山梨県、北杜市に白樺派の文学者や画家の作品を展示した清春白樺美術館があります。南を見ると甲斐駒の秀峰が輝き、西を見ると八ヶ岳の美しい山並みが横たわっています。小高い台地の上にある眺望の良い場所です。
11月16日に写真を撮ってきました。お楽しみ頂ければ嬉しく思います。
・・・上は美術館の本館です。1階建の横に広い建物です。
・・・上は若い藝術家へ貸し出しているアトリエの集合体の円形の建物です。手前の黄色の作品はフランスのエッフェル塔を作った建築家の作品です。
・・・上は樹上に作った茶室です。
・・・白い雲の彼方に八ヶ岳が見える筈です。
・・・上はロシア生まれでフランスで活躍した彫刻家のザッキンの作品です。逆光で上手く撮れませんでした。
白樺美術館を作る運動をしていた柳宗悦の展覧会が横濱のそごう百貨店で開催中だったので今日見てきました。下に案内看板を示します。
・・・白樺美術館は学習院卒の志賀直哉や武者小路実篤や柳宗悦などが中心になってロダンから貰った3点の彫刻を公開展示するために計画されました。建設費の寄付集めをしましたが結局開設には至りませんでした。
戦後、銀座の吉井画廊が私財を投じてその遺志を継ぎ、山梨県北杜市に開設しました。
今日見た柳宗悦展には白樺美術館設立の為の趣意書も展示してありました。清春白樺美術館はその趣意書に沿って開設されたのです。感慨深いものがあります。
白樺派は一言でいえば西洋の藝術に憧れ、それを日本へ紹介したロマンチックな人々でした。大正時代を中心に栄えた日本の一つの文化的な潮流でした。
そんな文化的な雰囲気も満州事変、上海事変、そして第二次大戦という戦争の勃発で消えてしまったのです。第二次世界大戦の前に短いながら平和な時代が存在していたのです。
そんなことをも考えさせる柳宗悦展でした。
大津波や原発の爆発も大きな悲劇です。そして戦争も悲惨な傷跡を残します。戦争が始まると人格破壊が起きて、多くの人間が狂気の行為を繰り返すのです。
戦争こそは絶対に防止すべきことなのです。何があっても戦争は避けなければいけません。
最近、中国が太平洋や東南アジアを自分の勢力圏にしようとする外交政策、経済政策、そして海軍の装備を拡大しています。
この中国の覇権主義的な政策に対してアメリカが対抗して太平洋地域を重要視し、経済攻勢を強め、アオーストラリアには軍事基地を建設しつつあります。
その上、ミャンマーにも軍事的な足がかりを作ろうとして、ミャンマーに対して友好的な外交攻勢を展開しています。これは目を見張るようなアメリカの政策の転換です。
21世紀に大きな戦争が起きるとしたらアメリカと中国の実戦を中心にした第三次世界大戦だろうと言われています。
何故そのように言う人が居るのでしょうか?
中国の外国への進出は国内の不満の捌け口になっています。共産党一党独裁が続く限り中国人の自由と民主化への渇望が存続します。それを抑え、外国へ目を向けさせ団結させる為には外国を敵とし続けなければなりません。その敵国は中国人の面子をつぶすような尊大な強国でなければいけません。
丁度良い敵こそアメリカ帝国なのです。太平洋の緊張の大きな原因は経済大国になった中国の一党独裁体制にあるのです。中国の国内問題が太平洋に戦争を起こすい可能性があるのです。
この書き方は公平を欠きます。アメリカ側にも国内に経済不況に対する不満が渦巻いています。中国が経済成長したのにドルと元の換算レートを変えようとしません。対米輸出が大きい中国にとってはアメリカの富をむしり取っている構図になっているのです。アメリカ人はその不公正さに怒っています。
その上、アメリカは自分に楯つく権力を執拗に攻撃します。イラクのフセイン大統領、ビンラーディン、カダフィ大佐、などなどはアメリカ側の勢力で排除されました。
北朝鮮も例外ではありません。潰したい国ですが、背後に中国が控えています。うかつに手が出せません。
このような状態が今後20年位は続くでしょう?
日本の外交は一言で言えば簡単です。一方で中国をなだめ、その一方でアメリカに開戦の危険を起こさせないようになだめる事に尽きます。このなだめる仕方が問われているのです。口先だけでは双方から信用されません。双方と経済協力をするだけでは信用されません。ある程度のリスクを背負った軍事的な交流も必要になって来ます。例えば中国の海軍と日本の海上自衛隊との限定された内容の共同練習などもアメリカ側の同意を得ながら進めるのも良いかも知れません。
日本のこれからの外交は単純に右顧左眄するのではなく、遠望深慮な外交で国益を守りながら戦争を絶対に避けるようにしなければなりません。
それは簡単な道のりではありません。叡智が要求されます。
最後に戦争の悲惨さを示す映像があるので、ご紹介いたします。
世界の衝撃映像集の中の戦争 戦争・軍事兵器の項目です :
http://youtube-shocking.sblo.jp/category/792148-1.html
特に神風特別攻撃機がアメリカの戦艦や航空母艦へつぎつぎと突入する連続的な映像ほど戦争の悲劇性を描き出している映像はないと思います。
死んで行った若者は何を言っているのでしょうか?「二度と戦争の悲劇を繰り返してはいけない」と悲痛な声で言っていると私には聞こえます。
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それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)