映画「リンカーン弁護士」をdvdで見た。
予想以上にこれはなかなか面白い。
直近にdvdで見た映画では一番良かったかもしれない。
2012年公開の法廷モノである。主人公は異色な弁護士で基本はワルと言ってもいい。偉人のリンカーンとは一切関係ない。リンカーン・コンチネンタルが事務所代わりというわけだ。依頼者もワルが多い。司法取引で依頼人の罪を軽くするのが得意だ。金持ちの青年が女性に重傷を負わせた事件の依頼を受ける。冤罪の疑いもあったが、弁護を進めているうちに用意周到な罠にはめられている話だ。
主人公ミック・ハラー(マシュー・マコノヒー)は黒塗りのリンカーン・コンチネンタルの座席を事務所代わりに、敏腕弁護士として活躍している。少々強引な手も使いつつ軽い刑でおさまるよう司法取引を成立させ、麻薬売人や娼婦といったアウトサイダーたちを助けている。
ある日、保証金立替業者ヴァル(ジョン・レグイザモ)から、資産家の青年ルイス・ルーレ(ライアン・フィリップ)が女性への暴力事件を起こしたことを知る。金になると目論んだミックは拘留中のルイスと面会し、保釈手続きを取る。元妻で検事のマギー(マリサ・トメイ)は女性の被害がひどいと保釈に反対するが無事保釈となる。保釈後、案件調査を依頼する情報屋のフランク(ウィリアム・H・メイシー)とともにルイスと再び会い、事件について詳しく聞く。
ルイスによれば、当日夜、バーで知り合った26歳の女性レジーナに誘われるまま彼女の自宅を訪ねた。着いた途端に背後から頭部を殴られ失神し、近所に住むゲイのカップルに取り押さえられた。賠償金目当てとした計画に自分がはまったと主張する。
しかしフランクが入手した捜査資料によると、被害者は自宅を訪れてきたルイスに突如暴行され、首にナイフを当てられながらも瓶で彼を殴り命からがら逃げたと証言している。ミックはいつものように司法取引でまとめようと提案する。ルイスは無罪を主張し法廷に持ち込もうとする。
バーの監視カメラの映像から被害者がルイスを誘惑する姿が確認された。彼女が売春婦であることもわかる。この重要証拠を手に担当検事ミントン(ジョシュ・ルーカス)に起訴を取り下げるようもちかける。それでも現場にルイスの所有する血まみれのナイフが発見されており彼による仕業だと検事は確信していた。その時、顔の右半分に怪我を負ったレジーナの写真を見た主人公は、4年前の事件と被害が似ていることに気づく。それは、女性がレイプされ惨殺されるというもので、容疑者マルティネス(マイケル・ペーニャ)の弁護を担当したミックが無罪を主張する彼に無理やり罪を認めさせ、司法取引を行い終身刑となった。今回の件でマルティネスに面会しに行ったミックが意外な事実に気がつくのであるが。。。。
軽快なモータウン系のソウルミュージックのテーマが流れスタートする。運転手以外は黒人はあまり出てこない映画なのに、「黒いジャガー」や「スーパーフライ」のような70年代の黒人映画のようだ。粋な感じだ。
法廷物の傑作は多数あれど、この映画は今まで違うストーリー展開だ。
かなりヒネリを効かせている。
元々敗戦濃厚の法廷勝負を逆転するというパターンが正統派の法廷映画である。これはまったく違う。
この弁護士の人間像はジョントラボルタ演じる「シビルアクション」の弁護士が似ているかな?金の亡者で儲け話に目がなく、法廷で戦う前に和解で勝負を決するというのが得意だ。でもジョントラボルタは稼ぎが少ないのでやめようと思った事件をもしかして大儲けできるかもしれないと引き受ける。この主人公ではただ単に依頼主が金持ちということだけで、軽い気持ちで受けたのである。こんなもつれた話が裏にあるとは気がつかない。依頼主が冤罪だと主張する話を最初は信じるが、思わぬほかの事件とつながることに気づき唖然とする。
法廷物の傑作中の傑作「情婦」にもつながるかもしれない。自分がやったことを否定する被告というのが共通点。「情婦」は最後の最後に予想もしないような出来過ぎともいえる結末になる。ここでは途中で犯人を示してしまう。でも周知されてもその犯人が逮捕されるわけでない。。
謎が解けても、どうオチを作るのかがポイントになる。
話の展開は今までの法廷映画と違う面白さがある。
主役のワル弁護士はうまい。それ以上にいつもながらの絶妙の女っぷりを見せるマリサトメイがいい。若き日の「いとこのビニー」と違った一面を見せてくれた「その土曜日午前7時58分」の情婦役「レスラー」のストリッパー役では抜群の美乳を見せてくれた。今回はその面では期待はずれだが、年齢からしてもう限界なのであろう。社会の底辺でもがく役でなく今回検事役だ。でも彼女しか出来ないんだろうなあという役を見事にこなす。たいしたものだ。
あとは情報屋を演じるウィリアムメイシーがいつもながら特徴のある役柄だ。今回は元警官だという情報屋。ジョングッドマンあたりもそうだけどアメリカってこういう性格俳優多いんだよなあ。
実によくできた映画だ!
予想以上にこれはなかなか面白い。
直近にdvdで見た映画では一番良かったかもしれない。
2012年公開の法廷モノである。主人公は異色な弁護士で基本はワルと言ってもいい。偉人のリンカーンとは一切関係ない。リンカーン・コンチネンタルが事務所代わりというわけだ。依頼者もワルが多い。司法取引で依頼人の罪を軽くするのが得意だ。金持ちの青年が女性に重傷を負わせた事件の依頼を受ける。冤罪の疑いもあったが、弁護を進めているうちに用意周到な罠にはめられている話だ。
主人公ミック・ハラー(マシュー・マコノヒー)は黒塗りのリンカーン・コンチネンタルの座席を事務所代わりに、敏腕弁護士として活躍している。少々強引な手も使いつつ軽い刑でおさまるよう司法取引を成立させ、麻薬売人や娼婦といったアウトサイダーたちを助けている。
ある日、保証金立替業者ヴァル(ジョン・レグイザモ)から、資産家の青年ルイス・ルーレ(ライアン・フィリップ)が女性への暴力事件を起こしたことを知る。金になると目論んだミックは拘留中のルイスと面会し、保釈手続きを取る。元妻で検事のマギー(マリサ・トメイ)は女性の被害がひどいと保釈に反対するが無事保釈となる。保釈後、案件調査を依頼する情報屋のフランク(ウィリアム・H・メイシー)とともにルイスと再び会い、事件について詳しく聞く。
ルイスによれば、当日夜、バーで知り合った26歳の女性レジーナに誘われるまま彼女の自宅を訪ねた。着いた途端に背後から頭部を殴られ失神し、近所に住むゲイのカップルに取り押さえられた。賠償金目当てとした計画に自分がはまったと主張する。
しかしフランクが入手した捜査資料によると、被害者は自宅を訪れてきたルイスに突如暴行され、首にナイフを当てられながらも瓶で彼を殴り命からがら逃げたと証言している。ミックはいつものように司法取引でまとめようと提案する。ルイスは無罪を主張し法廷に持ち込もうとする。
バーの監視カメラの映像から被害者がルイスを誘惑する姿が確認された。彼女が売春婦であることもわかる。この重要証拠を手に担当検事ミントン(ジョシュ・ルーカス)に起訴を取り下げるようもちかける。それでも現場にルイスの所有する血まみれのナイフが発見されており彼による仕業だと検事は確信していた。その時、顔の右半分に怪我を負ったレジーナの写真を見た主人公は、4年前の事件と被害が似ていることに気づく。それは、女性がレイプされ惨殺されるというもので、容疑者マルティネス(マイケル・ペーニャ)の弁護を担当したミックが無罪を主張する彼に無理やり罪を認めさせ、司法取引を行い終身刑となった。今回の件でマルティネスに面会しに行ったミックが意外な事実に気がつくのであるが。。。。
軽快なモータウン系のソウルミュージックのテーマが流れスタートする。運転手以外は黒人はあまり出てこない映画なのに、「黒いジャガー」や「スーパーフライ」のような70年代の黒人映画のようだ。粋な感じだ。
法廷物の傑作は多数あれど、この映画は今まで違うストーリー展開だ。
かなりヒネリを効かせている。
元々敗戦濃厚の法廷勝負を逆転するというパターンが正統派の法廷映画である。これはまったく違う。
この弁護士の人間像はジョントラボルタ演じる「シビルアクション」の弁護士が似ているかな?金の亡者で儲け話に目がなく、法廷で戦う前に和解で勝負を決するというのが得意だ。でもジョントラボルタは稼ぎが少ないのでやめようと思った事件をもしかして大儲けできるかもしれないと引き受ける。この主人公ではただ単に依頼主が金持ちということだけで、軽い気持ちで受けたのである。こんなもつれた話が裏にあるとは気がつかない。依頼主が冤罪だと主張する話を最初は信じるが、思わぬほかの事件とつながることに気づき唖然とする。
法廷物の傑作中の傑作「情婦」にもつながるかもしれない。自分がやったことを否定する被告というのが共通点。「情婦」は最後の最後に予想もしないような出来過ぎともいえる結末になる。ここでは途中で犯人を示してしまう。でも周知されてもその犯人が逮捕されるわけでない。。
謎が解けても、どうオチを作るのかがポイントになる。
話の展開は今までの法廷映画と違う面白さがある。
主役のワル弁護士はうまい。それ以上にいつもながらの絶妙の女っぷりを見せるマリサトメイがいい。若き日の「いとこのビニー」と違った一面を見せてくれた「その土曜日午前7時58分」の情婦役「レスラー」のストリッパー役では抜群の美乳を見せてくれた。今回はその面では期待はずれだが、年齢からしてもう限界なのであろう。社会の底辺でもがく役でなく今回検事役だ。でも彼女しか出来ないんだろうなあという役を見事にこなす。たいしたものだ。
あとは情報屋を演じるウィリアムメイシーがいつもながら特徴のある役柄だ。今回は元警官だという情報屋。ジョングッドマンあたりもそうだけどアメリカってこういう性格俳優多いんだよなあ。
実によくできた映画だ!