毎年4月になると三鷹市の緑と花の公園にヒナゲシが一面に咲いて心地良い風に揺れています。
ヒナゲシはケシの仲間ですが毒がありません。ヨーロッパ中部の原産ですが昔から中国にもあり虞美人草と呼ばれています。
昔の日本人は虞美人草の花と呼んでいましたが最近の人はヒナゲシと言います。ポピー、コクリコも同じ花です。
虞美人とは秦末の虞(ぐ)という美人に由来する名前です。
それはさていおき虞美人草の花の写真を示します。三鷹市の緑と花の公園で撮った写真です。
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さて虞美人草の由来ですが項羽が敗れた時、愛人の虞も潔く自殺し、その墓のそばに咲いた花が現在のヒナゲシだったのです。それでその花を虞美人草と言うのです。
項羽が劉邦に敗れて追い詰められた時に、死を覚悟した項羽が詠った「垓下の歌」が残っています。虞はその歌に合わせて舞ったそうです。 そして自殺したのです。
項羽が作った漢詩です。
力拔山兮氣蓋世 (力は山を抜き、気は世を覆う)
時不利兮騅不逝 (時利あらずして 騅逝かず)
騅不逝兮可奈何 (騅の逝かざる 如何すべき)
虞兮虞兮奈若何 (虞や虞や 汝を如何せん)
この漢詩は 垓下歌(垓下の歌)として『史記』巻7項羽本紀 第7(司馬遷)にあるそうです。
この舞の後に彼女は自害します。彼女を葬った墓に翌年赤くこの花が咲いたという伝説から虞美人草と言うのです。
そんな悲しくもロマンチックな伝説があるので後の世の詩や小説の題に使われています。
例えば夏目漱石の小説にも「虞美人草」というものがあります。夏目漱石の新聞小説で1907年に朝日新聞に連載された小説です。驕慢な女主人公,巻末で自死する「藤尾」を例えたのでしょう。
それにしても同じ花なのにポピ^、コクリコ、ヒナゲシの花と言ったとき連想する明るいイメージと、虞美人草と言った時の悲しいイメージが全く違います。この落差に混乱するのは私だけなのでしょうか?
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)
ヒナゲシはケシの仲間ですが毒がありません。ヨーロッパ中部の原産ですが昔から中国にもあり虞美人草と呼ばれています。
昔の日本人は虞美人草の花と呼んでいましたが最近の人はヒナゲシと言います。ポピー、コクリコも同じ花です。
虞美人とは秦末の虞(ぐ)という美人に由来する名前です。
それはさていおき虞美人草の花の写真を示します。三鷹市の緑と花の公園で撮った写真です。
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さて虞美人草の由来ですが項羽が敗れた時、愛人の虞も潔く自殺し、その墓のそばに咲いた花が現在のヒナゲシだったのです。それでその花を虞美人草と言うのです。
項羽が劉邦に敗れて追い詰められた時に、死を覚悟した項羽が詠った「垓下の歌」が残っています。虞はその歌に合わせて舞ったそうです。 そして自殺したのです。
項羽が作った漢詩です。
力拔山兮氣蓋世 (力は山を抜き、気は世を覆う)
時不利兮騅不逝 (時利あらずして 騅逝かず)
騅不逝兮可奈何 (騅の逝かざる 如何すべき)
虞兮虞兮奈若何 (虞や虞や 汝を如何せん)
この漢詩は 垓下歌(垓下の歌)として『史記』巻7項羽本紀 第7(司馬遷)にあるそうです。
この舞の後に彼女は自害します。彼女を葬った墓に翌年赤くこの花が咲いたという伝説から虞美人草と言うのです。
そんな悲しくもロマンチックな伝説があるので後の世の詩や小説の題に使われています。
例えば夏目漱石の小説にも「虞美人草」というものがあります。夏目漱石の新聞小説で1907年に朝日新聞に連載された小説です。驕慢な女主人公,巻末で自死する「藤尾」を例えたのでしょう。
それにしても同じ花なのにポピ^、コクリコ、ヒナゲシの花と言ったとき連想する明るいイメージと、虞美人草と言った時の悲しいイメージが全く違います。この落差に混乱するのは私だけなのでしょうか?
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)