■ 今年は日本史に関する本を読む。
『昭和史再掘 〈昭和人〉の系譜を探る15の鍵』保阪正康/中公文庫の再読を始めた。『昭和史再掘』という書名、これはもしかすると松本清張の『昭和史発掘』を意識しているのかもしれない。
奥付に2004年1月25日初版発行とあるから、そのころに読んだのだろうが、記憶に残っていない。
著者は文庫版まえがきを**昭和という時代を壮大なドラマにたとえてみれば、三幕八場という構成から成りたつのではないだろうか。**と書き始め、一幕を昭和元年から二十年、二幕を昭和二十年八月十五日以降、昭和二十七年四月二十八日までの占領期間、三幕を昭和二十七年から昭和六十四年一月七日の天皇逝去までとしている。
一冊の本から多くのことを学ばなくても良い。このような昭和という時代の区分について知るだけでも十分。
**昭和という舞台には、戦争と平和、貧と富といった相反するテーマもあるし、これまでの人類の歴史が経験したすべてのことが凝縮されている。** 著者の昭和という時代の基本的な捉え方がこのように示されている。
この本にはカバーのふたりのように、有名な人物も登場するし、私の知らない人物も登場する。
著者も**ここに登場した人たちは、有名・無名の差はあるにしても、時代の空気を充分吸って吐いていた人たちばかりである。(中略) たまたま私の目にふれた人たちの人生の瞬間を書いたものにすぎない。**と書いているから、まあ、知らない人物が登場しても、「えっ、この人、知らない・・・」などと、気にすることもないだろう。
昭和という大舞台でどんな人物がどんな役割を演じたのだろう・・・。
今日(18日)の信濃毎日新聞朝刊の読書欄に『昭和史の10大事件』半藤一利、宮部みゆき/東京書籍 が載っていた。この本でふたりは昭和の10大事件として何を挙げているだろう・・・。こちらも読んでみたい。