後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

宗教的訓練を重要視する社会としない社会の違い

2011年02月12日 | 日記・エッセイ・コラム

先進国ではいろいろな統計資料が公開されています。そしてその公開資料は正確であると考えて良いと思います。欧米諸国や日本、韓国、台湾の統計資料は信用出来ます。ところが信用出来る統計資料の無い国々が多いのも事実です。

以前も報告しましたが、欧米諸国、韓国、日本で、神様の存在を信じている人の割合を調べた統計結果が公表されています。それを見ると神の存在を信じている人の多い国はアメリカ、フランス、イギリス、韓国、等です。日本は最低に近い数字です。「無宗教です」と言うと人格が疑われる!・・・気をつけましょう! をクリックすると統計結果の図は見られます。

当然、日本は宗教的訓練の重視されない社会です。

随分昔の事で恐縮ですが、1962年にアメリカで就職するために履歴書を書きました。驚いた事にアメリカの履歴書には人種、宗教、宗教的訓練などという項目がありそれぞれをキチンと書きなさいとアドバイスを受けた事があります。アメリカで就職試験を受けるときは「宗教的訓練」が重要なのです。訓練を多く受けた人は採用されやすいのです。

「宗教的訓練」とは何ですか?と周りのアメリカ人に聞いたら明快に教えてくれました。まず教会へ毎週行っていたか?礼拝式の出席割合は40%だったか90%だったか具体的に書く必要があるそうです。そして何年間教会へ通っていたかも正確に書くのです。洗礼を受けた年月日と場所も必要です。それでは仏教徒の私はどのように書くのですか?参拝のためにお寺へ毎月何回行ったか書けば良いのです。あるいは修業の為に僧院に3ケ月籠ったら、それは立派な宗教的訓練です。まずそれで合格でしょうと教えてくれました。そして間違っても無宗教と書いてはいけません。書くと共産主義者とみなされ一発で不合格になると教えてくれました。結局、私はアメリカで就職はせずに日本の大学へ帰って来ましたが。

しかし、それ以来、「宗教的訓練」は私の心に引っかかる生涯のキーワードになってしまいました。

座禅でもお寺の掃除でも宗教的訓練です。寒い日でも教会のミサへ行くのも訓練です。退屈なミサも我慢するのも訓練です。宗教のことを聞くのも訓練です。こうして書く事も訓練なのです。

訓練を続けると何か良い事があるのでしょうか?無いのです。愚かな私の行いは少しも良くなりません。しかし、ほんの少しだけ内面の考え方が変わって来たような気がいたします。ほんの少しだけ物事を客観的に考えられるようになって来ました。最近、親鸞の事を書いた私の記事へpochiさんという方が次の様なコメントを送って下さいました。

藤山杜人さん おはようございます。
私の住んでいる広島地域に「中国新聞」という地方紙がありますが、五木寛之さんの「親鸞」(激動編)がこの1月から連載されています。初編に続き、毎日愛読しております。
五木寛之さんは以前から仏教に関する本も書かれていますが、大変興味深く読ませていただきました。
私は行者の修行を続けていますが、最近になって少しずつ自分自身の内面が変わってきているような気がしています。=====                                         アメリカの職場では職業倫理が重視され、内部告発がよくあります。その原因は宗教的訓練を重視しているからなのです。
話は急に変わりますが、私の宗教的訓練はまだまだ足りません。しかしそれを続けて行けば何時かは殉教という試練に耐えられるようにないるのかも知れません。(ムリムリ)そんな儚い思いもあるので長崎の26聖人の写真をお送りいたします。
ご縁があって、この記事をお読み下さった皆様のご健康と平和を今日もお祈り申し上げます。藤山杜人

Pic71 写真の出典は、http://www.wakaran-club.com/pic7.htmlです。


2 コメント

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広島といえば、五木寛之最晩年にして初めてお弟子... (康正)
2011-02-12 10:07:28
広島といえば、五木寛之最晩年にして初めてお弟子さんを取られたそうです。


佐村河内守という広島出身の被爆二世の全聾の天才作曲家と呼ばれ、昨今世界を驚愕させておられる方のようです。

私も親鸞激動編を毎日楽しみに読んでいます。


多神教国といいますか、無神教国というか、我が国が浄土真宗=他力が多いことが何となく最近理解できるようになりました。
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康正さん (藤山杜人)
2011-02-16 09:41:47
康正さん

コメント有難う御座います。
佐村河内守という広島出身の被爆二世の全聾の天才作曲家の事大変興味を持って拝見しました。

含蓄のあるコメントを頂き、有難う御座いました。

敬具、藤山杜人
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