朝7時過ぎに出かけ、病院のホールで受付待ちをしながら朝ドラ『スカーレット』を観た。
採血(血液の何パーセントか病院に寄付するので検体と言う)をしてもらい、検査結果の出る10時過ぎの診察までは図書コーナーで本を読んだりうたた寝したり。
前立腺全摘術後3年の定期検査で、『PSA検査値は変わらず測定不能の0.008以下だから根治したとみなして良いだろう』とのこと。
根治と完治はどう違うのか。
病気部位を全摘してしまったんだから、完治ではないのだろう。
癌細胞だけを取り除いたり消滅させたわけではないのだから、切除手術というのは妥協であり、はじめから半ば治療の敗北的荒療治の根治。
泌尿器科の診察が終わり、午後からは耳鼻科の頸部・胸部CT検査。
その前にまだ入ったことのない新しくできた院内レストランに行って昼食。
これが間違っていた。
注意事項に『午後の検査は昼食を食べないでください』とあるのを読まないままに、ホイル焼きハンバーグ998円を奮発したのであった。
さいわい11時半頃に食べたので、『3時間経ってるからいいでしょう、これからは気をつけてくださいね』ってことだった。
そうして造影剤を入れる注射が痛かった。
私は、採血に看護師が苦労しないタイプのよく浮き出る血管の持ち主なので、変だとは思った。
午前中にやった左腕での採血だってはじめのチクリだけだったのに、この注射はチクリが痛くて奥まで刺してる感触があった。
そうしたら、『すみません、血管が腫れてきたから、もう一回やります』とのこと。
2回目もだいぶ痛かったのだが、CT装置に入って、造影剤注入の時がかなり痛かった。
痛いなどの違和感があったら押すようにとスイッチを持たされたけれど、私はギリギリ我慢して押さなかった。
私の申告がなくても、モニターか何かで分かるらしくて、『痛いですか』とか言いながら、刺されている注射針の部分を押したりする。
そうこうするうちに、身体がカッと暑くなったから造影剤が効いたのだと思い、『身体があったかくなった』と伝えて、その後一応撮影完了。
そうして、丸い絆創膏を2箇所に貼られ、なおかつグルグル強めに巻かれて止血して、『少し血管が破れたけれど漏れた造影剤は吸収されるからだいじょうぶです』なんて説明を受ける。
何度か造影剤を入れた検査の経験があるので身体の火照りを良しと感じられたけれど、これが初めてで予想外に注入場所が痛かったりしたら慌てるかもしれない。
造影剤が入ると身体が温かくなるという事前説明も今回は無かった。
そして起き上がってから渡されたのが、【造影剤が血管の外に漏れた時の対応について】。
赤字で『なお治療が必要な場合には、保険診療での対応になります』なんて書いてある。
アホくさ、とんだマッチポンプだぜという感じ。
晩飯後のいつものうたた寝が爆睡状態で、こんな夜中にブログ記事を打っている。
私は造影剤が血管外に漏れたことで、気絶状態になっていたのではないのか!?
内出血はしているけれど、しびれはないし、痛みなどもないから、まぁだいじょうぶだけれど、明日放射線部CT検査室に電話してみようかなどとチラと思ったりする。
結果説明は10日後で、多分私は手術を決断することになる。
今度は甲状腺全摘とリンパ節郭清。
身を削ってなお、長期延命を目指す。
嫌なこともたくさんあるけれど、どんな未来がくるか楽しみで仕方ないから病気なんかで寝ていられない。