後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「今日はユキヤナギの花の写真を撮りに行きました」

2016年03月25日 | 写真
春先に咲く純白の花は何故か淋しげに見えます。まだ寒い風に枝が震えいる風情がさびしげに感じられます。
ユキヤナギ(雪柳、学名:Spiraea thunbergii)は、バラ科シモツケ属の落葉低木です。
中国原産という説もありますが、日本原産であると考えられているようです。小金井公園で撮ってきました。









大統領候補のトランプ氏はすでに日本人の考え方へ3つの影響を与えている

2016年03月25日 | 日記・エッセイ・コラム
アメリカの大統領にヒラリー・クリントン氏がなろうがトランプ氏がなろうが関係無いと感じている方もいらっしゃると存じます。日本人がいくら議論しても選挙権があるわけでないのですから無駄ですと言う方もいます。
しかし日本の社会とアメリカとは深く太い絆で結ばれています。それは戦後の日本の逃れることの出来ない運命のようなものです。
そこで3月3日に、「トランプ氏が大統領になったら三つの甚大な影響を受ける日本」と題した記事を掲載いたしました。そうして次のような影響があるのではないかという指摘をいたしました。
(1)政治では安倍総理の軍備強化路線を助け、自主防衛政策を促進
(2)日米貿易で日本が不利になる条件の要求
(3)日本が排他的で差別的な社会になる
この3月3日の記事はあくまでもトランプ氏が来年、アメリカ大統領になったらという仮定のもとに予想した内容になっています。
しかしトランプ氏が共和党代表になるための各州における予備選挙の結果が毎日のように日本のマスコミに報じられています。そして彼は相変わらずトップの座を維持しているのです。
その上、彼の過激な発言がアメリカのテレビの視聴率を大いに上げる効果があるので、テレビ局からは大歓迎されて報道されています。視聴率が上がれば莫大な広告収入がテレビ会社に入るのです。
トランプ氏の外国に対する差別主義的な考え方が報道され、それに対する懸念や心配をしている日本人も多いようです。げんに日本の外務省はトランプ氏の考え方や政策に関するあらゆる情報を集める作業を始めたという報道がありました。
このような情勢ですので、トランプ氏は既に日本人の考え方へ大きな影響を与えていると言っても過言ではないと思います。
そこでトランプ氏の影響について以下の3つを取り上げたいと思います。

(1)日本人は自主防衛を真剣に考えはじめた。
トランプ氏はアメリカ軍の基地を日本や韓国に置いておくのは無駄だと発言しています。全ての米軍基地を撤収するとは言っていませんが、米軍が駐留するなら日本はもっと経済的な負担をすべきだと主張しているのです。
この発言は日本から米軍基地の撤収を意味しないようですが、日本人に自分の安全と防衛はどのようにすべきか考えることをせまっているのです。
軍備というものには上限がありません。中国が軍備を強化するに従って上限も引き上げなければ日本は安全ではないのです。ですからこそ日中友好関係が絶対的に必要になってくるのです。軍備は絶対に必要ですが中日友好があれば上限を低めに抑えることが出来ます。
日本から全ての米軍基地を撤収してもらうことは日本の安全を考えれば現実的ではありません。必要不可欠な米軍基地は保持し、必要性の無い基地は撤収の方向にすべきなのでしょうか?
しかしその問題は専門的に深く研究して進めるべきことは論を待ちません。
米軍基地への財政支援は現在以上どこまで増額すべきなのでしょうか?
トランプ氏の発言は日本人の防衛に対する考え方に大きな影響を与えていると思います。

(2)日米の貿易はアメリカにとって不利だという発言の影響
日本の産業を守って自給自足体制に近づけるという政府の方針は原則としては正しい姿勢です。
その政策に従ってアメリカから輸入される農産物や畜産物に関税をかけています。アメリカは日本から輸入する車や工業製品に関税をかけています。トランプ氏はそれが不公平だと言うのです。その上、ドルと円の為替レートを日本が産業が有利になるように操作していると言うのです。
一般的に関税は消費者の立場から言えば無い方が良いに決まっています。しかしそれでは日本の農業や畜産業も林業と同じように壊滅的な打撃を受けるのです。
産業の保護のために関税をかけるべきですが、消費者の立場からは関税の無い自由貿易が良いのです。
トランプ氏の発言は日本人に自由貿易の利害得失を考えさせるキッカケになります。輸出入の品目ごとの適正な関税率を改めてアメリカと相談すべき時期がいずれ来るのでしょう。

(3)イスラム教徒差別、外国差別の発言は日本人の差別的な考えを増長している

上の(1)と(2)の影響はトランプ氏が本当に大統領になった場合に強烈になります。まだ大統領になったわけではないのでこの2つの影響は単なる観念的な影響にとどまっています。
それに反して(3)の影響は現実的な問題として考えるべき影響です。
メキシコ人を悪しざまに蔑み、イスラム教徒はアメリカへ入国させないという差別主義的発言は自由主義の国々に衝撃を与えました。例えばイギリスの議会はすぐにトランプ氏の英国への入国禁止の決議をしたくらい激しく反発したのです。
その上、3月23日には中東の混乱の原因の一つになっているIS(イスラム国)の殲滅には核兵器を使うのも辞さないと発言したのです。
イスラム国の一般市民も殺戮してしまうことになるのです。このようにアメリカだけが良ければ外国のことは一顧だにしないという差別主義はアメリカの大統領候補には前例が無いのではないでしょうか。
一部の日本人には中国や韓国を悪しざまに蔑み差別する人がいます。しかし最近はトランプ氏の毒気に当たったように静かになってしまいました。
しかし日本には江戸時代から連綿と続く鎖国主義があります。トランプ氏はその鎖国主義的な考えを増長すると考えられます。

以上、トランプ氏の日本人の考え方への影響を概観しました。
概観なので細部には間違った点もあると存じます。皆様からのコメントを歓迎いたします。
今日の挿絵代わりの写真は昨日撮ってきたヒナゲシと菜の花の写真です。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)