日中間の感情的対立は日中戦争や満州国建国の負の遺産として将来も長く残るのです。
同様に朝鮮併呑とそれにまつわる諸々の事件も日本が背負う負の遺産です。
今回紹介したBBCの報道は、大井真理子さんの「日本の学校での歴史教育で何が省略されているか」という個人的な意見です。その内容は深い考察に基ずいた内容で、日中韓3国の歴史教育の問題の根深さを描き出しています。
(日本の歴史教育はイギリスのBBCでどのように報道されているか? その一 と日本の歴史教育はイギリスのBBCでどのように報道されているか?その二)
この話を簡単に要約すると以下のようになります。
(1)中国と韓国の学校では日中戦争、満州建国、や朝鮮併呑のことを詳細に教えています。教科書の中でこの問題にさいているページ数が非常に多いのです。その上、それを教えている総時間数は日本人が考えているよりも非常に長時間のようなのです。
(2)これに比較すると日本の学校では1900年から1945年までの軍部の独裁と近隣諸国への戦争についてはほとんど教えていません。
この問題にさかれている教科書のページ数が非常に少ないのです。その上、学校の歴史の教育は縄文、弥生から江戸時代、明治維新までの通史は丁寧に教え、暗記させます。そして大正、昭和の歴史は教科書にあるから読んでおきなさいと言うだけです。
ですから最近の若者は南京事件の詳細は知りません。「慰安婦」という言葉も知りません。
この部分が、日本の学校での歴史教育で何が省略されているかという問題に対する解答なのです。
さてBBCの報道の仕方ですが、一言で云えば、「日本の歴史教育は客観的でなく、過去の事実に誠実に向き合っていない」と批判的な構成になっています。
大井真理子さんの話は忠実に英語で掲載してしますが、それに添付した写真が日本人を非難しているような印象を与えているのです。
下にそれらの写真のみを転載いたします。
イギリスは自分達の行った植民地支配のことは忘れて、日本が誠実に過去の歴史に向き合っていないと言わんばかりの写真の掲載です。
不愉快ですが、それも日本が背負う負の遺産なのでしょう。
私の結論を書きます。
全ての国は自分の国に正義があり、自分の国が行なった戦争はすべて正義の戦争だったという観点で学校の歴史教育を組み立てます。ですから日中韓の3国の歴史教育が異なるのは当然です。ことの良し悪しは立場によって異なります。歴史的事実の客観性などあるはずが無いのが自然です。歴史教育に科学教育の客観性を求めても無理です。
中国や韓国の反日教育は今後100年くらいは続行されると覚悟すべきです。それが負の遺産なのです。
この反日教育の弊害を大きくするのも、小さくするのも日本の外交にかかっているのです。しかし弊害を小さくする外交とはどうすれば良いのでしょうか?
尖閣諸島や竹島のことを円満に話し合うことこそ賢明な外交の第一歩と思います。それを軟弱外交と批判することは簡単なことです。しかし人々は冷静になれば得るものも大きくなるというのも万国共通の原理原則と私は信じています。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)
======下はBBC報道に添付されている写真です。=========
14 March 2013 Last updated at 00:12 GMT
「What Japanese history lessons leave out」
(日本の学校での歴史教育で何が省略されているか)
下は自虐的記述を削除した教科書を作った右翼的な藤岡氏の写真。
下は慰安婦問題に抗議する韓国人のデモ(Comfort women)
そして下は昨年の安倍総理の靖国参拝の時の写真です。