今回の日韓合意はいろいろな意味で良いことです。安倍総理や下交渉に努力した方々のご苦労に感謝いたします。
さてそれはさておき、アメリカと中国は、過去の日韓対立と、今回の日韓合意にどのように関係して来たのでしょうか?
視野を広げて雑な言い方をすると以下のような構図が見えてきます。
(1)小平の市場経済推進政策で1990年代に経済が躍進した中国は、太平洋の覇権を求め出しました。そこで邪魔になるのが日米安保と韓米軍事同盟です。
小平の後をついだ江沢民は韓国と日本の仲を裂くため日本の朝鮮領有時代の諸問題を持ち出し、韓国側に働き掛けます。慰安婦問題もその一つでした。
これで昔の朴政権や金大中政権時代の日韓友好関係が見事に壊れてしまったのです。
(2)この結果一番困るのはアメリカです。太平洋の制海権を維持できなくなる恐れが出て来たのです。特に最近、南沙諸島に中国が飛行場を作ってからはアメリカは中国の脅威を実感します。
もう一度、アメリカ、日本、韓国の間の軍事同盟を確立しなおす必要にせまられたのです。
アメリカのオバマ政権は日本と韓国に直接そして水面下でもいろいろ働きかけ日韓関係の修復をせまったのです。ケリー国務長官とその関係者も日韓関係の修復に努力したようです。全ては水面下の交渉なので新聞にはあからさまには出ませんが、その一部が何度もマスコミに出ていました。
(3)アメリカの意に忠実な安倍総理は日韓合意に動きます。韓国側も、強いアメリカの要請で動かざるを得ませんでした。その結果が昨日の日韓合意だったようです。
アメリカはこの合意の仲人あるいは保証人のような立場です。今回の合意を国際的に高く評価するという趣旨の声明を近く発表すると報じられています。
さて以上の(1)、(2)、(3)の説明をもう少し詳しく考えてみます。
(1)は中国政府の外交戦略の勝利でした。アメリカは一敗地にまみれたのです。
本来、中国には朝鮮の日本領有を嫌って移住した人が多いのです。特に東北地方には数多くの朝鮮族自治区があります。勿論、その自治区の幹部は中國共産党幹部や党員になっています。彼等は日本領有時代の恨みを沢山持っています。
北京の中国政府がその恨みを利用して韓国の民衆が日本と争うようにすることは易しいことです。その一つが慰安婦問題でした。朝日新聞が動いてくれたので大きな反響があったのです。
この中国の外交戦略は2つのことで明らかです。一つは習政権がハルビン駅に伊藤博文の暗殺者の記念室を作ったことです。そしてもう一つは上海の元韓国亡命政権庁舎を整備、復元し、朴大統領を昨年そこへ招待したことです。朴大統領は習国家主席と親しくなったのです。こうして現在の朴大統領政権がすっかり中国よりになってしまったのです。アメリカは流石に慌てだしました。
上記の(2)はそれを受けて、アメリカが動き出した結果です。アメリカは後手を取りましたが昨日の日韓合意でやっと中国へ一矢報いたのです。
さてこのようにアメリカの立場から考えてみると今回の日韓合意の構図が見えてくるようです。
上記の全てが正しいと主張する気は毛頭ありません。しかし上記のような見方は「当たらずとも遠うからず」ではないでしょぅか。
皆様もご意見を頂ければ大変参考になります。
今日の挿絵代わりの写真は先日撮ってきたシクラメンの花の写真です。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)
さてそれはさておき、アメリカと中国は、過去の日韓対立と、今回の日韓合意にどのように関係して来たのでしょうか?
視野を広げて雑な言い方をすると以下のような構図が見えてきます。
(1)小平の市場経済推進政策で1990年代に経済が躍進した中国は、太平洋の覇権を求め出しました。そこで邪魔になるのが日米安保と韓米軍事同盟です。
小平の後をついだ江沢民は韓国と日本の仲を裂くため日本の朝鮮領有時代の諸問題を持ち出し、韓国側に働き掛けます。慰安婦問題もその一つでした。
これで昔の朴政権や金大中政権時代の日韓友好関係が見事に壊れてしまったのです。
(2)この結果一番困るのはアメリカです。太平洋の制海権を維持できなくなる恐れが出て来たのです。特に最近、南沙諸島に中国が飛行場を作ってからはアメリカは中国の脅威を実感します。
もう一度、アメリカ、日本、韓国の間の軍事同盟を確立しなおす必要にせまられたのです。
アメリカのオバマ政権は日本と韓国に直接そして水面下でもいろいろ働きかけ日韓関係の修復をせまったのです。ケリー国務長官とその関係者も日韓関係の修復に努力したようです。全ては水面下の交渉なので新聞にはあからさまには出ませんが、その一部が何度もマスコミに出ていました。
(3)アメリカの意に忠実な安倍総理は日韓合意に動きます。韓国側も、強いアメリカの要請で動かざるを得ませんでした。その結果が昨日の日韓合意だったようです。
アメリカはこの合意の仲人あるいは保証人のような立場です。今回の合意を国際的に高く評価するという趣旨の声明を近く発表すると報じられています。
さて以上の(1)、(2)、(3)の説明をもう少し詳しく考えてみます。
(1)は中国政府の外交戦略の勝利でした。アメリカは一敗地にまみれたのです。
本来、中国には朝鮮の日本領有を嫌って移住した人が多いのです。特に東北地方には数多くの朝鮮族自治区があります。勿論、その自治区の幹部は中國共産党幹部や党員になっています。彼等は日本領有時代の恨みを沢山持っています。
北京の中国政府がその恨みを利用して韓国の民衆が日本と争うようにすることは易しいことです。その一つが慰安婦問題でした。朝日新聞が動いてくれたので大きな反響があったのです。
この中国の外交戦略は2つのことで明らかです。一つは習政権がハルビン駅に伊藤博文の暗殺者の記念室を作ったことです。そしてもう一つは上海の元韓国亡命政権庁舎を整備、復元し、朴大統領を昨年そこへ招待したことです。朴大統領は習国家主席と親しくなったのです。こうして現在の朴大統領政権がすっかり中国よりになってしまったのです。アメリカは流石に慌てだしました。
上記の(2)はそれを受けて、アメリカが動き出した結果です。アメリカは後手を取りましたが昨日の日韓合意でやっと中国へ一矢報いたのです。
さてこのようにアメリカの立場から考えてみると今回の日韓合意の構図が見えてくるようです。
上記の全てが正しいと主張する気は毛頭ありません。しかし上記のような見方は「当たらずとも遠うからず」ではないでしょぅか。
皆様もご意見を頂ければ大変参考になります。
今日の挿絵代わりの写真は先日撮ってきたシクラメンの花の写真です。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)