映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

映画「バッドアス」 ダニー・トレホ

2013-05-08 05:38:31 | 映画(洋画 2013年以降主演男性)
映画「バッドアス」は2012年公開のアメリカを舞台にしたバイオレンス・アクションだ。

バスの中で若いチンピラ風の男にからまれた初老の男が逆に素手で殴り倒して撃退し、その映像が YouTubeにアップされ話題騒然となった実際の事件があった。
それをもとに映画がつくられた。

正義の味方って映画にしやすい。スパイダーマンだってバットマンだってみんなそうだ。彼は覆面をかぶっているわけではない。素顔のままで悪党に立ち向かう。

まずは主人公フランク・ベガ(ダニー・トレホ)を紹介する。
ハイスクール時代はアメリカンフットボールの名選手で将来を約束した恋人もいた。出征したベトナムではジャングルで6年戦った後、捕虜になってベトコンたちから散々な目にあう。電気椅子攻めにも耐えた。しかし、帰還したら恋人は結婚して、なろうと思った警察官になれず、職もなく食うに困って街でホットドックを売りはじめたらそれが本職になってしまう。
でも今は商売敵も多く、うまくいかない日々が続く。

ある日、彼の人生を一変させる事件が起こる。バス内で2人組の若い不良男に絡まれている老人がいた。男の一人が立てつく老人を殴ろうとしたら、横から老人を助け2人組をボコボコにする。その映像がネット画像にアップされ、フランクは「バッドアス」として一躍街の英雄になる。


フランクには黒人の親友がいた。一緒にいたフランクの家からタバコを買いに出て2人組の悪党にからまれ殺される。親友は市長の汚職にかかわる重要なデータを持っているので狙われたのだ。事件の後、警察はまともに捜査しない。フランクは苛立ちを覚え2人組を自ら探そうとする。
現場で写真付きのペンダントをみつける。写真の女性を割り出し、犯人の周辺に近づいていく。犯人の周辺にはマフィアが絡んでいて大騒ぎになるが。。。

単なるオヤジが正義の味方になり、悪党に素手で向かう姿はかっこいい。
超能力を持っているわけでもない。単に喧嘩が強いだけである。
治安の悪いアメリカではこういう人が一気にヒーローになってしまう。そこが日本と違うところだ。
傑作「ヒストリー オブ バイオレンス」を連想した。あの映画では主人公は以前はマフィア系で再度狙われるという設定だったが、今度は素人だ。

相手はマフィアである。そう簡単には攻略できない。この手の映画の定石通り、逆襲を受ける。そこで主人公はむごいことをやる。
黒幕を教えろとばかり、悪党の一人の手をもって、ディスポーザーに突っ込むのだ。これは強烈だ。
日本はあまり普及していないが、アメリカの家庭では生ごみ処理に必須だ。口を割らないとディスポーザーに何度も手を入れる。当然血まみれだ。もちろん模擬なんだけど、えげつない。

あとは大型バスのカーチェイス、これも豪快だ。猛スピードでカーブを曲がると、ケツがふらふらだ。街の中を追いかけ合って、ビルの中に飛び込んだりして2台ともぐちゃぐちゃだ。これもグロテスクだ。

こういう見せ場を作りながら、90分を走り抜ける。
普通に娯楽として見る分にはいいんじゃないといった感じだ。

バッド・アス
普通の親父がいきなり英雄に
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする