東京の新宿から八王子を結ぶ京王電鉄が沿線の調布に1956年に作った菖蒲園を京王百花苑と呼んでいました。それが1997年に廃園になって新しくヨーロッパ風の花園に生まれ変わりました。京王フローラルガーデン アンジュと名前を変えて2002年に開園したのです。
この花園はヨーロッパの花園のように花々を植えてあります。ここを訪れると何となく懐かしいヨーロッパの雰囲気が感じられるのです。
四季折々、季節の花が咲いているのでよく行く場所です。この季節は色とりどりのモクレンが咲き乱れています。
丁度、梅が散って、まだ桜の咲かない時期なので毎年、何度もモクレンの花々を楽しみに行くところです。
入り口の近くにある水路にかかった橋を渡ると、いろいろなモクレンの咲くマグノリア・ガーデンが広がっています。
モクレンの原産地は中国の雲南地方や四川地方で、中国のモクレンは紫やピンクの色がついています。日本でも昔のモクレンは紫系の色がついていましたが近年は白いモクレン(ハクモクレン)が好まれ普及しています。
モクレンのことは西洋ではマグノリアと言いますが、西洋でマグノリアというものはタイサンボク、コブシ、モクレンの総称です。
この花園はヨーロッパ風に作ってあるのでヨーロッパ種のモクレンを集めて植えてあり、「マグノリア・ガーデン」と呼んでいます。
マグノリアは品種よって開花期に違いがあります。3月中旬~4月上旬までは白やピンク系が咲き、4月中旬~4月下旬は黄色系が咲きます。日本で広く植えてあるハクモクレンもあります。
それでは先週撮って来たモクレンの花々の写真をお送り致します。いろいろなモクレンの花をお楽しみ頂ければ嬉しく存じます。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)
=====参考資料==========================
(1)京王フローラルガーデンANGE(http://www.keio-ange.info/ )は、東京都調布市多摩川にある植物園である。京王グループの京王グリーンサービスが経営を行っている。ここでは、本園の前身である京王百花苑についても記す。
ANGEはAmenity Natural Garden of Europeから。
京王百花苑
花菖蒲が500種以上育てられており、「花菖蒲日本一」と言われていた。苑内は、日本情緒漂う庭園であった。
また、苑内では流しそうめんが名物であり、人気であった。
歴史
1956年6月 京王帝都電鉄(当時)京王多摩川駅前に、「東京菖蒲苑」として開園。
1961年4月 「京王百花苑」に改称。
1993年4月1日 入場者数の激減から、「休苑」となる。
1997年 京王百花苑が、「廃苑」となる。
2002年3月29日 「京王フローラルガーデン『アンジェ』」として、園内を大幅に改造して、開園。
(2)モクレン:
原産地
中国南西部(雲南省、四川省)が原産地である。英語圏に紹介された際に、Japanese magnolia と呼ばれたため、日本が原産国だと誤解されている場合がある。
形態
小型で樹高3-5m程度。葉は互生で、広卵型、長さ8-10cm、先は尖る。花期は春(4-5月頃)。花は濃い紅色から桃色で、花弁は6枚、がくは3枚、雄しべと雌しべは多数が螺旋状につく。上品な強い芳香を放つ。ハクモクレンとは異なり、花びらは舌状で長い。実は赤い。
利用
庭木、公園樹として中国、日本だけでなく、北米やヨーロッパ諸国で広く栽培されている。移植は困難であり、株分けによって殖やす。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)では国花に指定されている。
(3)マグノリアとは:
モクレン属 (Magnolia)。モクレン、コブシ、タイサンボクなどを含む。17世紀 - 18世紀のフランスの植物学者、ピエール・マニョル (Pierre Magnol) から名付けられた。
(4)近縁種のハクモクレンとは;
ハクモクレンの大木。
ハクモクレン(白木蓮、学名:Magnolia heptapeta、シノニム:Magnolia denudata)はモクレンの一種で白色の花をつける。しばしば、他のモクレンの種と混同され、そう呼ばれることがある。しかし厳密に言うと植物学的には種が異なる。
モクレン属の中では大型の種類で樹高は10-15m程度まで成長する、春、葉に先立って大形で白色の花が開く。