透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

巨大な黒部ダムカレー

2015-10-09 | F ダムカレー


巨大黒部ダムカレー  写真提供のM君に感謝!

 「夜の黒部ダムと星空観賞会」が9月12日に開かれた。この日、私は東京で狛犬巡りをしていて参加できなかったが、偶々同僚のM君が友人と参加していた。

参加者は全国の応募者の中から抽選で選ばれたおよそ120人。当日は夕方5時に扇沢レストハウスに集合してトロリーバスで夜の黒部ダムへ。普段は点灯しない保守点検用照明で黒部ダムがライトアップされると拍手と歓声がわき起こったそうだ。この時の様子が地元紙タウン情報(9月19日付)に紹介されていた。

当日はあいにく曇天で星空観賞はできなかったそうだが、替わりに黒部駅構内で星空上映会が開かれたとにのこと。

扇沢レストハウスに戻り、黒部ダムカレーの元祖アーチカレーを試食してから、この巨大な黒部ダムカレーが振る舞われたそうだ。大きさが分かりにくいが、なんと直径96.4(くろよん)cm。

タウン情報の記事には同僚M君の「昼間と違い、夜のダムは幻想的で感動した。星が見えなかったのは残念だが、それ以上に貴重な体験ができた。カレーはピリ辛でおいしかった」という模範的なコメントが載っていた。 

この巨大な黒部ダムカレーはこの日だけの特別メニュー、全員で完食したそうだ。食べたかったな~


 


黒部ダムカレー16

2015-10-07 | F ダムカレー



■ 所用で大町へ出かけた。となると昼食は黒部ダムカレーだが、今日(7日)はJR大町駅前の「豚のさんぽ」へ。ここは人気店のようで、11時半過ぎに行ったが既に満席だった。で、15分くらい待った。

黒部ダムは一般的なアーチ式のダムとは異なり、両サイドにウイングがついている。手元にある黒部ダムの紹介パンフによると、関西電力が資金の融資を受けた世界銀行の顧問団がダムの建設現場を訪れ、ダムの計画高186mを150mに変更するように勧告したとのこと。同時期にヨーロッパのダムが決壊する事故があったためだという。高さを下げると貯水量、発電量が落ちてしまうため、アーチ式ダムに一部重力式ダムを組合せた方式を考え出して交渉し、建設が認められたという。この重力式ダムがウイングというわけ。

このウイングがここ、豚のさんぽのカレーではきちんとつくってある(アーチの両側の折れ曲がった部分)。他にはこまつうどん店がやはりウイングをつくってあった。

直径がおよそ26cmのごく浅い皿に盛り付けた黒部ダムカレー。ごはんの堰堤は高さがあったが、ルーのダム湖は浅くやや少量。色は黒く、味は濃厚でなかなか美味だった。トッピングは柔らかい豚の角煮。



スタンプを押してもらうべく、スタンプカードを若い女性店員に渡すと、「こんなにスタンプが多いのは初めてです」と言われた。「また来てくださいね」とも。


さあ、これで後4店舗!


575 あ、あった! 松川村の火の見櫓

2015-10-06 | A 火の見櫓っておもしろい

 ネット上に「塔マップ」という便利なサイトがあり、そこに全国各地の火の見櫓がプロットされている(この火の見櫓も載っている)から、そこで所在を確認してから出かければ、確実に見つかるから効率もよい。ただし撤去済み、ということもあるが・・・。

既に書いたことだが、私は県外に出かけるときなどを除き、そのサイトでの下調べはほとんどしていない。火の見櫓を見つけたときの喜びを味わいたいのだ。 

「あ、あった!」この瞬間がとても嬉しい。この感動が失せてきたら、火の見櫓探し、火の見櫓観察は続かないと思う。

先日同僚と松川村を車で通っていて、この火の見櫓を見つけた。その時も「あ、あった!」と心の中で叫んだ。で、改めて4日の日曜日に出かけたという次第。


575 北安曇郡松川村南神戸にて 撮影日151004

櫓は上方に向かって徐々に細くなっていく。櫓の美しさの基本はこの緩やかなカーブ。直線的に逓減している櫓もあるが、やはり曲線的な逓減の方が好ましい。



櫓に対して見張り台と屋根が偏心している。この理由は消防団員の立ちスペースの確保、ということ。床の穴を梯子が貫通している。その横に消防団員が立って(あるいはしゃがんで)半鐘を叩くスペースを確保するためと断じていいのかどうか・・・。半鐘を吊り下げる位置は叩きやすさを考慮してのこと、理解してよいだろう。夜間に備えて照明もついている。

以前、ラジオの生番組で火の見櫓の魅力について語る機会があったが、その時に形の特徴を言葉で説明することは難しい、と感じた。でも、既にこのような屋根の形をアサガオを伏せたような形、とブログに書いていたから、すぐに浮かんで、説明することができた。

見張り台の手すりに消火ホースを乾燥させるために掛けるフックが付いている。火の見櫓は消火ホース乾燥塔でもあるのだ。防災行政無線のスピーカーを設置している場合もある。



脚元。きれいなアーチを描く部材が使われている。残念なことに、脚の下端部が単材だ。基礎のコンクリート面までトラスが伸びていることが望ましい。見た目にも、構造的にも。

消防信号板は見張り台に設置する方が、消防団員は助かるはず。表示板に示された半鐘の叩き方(消防法によって決められている)を見ながら叩くことができるから。

分団詰所の正面側から写真を撮りたかったが、逆光で上手く撮ることができなかった。午後に出かければ良かった。だが、時間調整は難しい・・・。


まだまだ火の見櫓探し、火の見櫓観察は続きそうだ。

 


黒部ダムカレー15

2015-10-04 | F ダムカレー





 黒部ダムカレー、15店舗目は大町温泉郷にあるホテルからまつ荘。今朝電話をして1日10食限定、ワンコイン(500円)の黒部ダムカレーを予約した。

ここは20店舗で唯一ホワイトカレー。ごはんは十六穀米。遊覧船ガルベに見立てたトッピングは鶏肉の串揚げ。シメジは流木を表現しているそうだ。なるほど。

カレーはクリーミー、まろやか、美味。十六穀米との相性もなかなか良いと思う。


 


京都旅行に備えて

2015-10-04 | A 読書日記



■ 今月の23、24日に京都旅行をすることになった。

今回は団体旅行で詳細はまだ分からないが、神社仏閣を何箇所か訪ねることになるだろう。だからというわけでもないが、自室の書棚から『日本の仏像 飛鳥・白鳳・天平の祈りと美』長岡龍作/中公新書を取り出して再読を始めた。

この本は単なる「仏像鑑賞本」ではない。序章に「仏像を造るとはどういうことか」とあるように仏像が造られた背景、仏像の持つ意味などについて論じている。なかなか難しくて理解できない内容もあるが、とにかく読んでみることにする。

この本の章立ては次の通り

序章    仏像を造るとはどういうことか
第一章 聖徳太子のために造られた仏像
第二章 生身という思想
第三章 釈迦に出会う
第四章 仏はどこにいるか
第五章 天の動き
第六章 国土を法界にする
第七章 救済のかたちと場所
終章  重ねられる祈り


 なんだか修学旅行の下調べのようだな。どんな旅行になることやら・・・。



ブックレビュー 1509

2015-10-04 | A ブックレビュー

   

  

 今年は日本の歴史に関する本を読もう、と思っている。

9月には『「昭和天皇実録」の謎を解く』半藤一利、保坂正康、御厨 貴、磯田道史/文春新書、『地図から読む江戸時代』上杉和央/ちくま新書日本の歴史19 文明としての江戸システム』鬼頭 宏/講談社
、以上の3冊を読んだ。

教科書的な本を読み直して、日本史の復習をすることも私には必要だと自覚してはいるものの、「もうそれはいいだろう、読みたい本を読もう」という内なる声に従っている。

『「昭和天皇実録」の謎を解く』 
全61巻、1万2000ページにも及ぶ厖大な「昭和天皇実録」の刊行が今年(2015年)の3月から始まっているそうだが(5年かけて全19巻で完結することになっているという)、それを読むことなど到底無理。でもどんなことが書かれているのか覗いてみたい、と思ってこの本を読んでみた。

岩波からも「昭和天皇実録」に関する新書が刊行されている。そちらも読んでみたい。


『地図から読む江戸時代』
江戸時代、あるいはそれ以前から日本人はこの国の姿をどのような視点でどのように捉えていたのか、その変遷が地図から読み取る。

ものごとをビジュアルに表現することに関心がある私にはなかなか興味深い内容の本だった。


『文明としての江戸システム』
江戸時代の文明をシステムとして捉える、という視点。システムを構成する要素として人口、環境、産業、経済、生活を挙げて各章で論じている。


『阿弥陀堂だより』南木佳士/文春文庫

小説はこの1冊のみ。秋になってなんとなくもの悲しい気持ちになると、この作家の作品を読みたくなる。
淡々と繰り返され、流れていく日々の暮らし。


備忘録として毎月1回書いているブックレビュー、今回が115回目。


大黒様

2015-10-03 | A あれこれ


茅野市内にて 撮影150927

■ 日本の建築文化の凄いところは事細かに名前がついていることだ。蔵の妻壁上部にある蔵ワッペン(藤森照信さん命名)にも元々牛鼻という名前がついている。牛鼻には家紋や水、寿という文字を鏝絵でつくることが多いが、大黒様も時々見かける。 大きな袋を肩にかけて米俵の上に乗っているから、富の象徴と解されているのだろう。だから蔵の牛鼻に相応しい。

七福神の一柱の大黒様は、大国様(因幡の白莵の大国主命)とは全く違う神様なのだが、音が同じで、混同され、というか習合されて同じと見做されるようにもなっている。

先日(0927)、諏訪大社上社前宮のすぐ近くでこの蔵を見かけた。火の見櫓だ、狛犬だと浮かれているが、民家を忘れてはいけない・・・。

因みに大国主命は諏訪大社の御祭神・建御名方神の父親。


 


安曇野の昔話

2015-10-01 | A 読書日記





■ 安曇野の昔話としてよく知られている『八面大王』と『泉 小太郎』。ものがたりの後の「解説」が読みたくて、昨日黒部ダムカレーを食べた国営アルプスあづみの公園で買い求めました。1冊540円(税込)でした。

『八面大王』の解説のタイトルは「都の将軍に退治された鬼」、『泉 小太郎』は「竜神の母とその子」です。

**坂上田村麻呂が退治した八面大王の本拠が魏石鬼岩窟だということは、八面大王は安曇氏の霊ということになります。現代の安曇野の人びとからは、自分たちの祖先のように思われている安曇氏も、中央の政権の舞台から退いた時代には、地方の「まつろわぬ神」として鬼のように扱われたのでしょうか。(後略)**(18頁)

**(前略) 一方、竜神は漁業とも深くかかわり、海を生業の場とする人びとの間でも竜神祭が広く行われています。古代に安曇野の開発に関わった中央の豪族・安曇氏が、その出自を海洋民族とすることから、この泉小太郎伝説も、海神信仰をもつ安曇氏によりもたらされたのではないかともいわれています。**(16、17頁)

そう、『八面大王』と『泉 小太郎』は共に安曇氏、安曇族にまつわるものがたりなんです。

絵本の奥付を見ると文・写真の担当は私の友人H君でした。 解説文をじっくり再読したいと思います。