透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「建築とは何か 藤森照信の言葉」

2011-06-07 | A 読書日記


塩尻の「えんぱーく」にて

 藤森さんは建築家を赤派と白派にスパッと分けてみせた。このことについては既に書いたが、再度取り上げておく。藤森さんの定義によれば物の実在性を求めるのが赤派で、コルビュジエを祖とする。抽象性を求めるのが白派でミース・ファン・デル・ローエが祖。

藤森さんの言葉をメモしながらこの本を読んだ。

巴型プラン:そうか、代々木体育館は確かに巴型だ。

木造ミース:カフェバロの外観(テラス側)の印象はまさに木造ミース。上手い表現だ。

ものの正統性の根拠は歴史にしか、時間の流れにしかありません。確かに。内藤廣さんの目指す建築もこの辺を拠り所としているのだろう。

・オペラ座への回帰としての「まつもと市民芸術館」主ホールの空間構成。

・科学・技術という裸体に木と土と石の織物を着せる。科学・技術を自然が包む。藤森自身さんが手掛ける建築を評して。科学・技術を自然が包む、かなるほど!