蝮の腹に何も入っていない状態になるまで2週間絶食させるのだが、その後も雌と思われる大きい方からは黄色い排泄物か吐瀉物があった。
もういいだろうということになって決行の日を迎えたのが昨日の20日目。
雄と思われる小さい方はいつだって元気に動き回り、大きい方も動きは鈍いものの舌をちょろちょろ出していた。
透明な一升瓶が良いだろうということで、それを調達するために、わざわざ『隠し蔵』という麦焼酎25°、1,998円を2本買った。
なかなか透明な一升瓶がないから、これしか方法はなくて、中身は4リットル徳用サイズ焼酎の空ペットボトルをもらってあったのに入れた。
47°の蝮漬け専用焼酎は大きい方にだけ使い、小さい方には35°で良いのではないかと『蝮のお師匠さん』が言うので、35°ホワイトリカーを別に買った。
蝮はタダでも、いざ蝮酒を造るとなると、なかなかにカネがかかるのであった。
先ずは20日間少しの水を入れて閉じ込めていたペットボトルの口と一升瓶の口を合わせてガムテープで厳重に固定した。
その後、師匠の指示により、ペットボトルの方を黒マルチでくるんで暗くすると、小さい方はすんなり一升瓶に移ってきた。
大きい方も同様にやったのに、こちらは一升瓶に移ってこないので、しばらく他のことをやって時間つぶしをした後でも、駄目だった。
ペットボトルに入れるのも、太い腹を絞るようにしてようやく師匠が入れたのだから、空腹で痩せても一升瓶の口は通りにくいのかも知れない。
ペットボトルから取り出すのも難儀したようで、師匠は私が他のことをやっている間に、ペットボトルの上部をカッターナイフで切り、蝮の首を掴んで持ってきた。
一升瓶に入れるのも、ペットボトルに入れる時と同様に腹をしごいて押し込んで、とにかくこんな大きな蝮は珍しいということだった。
さて、その後は一升瓶に漏斗(じょうご)を乗せて、蝮が飛び上がっても外れて首をだしたりしないように持ち続ける。
そうして、まず体が沈む程度のそれぞれの焼酎を入れて栓をして酔い潰れるのを待つのだ。
一気に入れると蝮が暴れて形良い姿にならずにカッコ悪いというのである。
底でトグロを巻くのが理想的だというのだが、小さい方は体を浮かせた姿勢になり、大きい方はほぼ思惑通りになった。
酔っ払って死ぬというのだけれど、強い焼酎だから窒息のような絶命なのだろうか、1枚目と2枚目はまだ生きている状態。
小さい方は1分も掛からなかったような気がするけれど、大きい方は10分ほどを要した。
後は残りの焼酎を満たしたが、大きい方は体が大きい分、47°が少し余った。
この余りは千葉からやってくる友人に蝮酒用47°がどんなものか呑んでもらうことにする。
透明一升瓶を求めて買った25°焼酎3.6リットルも渋柿のさわし漬けをするにしても多すぎるので、これも彼用になる。
さてこれで2年後に蝮を取り出せば完成となるというのだが、待ち遠しいというより、2年間ときどき眺めたり、ヒトに見せたりするのが楽しみだ。
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