日本には平和が続き毎日楽しく暮らしている人も多いようです。しかし、この平和はいつまで続くのでしょうか?
特に心配なのは、最近、中国が大きく軍事力を伸張させ、その海軍が太平洋の制海権を手に入れようとしている情勢です。その延長で中国は海軍の艦隊を地中海へ派遣し、ロシア海軍と共同軍事演習をしつつあるのです。
中国の艦船が黒海にあるロシア海軍基地まで行ってロシア海軍と合流し、地中海へ出て射撃練習や共同海上戦の演習をするというのです。
これは中国にとっては初めてのヨーロッパ地域への遠征になります。地中海で戦闘行為が出来ることは大西洋でも同様の軍事行動が出来ると考えられます。
今迄、ヨーロッパの諸国は中国と貿易はしていましたが中国の軍事力を無視して来たのです。それが急に地中海へ遠征して来たのですからNATO軍事同盟国は脅威に感じるのが自然です。
今後、中国はますます軍事力を増大して航空母艦を含む艦船を太平洋や大西洋にも展開させるに違いありません。
その中国の意図は南シナ海の南沙諸島周辺の岩礁を埋め立て軍事基地を作っていることでも明白です。
このように国際情勢の憂慮すべき変化は確実に進行しているのです。
したがって、日本を取り巻く東アジアの将来は、中国とロシアと北朝鮮のグループと、日米に韓国を中心にしたベトナムやフィリッピンなどのグループの軍事抗争になるという情勢です。
これに関連してヨーロッパ諸国はロシアを中心にしてベラルーシや中国の軍事的グループと対峙するようになると思われます。
中国が世界の歴史を経済力と軍事力の両方で変える可能性が大きくなって来たのです。
その一方で過激派の跳梁している中東ではスンニ派の諸国とシーア派の国々が入り乱れて終わりの無い戦争をしています。
アメリカもロシアも、そして中国も傍観するだけになるでしょう。湾岸産油国だけをアメリカは防衛するでしょうが、イスラム諸国同志の戦争には介入しない方向に動いて行くと思われます。
こんな国際情勢の変化を受けて安倍内閣は自衛隊関連法を改正して日本の安全を守ろうとしています。この自衛隊関連法を改正が将来の日本にとって吉と出るか、凶となるかは難しい問題です。
世界に運命というものがあるとすれば、日本の運命はどうなるのでしょうか?
中国が強大になっても実際に軍事力を発動出来ないような国際環境を作ることが非常に重要でことではないでしょうか。
写真には地中海共同軍事演習などを相談した中国の習主席とプーチン大統領の写真を示します。そして続いて中国の航空母艦の写真を示します。
三番目の写真は南沙諸島の位置を示しています。最後の四番目の写真は岩礁を埋め立てた様子を示しています。
参考資料には、「中国とロシアが地中海での合同軍事演習」と「アメリカ軍の南沙諸島周辺への艦船派遣」に関する2つのニュース記事を示しています。
何故か国際情勢が風雲急になっきたような気がする昨今です。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)
=====参考資料=================
中国とロシアが地中海で合同軍事演習 欧州海域では初めて
http://www.sankei.com/world/news/150511/wor1505110037-n1.html
インタファクス通信によると、ロシアと中国は11日、地中海で合同演習「海上協力-2015」を開始した。中露両国が欧州海域で合同演習をするのは初めて。
演習には両国から約10隻の艦艇が参加。ロシアのアントノフ国防次官は公海における艦船往来の安全保護が目的としている。次官は「第三国との対立を想定したものではない」とも強調した。(共同)
アメリカ軍が南沙諸島周辺への軍機・艦船派遣を検討!中国の人工島周辺、12カイリ以内に派遣検討か!?http://saigaijyouhou.com/blog-entry-6471.html
アメリカ国防総省が中国などの活動が活発化している南シナ海の南沙諸島周辺に米軍の航空機や艦船を派遣することを検討していると発表しました。カーター国防長官は「米軍機・艦船派遣を含めた選択肢を要請した」と述べ、中国が岩礁を埋め立てて人工島を作った場所の付近に派遣すると明らかにしています。
具体的には中国の人工島から12カイリ以内に海軍艦船や偵察機を派遣すると見られ、中国軍とアメリカ軍が南沙諸島で睨み合う事になるかもしれません。
一方で、中国が度々侵入して来ているフィリピンは、国境沿いの取材許可を出しました。中国が建設を進めている軍事人工島はフィリピンの真正面にあることから、フィリピン政府は国境沿いの警備を強化するなどして警戒を強めています。
今回の公開も中国に対する牽制である可能性が高いです。中国側はフィリピン政府に公開した事を抗議しました。