映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

映画「夜明けの街で」 岸谷吾朗&深田恭子

2013-05-01 21:50:17 | 映画(日本 2011年以降主演男性)
映画「夜明けの街で」は2012年公開の岸谷吾朗と深田恭子の恋愛映画だ。
東野圭吾の原作ということで軽いミステリーの要素をもつが、基本は不倫映画だ。

建設会社に勤める40歳過ぎの渡部和也(岸谷五朗)は、バッティングセンターで自分の会社に派遣社員として勤めている秋葉(深田恭子)とばったり遭遇する。親友の新谷(石黒賢)も一緒に3人でカラオケに行く。はしゃいだ後、送る途中で秋葉が渡部の背中に嘔吐した。翌日、彼女からメール連絡あり会うが、素直でない態度に渡部はキレる。でも2人はそれをきっかけに会うようになる。渡部は妻有美子(木村多江)と小さい一人娘に囲まれて、幸せな生活を送っていた。

湘南のデートの後、二人は秋葉の叔母妙子(萬田久子)が経営するバーで一緒に飲む。ただならぬ雰囲気を感じる。渡部は彼女を横浜の実家まで送る。凄い豪邸だった。そこで秋葉の父(中村雅俊)と遭遇する。挨拶をするが、親子の間は冷ややかだった。招かれるまま屋敷に上がり込む渡部に、秋葉はこの屋敷で殺人事件があったことをほのめかす。そして一線を越える2人。不倫と縁がなかった渡部だったが、秋葉との関係は終わることはなかった。疑う様子のない妻と娘に対して罪悪感を覚えつつも、逢引きの日々が続いていくのであったが。。。。

先日の「テイクディスワルツ」では、女性目線の不倫物語という話をした。
この作品は全く真逆である。
一人称ではないが、岸谷吾朗の視線で語られていく。中年にさしかかった男性が若い素敵な女性に誘われ戸惑う姿。わかっていながらも引き込まれていく姿。妻にいい加減ないい訳をする姿。離婚なんてするつもりもないのに、一歩進んだセリフを言ってしまう姿。この映画を見て、自分のやってきた悪事に重ねるオヤジたちは多いだろう。
しかも、深田恭子ちゃんは相変わらず可愛い。

この映画でもかかっていたサザンオールスターズの「LOVE AFFAIR 〜秘密のデート」の歌詞にある横浜のベイブリッジ付近の光景を見て、ちょうど15年くらい前に放送されていた椎名桔平、松嶋奈々子主演のテレビドラマ「SWEET SEASON」を思い出した。中華街で肉まんを一緒に楽しそうに食べているシーンや温泉不倫旅行へいくシーンが印象に残る。アレはアレで実に刺激的な番組だったが、美男美女のスマートな恋よりも不器用そうな岸谷吾朗が入っているだけで、ストーリーにより真実味が出てくる気がする。



いずれにせよ男のいい加減さがにじみ出ている映画である。
女性が見てもたぶんむかつくだけの映画だろう。奥さん役木村多江がいつもながらいい感じで、この映画を見た男たちは多少火遊びはやる気にならなくなるのではないかな??
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映画「ブラック&ホワイト」 リースウイザースプーン

2013-05-01 04:01:49 | 映画(洋画:2013年以降主演女性)

映画「ブラック&ホワイト」は2012年公開のスパイ映画だが、どちらかというとラブコメディの色彩が強い。オスカー女優リース・ウィザースプーンが行き遅れのキャリアレディを演じ、それを取り巻く2人の恋人からモテモテの役柄だ。

まずはCIAの凄腕エージェントであるFDR(クリスパイン)とタック(トム・ハーディ)の2人がロシアの黒幕相手にその腕前を示すシーンからスタートする。
彼らはコンビを組んで成果を上げてきた。ちょっとやりすぎだとしばらく謹慎とばかりに内勤になる。時間ができた2人は軽い婚活をする。ともに恋人ができたという2人が写真を見せると何と同一人物ではないか!!ローレン(リース・ウィザースプーン)という同じ女性を好きになってしまったことで、その関係に亀裂が入る。二人は職権を濫用し、重要な任務だと偽って精鋭チームまで結成し、お互いのプライベートの様子を無人偵察機やスパイ衛星で監視・盗聴したりする。ロシア人黒幕からの復讐を交わしながら2人ともローレンをものにしようとするのだが。。。

元カレを追って引っ越して来たにもかかわらず、リース・ウィザースプーンの相手には新しいかわいいフィアンセがいる。街でばったり出くわした元カレカップルに「新しい恋人に会いに行くところだ」と見栄を張るリース。でもそのまま行きつけのすし屋に入ったら、先ほどのカップルがやってくるではないか。一人で恥ずかしい思いをする。
あえてオスカー女優リースにどじな演技をさせるのである。
モテモテの役という設定となるが、実際には行き遅れの悲しいキャリアレディだ。彼女も若くはないので、そういう役柄設定する必要がある。しかし、それだけだと映画を見に来た世の独身女性には夢を与えない。そんな行き遅れ女性をモテモテにしてしまって、もしかしたら自分にもというシンデレラ願望を与える。そこがいいところだ。
だから1億5000万$もの興行収入があるのであろう。

リースの実年齢は37歳で彼らは両方とも少し年下だ。
「30半ばになるリースが若いイケメンにここまでもてるわけないだろう。」と思う人も多いかもしれないが、自分は割と良くあるパターンかと思う。恋をめぐっての争いは、ライバルが自分の良く知っている男であればあるほどエスカレートするものだ。自分もその経験があるし、周りも同様のケースをいくつも見てきている。争う相手が美人であるかどうかの問題ではないのだ。男性が持つ対抗意識がエスカレートすると、目の前が見えなくなるのだ。
顔を見せているわけではないが、トムハーディは「ダークナイトライジング」で不死身の悪役を演じた。「バットマン」のマスクを剥いで窮地に追い込む役柄である。一方のクリスパインも「アンストッパブル」でデンゼルワシントンと競演して強い印象を残した。いずれも前途有望というべき、若手人気俳優である。そういう2人からモテモテの役を演じてリースウィザースプーンも気分は悪くなかろう。

この映画はある意味究極の職権濫用映画ともいえる。
CIAエージェントの2人が組んでコテンパンにロシアの黒幕相手を6人殺してしまった。やりすぎで復讐が必ず来るよと2人が内勤に異動になるところからスタートだ。トムハーディは婚活で知り合う。もう1人クリスパインはDVD屋で知りあい会うようになる。でも2人は丸秘の裏情報を集めるのが仕事だ。ハイテクの探知機など、諜報活動はお手の物だ。しかも、偵察機や衛星まで稼動してそれぞれの恋愛状況を知ろうとする。これがもし本当にあったら、使うお金って億単位になってもおかしくない話である。ヤバイヤバイ。でもこれが映画の世界だ。

この映画で特筆すべきは、色彩設計が巧みなインテリアデザインであろう。すばらしいセンスを見せる。特に部屋におかれている小物のセンスがいい。リースが勤めるオフィスの黄色や赤が基調のヴィヴィッドな色彩、FDRの住むプールの底を眺められる居室など。。住居系のしつらえが抜群のセンスである。映画をストーリーだけで見るものではないというのを実感させる美しい映像だ。

お気楽に見れば良いんじゃないかな。
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