宮沢賢治の詩や童話を読むと胸が苦しくなる人が多いかも知れません。
苦しくなるから避ける人もいます。
難解な作品もあります。
理解できないから避ける人もいます。
でも気楽に読み流すのも良いと思います。
詩人や文学者の解説を読まないで じかに読むのも良いと思います。
宮沢賢治は1896年に生まれ1933年に38歳で亡くなりました。
今日から何回かの連載に分けて宮沢賢治の作品をご紹介します。
ご紹介はしますが私は理解していません。
気楽に自分が気に入ったものだけを連載するだけです。
========明治45年4月===========
肺病める
邪教の家に夏は来ぬ
ガラスの盤に赤き魚居て
ー
高臺の家に夏来ぬ 麦ばたけ
時に農具のしろびかり見て
ー
皮とらぬ芋の煮たるを配られし
兵隊達をあわれみしか
ー
白きそらは一すぢごとにわが髪を
引くここちにてせまり来りぬ
ー
鉛筆の削り屑よりかもしたる
まくろき酒をのむここちなり
ー
せともののひびわれのごとくほそえだは
さびしく白き空を劃(わか)ちぬ
ー
暮れ惑う 雪にまるべる犬にさへ
狐の気ありかなしき山ぞ
ー
雑木みな
髪のごとくに
暮れたるを
黄の犬ありて
雪にまろべる
ー
ひるもなほ星見る人の眼にも似る
さびしきつかれ 早春のたび
ー
ほの白きひかりのみちにゆらぎいでてあまたなびぬ細き桐の木
=====================
賢治の心のなかの幻想とまわりの風景が行ったり来たりしています。そんなことを想像して、私は上の作品を読んでみました。
下は豊かに流れる北上川の写真です。出典は「北上川 の画像検索結果」です。
・