後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

現代に生彩を放つ日本画の世界(4)孤高の人、田中一村の圧倒的な日本画の世界

2014年10月18日 | 日記・エッセイ・コラム
これが日本画かと思うような強烈な印象を受けるのが田中一村の絵です。
彼は生きている間はまったく無名の画家でした。南の奄美大島に住み着いて困窮を克服しながらひたすら熱帯の植物や鳥や蝶を愛し精彩に描き上げたのです。
一生妻をめとらず、中央の画壇とも交わらず孤高を通したのです。
田中一村の生き方は凡人には真似の出来ない修行僧のような一生でした。
ですからこそ田中一村画伯の絵画は何度みても圧倒されます。
彼は1908年に生まれ、1977年に69歳で亡くなれりました。1955年のスケッチ旅行が転機となり奄美大島へ渡り1958年から住み着きました。
島では大島紬の染色工をして生計を立て絵を描き続けたのです。
しかし奄美に渡った後も中央画壇には認められぬまま、無名に近い存在でした。個展も実現しなかったのです。
没後に南日本新聞やNHKの「日曜美術館」の紹介でその独特の画風が注目を集め、数年前から全国巡回展が開催され、一躍脚光を浴びるようになったのです。
その結果、奄美大島北部・笠利町(現・奄美市)の「奄美パーク」の一角に「田中一村記念美術館」が2001年にオープンしのです。
その後生誕100年にあたる2008年には、奈良県立万葉文化館で「生誕100年記念特別展 田中一村展―原初へのまなざし―」が開催されます。
この幸い薄い田中一村の絵を私が見たのは数年前に横浜美術館での巡回特別展でした。田中一村の絵を前にして私は言葉が出ません。言葉では表現出来ない感動を覚えました。
下に彼の絵画を謹んでお送り致します。
ここに掲載した絵画の出典は:http://www.ne.jp/asahi/yoshida/gaia/index.htm
 です。