和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

知的怠慢である。

2017-01-06 | 産経新聞
今年。本を読むってことは、
再読してはじめて読みはじめるのだ、
と思うことからはじめたいと思います(笑)。

そうそう、テレビを見てると、
映画シンゴジラ・君の名はにしても
映画館に何回も足を運んだという
回数を語る方たちを、取り上げている
のが気になりました。

映画館には、とんと足を運ばないのですが、
テレビはよく録画します。
昨年の新年に「富士ファミリー」という
NHKのお正月ドラマを録画して、一年で
数回再生して見ておりました。
すると、今年になって
「富士ファミリー」の続編が出現(笑)。

産経新聞の1月3日。
外山滋比古氏が「年頭にあたり」というくくりで、
正論欄に書いております。
気になったので、また読み直す。

はじまりは

「長い日本の歴史を振り返ってみても、
ここ30年、戦後70年ほどいい時代は
なかったのではないかと思われる。・・・
しかし、実際には、大変化が押し寄せている。
それを無視するのは知的怠慢である。
中高年の人に頼るわけにはいかない。
ご苦労だが若い世代に出動していただくほかはない。」


以下断片を引用(笑)。

「大きなことをするには、
そして新しいことをするにも
教育が邪魔になるということが、
よく分かっていないのが
学歴社会であるといって差し支えない。」

「学校は生活を停止して知識を教えることを
使命としてきた。教育を長く受ければ受けるほど、
生活力を失ったのは当然だが、新しく大きな仕事
をするとき、生活力がものをいう。
高学歴者の創造力が思ったほど高くないのは、
むしろ当然であろう。」

「失敗の経験は最高の教師である、
ということを近代は忘れたのか、
知っていても知らぬ顔をしてきたのか。
現代文化がどこか、非人間的であるのは、
生活欠如の帰結であるかもしれない。」

「何かと言うと専門を持ち出す。
しかしそれはひとりだけの知識である。
知的個人主義が不毛でありやすいことを、
現代はまだよく理解していないらしい。

本を読むより、違ったことをしている仲間と
語らい合う方がどれくらいためになるか、
今の個人主義者、孤立派には分かっていないようだが、
ひとりで考えることには限界がある。
ほかの人と雑談をすると、ひとりでは思いつかない
ようなことが飛び出してくる。」

「近づく大変動にしてやられるのではなく、
それをきっかけに新しい人間になる、
いまはチャンスである。・・・」

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