あれはもう30年以上も昔になりましたが、まだ若かった妻と一緒に散歩した松原湖に行きました。北八ヶ岳の長野県側の小海町にある高原の自然湖です。
たしか湖岸まで車が入れたと思い入り口を見つけました。下りて行くと30年以上前と同じ風景が眼前に広がり、昔と寸分も違わない歩道が湖を一周しています。下にその風景をしめします。
旧懐の情が胸に溢れます。昔どうりの駐車場に車を停め、人のいない湖岸の遊歩道を歩きます。
あくまでも静寂な高原の湖は淋しささえ感じられます。とにかく人影が無いのです。
あまり整備されていない自然のままの道を歩いていくと2軒、3軒と喫茶店や蕎麦屋や民宿があります。しかしよく見ると全てが廃業しています。入り口や壁の材木が朽ちかけています。
30年前はあんなに賑わっていたのに誰もいないのです。
しかし良く観察すると休日には家族連れが来てボート遊びをするようです。下の写真のように湖に浮かんだボートと管理小屋だけは手入れされています。
昔は雪の無い季節にはヘラ鮒釣りや冬はワカサギ釣りで人が沢山来ました。観光客も多く湖岸の土産物屋や民宿も賑やかだったのです。
土産物店が作ったシャクナゲ園には人が来なくても下の写真のように美しい花が咲いています。
周囲の新緑はあくまでも美しく心地良い弱い風が吹き抜けています。湖に流れ込む清流には岩魚の影が見えています。観光客があまり来ないと岩魚も人を恐れません。そんな新緑の写真を2枚示します。
このような新緑の美しい湖岸を巡りながら観光地の栄枯盛衰を想いました。
自然はあくまでも美しいが人があまり来なくなった観光地は全国に沢山あるに違いありません。人が来なくなると自然保護のためにその方が良いのです。しかしそこに住んでい居る人々の収入が減ります。過疎化が起きます。
近年、観光客は国内の地味な場所よりも海外に遊びに行くのです。経済事情が良いので気軽で家族一緒に海外の面白い所に行きます。
そして昔は観光旅行に行くと必ずのようにお土産を沢山買う習慣でした。観光地では食べ物屋に入って散財する習慣があったのです。観光旅行など滅多に出来なかった時代は人々は松原湖のような所にも沢山訪れて散財したのです。
それはある時代の日本の文化だったのです。その文化が消えてしまえば、あちこちの観光地が寂びれるのは、それも歴史の断面です。
栄枯盛衰は世の習いと言いますが、松原湖にも盛衰があるのです。それにしてももっと多くの人々が訪れて松原湖の自然の素晴らしさを楽しんで頂きたいと祈っています。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)
==参考資料==========
松原湖の生成:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E5%8E%9F%E6%B9%96
888年の八ヶ岳連峰・天狗岳爆発により、丘陵地の窪地を流れる大月川が泥流によりせき止められて氾濫し、生成された自然湖である。形成要因として火山性地震による大月川のせき止め説もある。猪名湖・長湖・大月湖に周辺の臼児池(うすごいけ)・鶉取池(うずらとりいけ)・桷木池(ずみのきいけ)・オシデノウミを加えた7湖沼を松原湖沼群という。湖沼群の中でも特に大きいのが猪名湖で、その名は湖の形がイノシシに似ていることに由来する。
たしか湖岸まで車が入れたと思い入り口を見つけました。下りて行くと30年以上前と同じ風景が眼前に広がり、昔と寸分も違わない歩道が湖を一周しています。下にその風景をしめします。
旧懐の情が胸に溢れます。昔どうりの駐車場に車を停め、人のいない湖岸の遊歩道を歩きます。
あくまでも静寂な高原の湖は淋しささえ感じられます。とにかく人影が無いのです。
あまり整備されていない自然のままの道を歩いていくと2軒、3軒と喫茶店や蕎麦屋や民宿があります。しかしよく見ると全てが廃業しています。入り口や壁の材木が朽ちかけています。
30年前はあんなに賑わっていたのに誰もいないのです。
しかし良く観察すると休日には家族連れが来てボート遊びをするようです。下の写真のように湖に浮かんだボートと管理小屋だけは手入れされています。
昔は雪の無い季節にはヘラ鮒釣りや冬はワカサギ釣りで人が沢山来ました。観光客も多く湖岸の土産物屋や民宿も賑やかだったのです。
土産物店が作ったシャクナゲ園には人が来なくても下の写真のように美しい花が咲いています。
周囲の新緑はあくまでも美しく心地良い弱い風が吹き抜けています。湖に流れ込む清流には岩魚の影が見えています。観光客があまり来ないと岩魚も人を恐れません。そんな新緑の写真を2枚示します。
このような新緑の美しい湖岸を巡りながら観光地の栄枯盛衰を想いました。
自然はあくまでも美しいが人があまり来なくなった観光地は全国に沢山あるに違いありません。人が来なくなると自然保護のためにその方が良いのです。しかしそこに住んでい居る人々の収入が減ります。過疎化が起きます。
近年、観光客は国内の地味な場所よりも海外に遊びに行くのです。経済事情が良いので気軽で家族一緒に海外の面白い所に行きます。
そして昔は観光旅行に行くと必ずのようにお土産を沢山買う習慣でした。観光地では食べ物屋に入って散財する習慣があったのです。観光旅行など滅多に出来なかった時代は人々は松原湖のような所にも沢山訪れて散財したのです。
それはある時代の日本の文化だったのです。その文化が消えてしまえば、あちこちの観光地が寂びれるのは、それも歴史の断面です。
栄枯盛衰は世の習いと言いますが、松原湖にも盛衰があるのです。それにしてももっと多くの人々が訪れて松原湖の自然の素晴らしさを楽しんで頂きたいと祈っています。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)
==参考資料==========
松原湖の生成:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E5%8E%9F%E6%B9%96
888年の八ヶ岳連峰・天狗岳爆発により、丘陵地の窪地を流れる大月川が泥流によりせき止められて氾濫し、生成された自然湖である。形成要因として火山性地震による大月川のせき止め説もある。猪名湖・長湖・大月湖に周辺の臼児池(うすごいけ)・鶉取池(うずらとりいけ)・桷木池(ずみのきいけ)・オシデノウミを加えた7湖沼を松原湖沼群という。湖沼群の中でも特に大きいのが猪名湖で、その名は湖の形がイノシシに似ていることに由来する。