今回の旅は北海道の東部の中標津空港へ降りて、帰りは女満別空港から羽田に帰るという飛行機に乗りました。往復とも窓際の席でしたので美しい雲のたたずまいを写真に撮れました。
雲の合間には緑の大地や青く光る海原が時々見えます。
そんな写真をお送りいたしますのでお楽しみ下さい。
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上の3枚は中標津へ向かいつつある機上から撮ったもので、下の2枚は女満別空港から羽田へ向かう時撮ったものです。
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このような旅客機から見た風景は多くの人々にとって見慣れたものでしょう。しかし私は何度見ても2つの事で興奮し、考え込んでしまいます。
その一つは1910年ごろのライト兄弟の飛行成功以前の人類はこの景色を見たことが無かったという事実です。勿論、ヨーロッパでは熱気球で空から見降ろした人も居ましたが、時速900km以上で高度10000mで移動する旅客機から流れゆく雲や地上の景色を見た人類はいなかったのです。
1960年にオハイオへ留学するとき初めて乗った旅客機は米国のノースウエスト社の4発プロペラ機でした。それから2年後の1962年には旅客機のエンジンはジェットエンジンに変ったのです。
そして私が興奮する2つめの原因はこの旅客機用のジェットエンジンの事なのです。
日本の技術力がどんなに世界一だと主張しても、この旅客機用のジェットエンジンだけは作れないのです。作れるのはアメリカのGE社とイギリスのロールスロイス社だけなのです。
その理由こそ現代の工業技術というものの本質を示しています。
ジェットエンジンは下の構造図のようにそれほど複雑な工業製品ではありません。日本でも試作品ならいくらでも作れます。
しかしそれを買ってくれる人が皆無なのです。
民間会社の旅客機に用いるジェットエンジンは絶対に故障を起こしてはいけない製品なのです。
エンジンの故障を何千回、何万回と経験し、その故障の原因の分析結果を記録し、改良に改良を重ねる実績を保有している会社が米国のGE社とイギリスのロールスロイス社だけなのです。
ですからこそ、この2社の旅客機用のジェットエンジンが売れるのです。
このように工業技術というものには経験というものが沢山詰まっているのです。
一方、軍用機のエンジンは軽くて出力が大であれば良いのです。故障率は重要ではないのです。ですから軍用機はいろいろな国で作っています。
下の構造図は、左が飛行機の前で、右が後です。あとはジット見つめていると多くの人がジェットエンジンの作動原理が理解できる筈です。
一つだけ理解すべきことは空気を吸気したらそれを高速で回転している羽根車で圧縮してから燃焼室へ送るという事です。このようにしないと高度10000m以上の空気の薄い空を飛べないのです。
そんな事をいろいろ考えて窓の外のGE社製の大きなジェットエンジンを飽きずに見ていました。
(出典:http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/45/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3%E3%81%AE%E5%8B%95%E4%BD%9C%E5%8E%9F%E7%90%86%28%E8%A9%B3%E7%B4%B0%E5%9B%B3%29.PNG)
話は飛びますが原子力発電所もアメリカのウェウスチングハウス社が完成した技術です。
今回の福島原発の爆破事故の原因の経過を一番、詳細に蒐集し、分析しているのはアメリカのウェウスチングハウス社の筈です。そして原発の安全性を向上させているのです。原発の小さな事故や大きな爆発事故の経験が次世代の原発の安全性につながっているのです。
日本は原発の新設は当分しませんが、アメリカのウェウスチングハウス社は中国やベトイナムやミャンマーでの原発の建設をするに違いありません。
それにしても原発の爆発事故は自動車や航空機の事故と比較の出来ない性質を持っています。
放射能の被害が広範で甚大なのです。関係のない多数の第三者が被害者になるのです。
ですからこそ私は原発はこの津波や地震の多い日本ではゼロにした方が良いと信じています。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。
後藤和弘(藤山杜人)