透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「幸せの教室」

2012-06-04 | E 週末には映画を観よう

 既に廃線となっている北海道の広尾線にあった愛国駅と幸福駅。「愛国から幸福ゆき」切符が大人気になった。僕も友だちからこの切符をもらった。歌手・芹洋子の「愛の国から幸福へ」という歌も流行った。もう随分昔のことだ。

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映画「幸せの教室」を観た。トム・ハンクスとジュリア・ロバーツの共演。あらすじはネットで検索すれば見つかるから省略、というわけにもいかないか・・・。

トム・ハンクス演ずるスーパーマーケットの店員ラリー・クラウンは学歴がないことを理由にリストラされる(アメリカも学歴社会なんだな・・・)。 ならば、学歴を得ればよいと隣人にアドバイスされて短大に入学。学生部長(なのかな)にすすめられて選択したスピーチクラスの教師がジュリア・ロバーツ演ずるメルセデス・テイノー。

ラリーはバツイチで現在独身。メルセデスはポルノ好きの作家?、単なるブロガ―?のダンナとは家庭内離婚に近い状態。となれば、ストーリーの行方は明らか。

映画には必ず鑑賞者というか、社会に向けたメッセージがあるはず。この映画の場合は離婚率が高いアメリカ社会に向けて「人生いつからでも遅くない、幸せに向けて舵をきろう」ということだ(と断定的に書くことがポイント)。

中年おじさんラリーは若い女子学生にももてて、充実の学生生活。なにかと面倒をみてくれるかわいい女子学生のアドバイスで服装も垢ぬけていく。

ラリーとメルセデスのふたりは幸せに向かって舵とり。やる気のなかった教師メルセデスはどことなく暗い印象だったけれど、次第に表情も明るくなっていく。

はじめ学生はみんなスピーチが下手だったけれど、次第に上手くなっていく。特に最後のラリーのスピーチは印象的だった。

ラリーがアルバイトで働いているレストランを訪ねた時の恋する中年女性メルセデスは美しかった。

あまり話題にならなかった映画。暇ならどうぞ、くらいの評価が一般的なのかも。でも、好きだな、こういう映画。