無期懲役という求刑通りの判決となり、判決公判の場で万歳三唱をやるなどした被告(囚人)に対してどう思うか、と振られて応えるタレント達にがっかりした。
被害者や遺族を慮って極刑(死刑)を望む人間が圧倒的に多くて、皆おなじ仮面をかぶっているようだ。
それが一番無難だと思っているのだろうけれど、世界では稀になった死刑制度を支えているのは、日本人のこういう野蛮な意識だ。
元検事という男が鼻息も荒く、被告が望む通りの判決を出すとは・・死刑判決下すべしと力説していた。
自閉症スペクトラム障害(猜疑性パーソナリティ障害とも、自己愛性パーソナリティ障害とも・・)とされる人間が被告として裁判で陳述証言した言葉を、まったく鵜呑みにして、本心で本質のように捉え、自分は安全な場所から感情的なヤジを飛ばしている。
そんな人間が元検事だ法曹人だと紹介されているのだから呆れるけれど、テレビ編集の宿命的通俗性を表しているということのようだ。
この事件を起こすに至った、生い立ち、イジメ(会社でのパワハラ)、経歴、病歴などを深く掘り下げるのは、週刊誌やネットニュースを読むしかないのかもしれない・・それとて全面的に信用できるはずはないけれど。
不幸不運な生い立ちながら、定時制高校の成績は優秀で4年のところを3年間で卒業し、いろんな資格も取得して仕事の飲み込みが早く優秀だったという記述もあった。
多くの不都合が複合的に作用しての結果なのだろうし、引き金は何だったかなどと単純に見ることもできない。
精一杯の悪ぶった毒舌に、鬼の首を取ったような反応をしてみせることもしたくないものだと思う。