320
■ 講談社文庫の創刊は1971年。当時は日本文学は緑、海外の文学は橙というようにジャンルによってカバーの色が決まっていた。ジャンルは4つに分けられ、使われていた色は4色。デザインはグラフィックデザイナーの亀倉雄策。
ぼくは『創造への飛躍』湯川秀樹(1971年第1刷)を創刊年に買い求めている。ジャンルは日本の人文・社会・自然科学で色は黄。ちなみに海外の同ジャンルは青。
本のカバー裏面の内容紹介文を載せる。**現代科学の最先端にあって、つねに若々しい情熱を失わず、創造と進歩と、世界平和のために活動する、日本最高の科学者湯川博士が、その体験的人生観、世界観、創造性に関する考察など、三十年間にわたる思想の飛跡を集大成した名著。**
『半日閑談集 湯川秀樹対談集Ⅰ』講談社文庫1980年第1刷
残念ながらジャンル別にカバ―の色を変えるという方針は長続きしないでこのようなデザインに変わってしまった。