあっさりラーメンで、もちもちした太麺の食感も、豚と鶏のエキスが利いたスープもいい。これは飽きのこないラーメンである。

東北までボランティアに駆けつけるわけにはいかないので、義援金のほか、これといった支援策が思い浮かばなかったが、こんな「経済支援」もあるのだ。ラーメン好きの皆さん、ぜひ喜多方ラーメンを食べて、喜多方の町を応援しましょう!
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奈良 吉田観光タクシー(走るソムリエ)が、朝日新聞に登場!

2011年04月22日 | 奈良検定

《吉田個人観光タクシー、または「走るソムリエ」》として当ブログ(2/21付)で紹介した吉田利明さんが、朝日新聞奈良版(4/21付)に登場された。見出しは《観光「奈良ソムリエ」に任せなさい タクシー快走 難関 運転手の合格増》である。吉田さん、記事掲載おめでとうございます! 早速、同記事を紹介すると、

《奈良の歴史や文化の知識を試す「奈良まほろば検定」の最高位「奈良まほろばソムリエ」(※)に合格するタクシー運転手が増えている。「走るソムリエ」として観光客の人気を呼び、運転手に受検を勧めるタクシー会社もある》《(※)〈奈良まほろばソムリエ検定〉 奈良商工会議所が2007年から始めた奈良のご当地検定。「奈良まほろばソムリエ」を最高位に奈良通1級、同2級の3ランクがある。1月にあった第5回検定では、1、2級の合格率がそれぞれ77.5%、64.5%だったのに対し、ソムリエは218人が受験し、合格者は76人(約35%)だった。最年少は30歳、最高齢は77歳。ソムリエの合格者累計は209人》。

《「お客さんの数は倍くらいに増えた」。そう話すのは、吉田観光タクシー(奈良市)の吉田利明さん(62)。「仕事柄持っていないと立場がないだろう」と受検。昨年3月、ソムリエに合格した。図書館に通って奈良に関連する本を片っ端から読み、運転手仲間で観光地を歩いて互いの知識を披露し合った。マークシート方式のみの1、2級と異なり、ソムリエの試験は小論文もあるため、奈良商工会議所が主催した勉強会に参加して小論文の訓練も積んだ。約3カ月間の猛勉強で合格率30%程度の難関を突破した。評判は口コミで広がり、数カ月先まで予約がいっぱいだという。「運転手が奈良のことを知っているのは当たり前だけど、ソムリエ合格でお墨付きをもらえたようでうれしい」》。

(追記)11年8月2日、吉田さんは「平成23年度奈良県観光事業功労者」として荒井知事(奈良県ビジターズビューロー理事長)から表彰を受けた、おめでとうございます!

2/21付の当ブログ記事に、吉田さんのファンというKeiko Sさんから、4/21にこんなコメントをいただいた。

先週日曜日(4月17日)、母と吉野山に行ってまいりました。もちろん、吉田さんに一日観光ガイドで随行して頂きました。吉田さんとの出会いは昨年の京都・奈良旅行の時で、日航奈良ホテルでタクシーガイドをお願いして、吉田さんがいらっしゃいました。ほとんど初めての奈良でその時小学校5年生の息子が奈良に行きたい、セント君に会いたいとの事で、母と息子を連れ奈良を訪れる事になったのです。とにかく、吉田さんの奈良についての知識、そして何よりも究極のホスピタリティーに感動し、今年も是非吉野山観光に吉田さんにお願いしようと楽しみにしておりました。

結果、期待を裏切らず、というよりそれ以上の充実感を満喫しました。日頃の行いが良いせいか、4月17日は吉野山はいろんな観点から言って最高でした。お天気も良く、下千本・中千本は満開。そして、吉田さんのタクシーガイドで本当に効率よく、吉野山の桜の絶景をすべて満喫できました。吉田さん、本当にありがとうございました。そして、とても御手ごろなお値段で、というかかなり安価と思います、感謝します。来年は息子の受験も終わっているので、また母と息子と3人で奈良に訪れたいと思います。その時はもちろん、吉田さんにお願いしたいと思っております。


「究極のホスピタリティ」とお書きのとおり、知識はもちろんのこと、おもてなしが徹底しているのである。吉田さんによると、たいていの場合、吉田さんが作られたチラシや当ブログ記事を見られた息子さんや娘さんが、「老親のために」と予約を入れてこられるのだという。桜の時期の吉野山はマイカーが規制されているので、お年寄りや小さな子供さん連れでも、観光タクシーなら見どころを快適に、効率的に回ることができるのだ。

朝日新聞に戻る。《奈良近鉄タクシー(同市)は過去の検定の問題集を無料で運転手に配り、合格した場合は受検料を全額会社が負担。不合格でも半額は会社が払っている。約450人の運転手のうち、1、2級の合格者は計約80人、ソムリエ合格者は3人。観光客が事前予約した場合、ソムリエ合格者から優先的に割り振っている。ガイドブックにあるような案内だけではなく、小論文で発揮された独自の解説を交えた説明は好評だという。営業課の黒利起(くろ・としかず)さん(49)は「指名も増え、収入もアップ。趣味と仕事を兼ね、一生懸命に勉強している運転手も多い」と話す》。

奈良近鉄タクシー前社長のKさんも、昨年ソムリエに合格された。Kさんの率先垂範の賜物だろう、450人中、1~2級合格者が80人、ソムリエが3人というのは、企業・団体として突出した好成績だ。私の勤務先では、1~2級が100人程度、ソムリエが3人(私とN先輩を含む)だが、従業員数が約2,800人なので、率からすれば足元にも及ばない。

《服部タクシー(同市)も運転手に受検を勧め、ソムリエ合格者は1人。観光客から予約が入ると、ソムリエ合格者の運転手をアピールするという。「お客様から『さすが最上級合格者。説明が詳しい』という声も寄せられ、リピーター率も高い」と梅田真治・営業課長。今年、1人がソムリエに挑戦したが、あと6点足りず不合格。受検した運転手は「来年も挑戦したい」と意気込んでいるという》。

タクシー各社とも、奈良検定受験に力を入れているのだ。個人タクシーを含め、ソムリエ合格の運転手が「友の会」を結成し、お客を取れるようになれば、県下の運転手さん全体のレベル向上に資することだろう。チラシを作ってその先鞭をつけた吉田さんは、やはりスゴい。予約が殺到するのも、当然のことだろう。私も、老母から「吉野の桜を見たい」「秋の明日香村を訪ねたい」というリクエストがあれば、ぜひ吉田さんにお願いしようと思っている。

奈良に「走るソムリエ」あり。皆さん、奈良に来られたら、ぜひソムリエ運転手をご指名下さい!
※「走るソムリエ」6人の連絡先は、こちら
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奈良まほろばソムリエ通信(2)メイキング オブ 「ソムリエ友の会」

2011年04月21日 | 奈良検定
2/7、当ブログで「ソムリエの集い」(2/5開催)の様子を紹介した。「集い」では、来村先生の発案で、私からソムリエ合格者同士の「ヨコのつながり」「ゆるやかな連携」を図っていこう、という呼びかけをさせていただいた。そして、その時点から「ソムリエ有志の会」結成の動きがスタートした。同ブログ記事に、「ご意見を賜りたい」と書いたので、たくさんのコメントも寄せていただいた。
※トップ写真は、平城宮跡をガイドされるKさん(ソムリエ3期生 10.10.30撮影)

おかげさまで、その直後から続々と連絡が入り、同志(発起人)が自主的に集まった。あれよあれよという間に、その数は総勢11人にふくれあがった。顔ぶれは様ざまで、1期生(09年の初回試験合格者)から3期生(今年の第3回試験合格者)まで。現役組もリタイア組も、生粋の奈良県人も転入者も、女性も県外在住者も、解説ボランティア経験者も未経験者もいる。年齢もキャリアもキャラクターもバラエティに富んでいるが、共通しているのは「奈良を愛する人」という点である。

奈良検定(奈良まほろばソムリエ検定)の「奈良まほろばソムリエ」という資格を有していても、奈良を愛しているとは限らない。単なる資格マニアもいるし、腕試しや脳の活性化(ボケ防止)が目的の人もいる。今後、有志の会が発足し、メンバーを募集するにあたっても、「奈良を愛する人」という条件は、必須としたい。

有志の会を立ち上げるため、参考にさせていただいたのは、京都検定1級合格者などで組織された「NPO法人京都の観光文化を考える会・都草」である。単なる親睦・交流の会にとどまらず、社会貢献活動や調査・提言まで行っておられる。ソムリエ有志の会もこれにならい、一般の人(奈良検定1~2級合格者を含む)を対象にした講話や現地講座、解説ボランティアも手がけることとした。もちろん、県が推進する「記紀・万葉1300年」事業にも協力したい。また、諸連絡にかかる経費や手間を減らすため、専用のホームページを立ち上げ、基本的にはWeb上ですべての手続きが完結するように配慮した。

ネーミングも、様々なやりとりを経て「奈良まほろばソムリエ友の会」に落ち着いた。「奈良まほろばソムリエネット」のような名前にするとSNS(インターネット上に構築した社会的ネットワーク)と勘違いされる懸念があるし、単なる「奈良まほろばソムリエの会」では、検定主催者(奈良商工会議所)が運営する会のように誤解されるおそれがある。もちろん、奈良商工会議所の了承をいただいて会を発足させるわけだが、会議所の直属機関のように受け取られると、会議所に迷惑がかかってしまう。

紆余曲折を経て、立ち上げにこぎつけた。この調子だと、5月のゴールデンウィーク空けまでには、ソムリエ合格者(1期生~3期生)全員に案内状(入会申込書)を発送できそうだし、その頃にはホームページも立ち上がる(友の会の運営は、基本的には会員からの年会費で賄う予定)。入会いただいた「友の会」会員を対象にした総会(講演会、懇親会を含む)は、6月上旬にも実施したいと考えている。なお「友の会」発起人会議でのやりとりは、すでにアカダマさん(=発起人の1人)がご自身のブログにアップされているので、ご覧いただきたい(2/23付3/9付3/26付など)。

ひょんな経緯で始まった「奈良まほろばソムリエ友の会」、多くのソムリエ資格取得者のご参加をお願いしたい。また、これからソムリエ合格を目ざす皆さんのお力にもなりたいので、ぜひ友の会ホームページの情報をご覧いただきたい。URLは、追って当ブログで紹介させていただく。

ソムリエ合格者の皆さん、「友の会」に関するご意見、ご感想をコメント欄にお寄せ下さい!
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