和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

本と草むしり。

2023-06-13 | 本棚並べ
晴耕雨読じゃないけれど、
雨が降るこの時期、雑草がみるみるうちに伸びますね(笑)。

私みたいな怠け者は、畑をきれいにするなどと大それたことは考えません。
とりあえず、草刈り機で刈って、とりあえず見た目がきれいならよしとします。

まったくもって、本読みも同様な始末。
そういえば、本と草刈りとを結びつける指摘がありました。

「・・万葉学の澤瀉久孝先生が、私の学生の時分に、
 万葉集の研究をすると言っても、

   すぐに誰も解釈のつかなかった、読みの通らなかった
    難解な歌に喰らいつくのは、これは愚の骨頂であって、

 学問というものは足許の草むしりから始めなさい、

 とにかくまったく誰もが異存のない、・・・・
 そこから学問が始まると、そう教わったのであります・・・   」

  ( p18~19 谷沢永一著「読書人の立場」桜楓社・1977年 )

という箇所があり、『愚の骨頂』で出来上がった自分が思い浮かびます。
ちなみに、この本には、本の資料集めについても指摘されておりました。
はい。なるほどなるほどと思い、最後にはこちらも紹介しておきます。

「 ・・・高い本は絶対に買わない。・・・・
  貧学生といたしましては、出来るだけ零細な、
  あまり人の目につかないような資料を、
  安く気長に集めて必要な一通りの量に持って行く。

  だから、これは欲しいと思っても高いものは 涙をのんであきらめる。
  20数年間その方針に徹して参ったわけであります。・・   」(p14)


それにつけても、雑草を目の前にして
『 足許の草むしり 』が気になる梅雨のこの季節ではあります。
 



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