日本の秋には伝統行事があります。
中秋の名月に家族で縁側から月見をしたことを思い出す人もいるでしょう。
ススキを沢山花瓶に入れ、団子などを供えたものです。
月見の縁側で使うススキを野原から採ってくるのは子供の仕事でした。
そんな事を思い出しながら毎年秋になるとススキの写真を撮りに行きます。
この界隈でススキが群生している所は都立武蔵野公園です。家内が撮った写真をお送りします。
1番目の写真は武蔵野公園のススキです。この公園の真ん中を野川が流ていてその岸のあちこちにススキが群生しています。
2番目の写真は11月末頃のススキの穂波です。武蔵野公園のあちこちにススキの白い穂が輝くのです。
こんなススキの写真を見ながら、もっと広大なススキの原が無いか考えました。そうしたら何度も家内と一緒に行った箱根の仙石原のススキの群生の光景を思い出したのです。
3番目の写真は仙石原のススキの群生地の全体の風景です。
写真の出典は、http://jere.blog1.fc2.com/blog-entry-628.html です
4番目の写真も仙石原のススキの群生地の光景です。写真の出典は4番目の写真と同じです。
ススキが一面に広がって風に揺れている風景は宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」にもあります。
・・・ジョバンニは,白鳥と書いてある停車場のしるしの,すぐ北を指しました。
「さうだ。おや,あの河原は月夜だらうか。」
そっちを見ますと,青白く光る銀河の岸に,銀いろの空のすゝきが,もうまるでいちめん,風に さらさらさらさら,ゆられてうごいて,波を立ててゐるのでした。・・・
このように日本人はいろいろなススキにまつわる心象風景を持っているのです。日本の秋のススキのある風景をお送りいたしました。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)