人外花境

暇人の何でも自然観察日記

主に野歩き山歩き.たまに旅歩きの写真ブログ

正しい行政・・・妙に納得

2008年02月19日 | 島旅:沖縄本島・端から端へ

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先週一週間は寒波に大雪、星置の滝も氷ってしまいました。

国頭村の安波(アハ)と言う所に、タナガーグムイの植物群落(天然記念物)が有る。タナガーとはテナガエビのこ と、グムイとは淵とか滝壺のことらしい。谷底に亜熱帯特有の植物群落が有るらしいので行ってみる。

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谷底への降り口は、写真では解りずらいが傾斜45度以上の赤土のズルズル滑りそうな坂道。

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こんな看板まで建ててある。もしもこれが日本本土で国の管轄ならば、立派な遊歩道を造るか又は、立ち入り禁 止にしているだろう。毎年死者が出ていると言うのに看板一枚ですますとは、国頭村の村長は良い度胸である。

そこで暇人はフト考えた。①天然記念物の森に人工物を作ると自然破壊になるので、あえて道を造らない。②自 然の中では自己責任が原則、行政はそこまで立ち入らない。グランドキャニオンの崖っぷちには「この先は自己責任 で」と看板が出ているそうで。ならば、これはこれで正しい行政であると妙に納得しました。

「降りましたか?」ですと、いいえ・・・転んで泥だらけに成るのはいやですから引き返しました。


名護層と国頭マージ

2008年02月18日 | 島旅:沖縄本島・端から端へ

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沖縄本島北部の東海岸に露頭する、白亜紀(?)名護層の黒色片岩です。 (?)としたのは、名護層からは化 石が発見されておらず正確な年代が不明だからです。古第三期始新世の嘉陽層との層序関係や、白亜紀後期の無 酸素状態の海底に堆積した黒泥堆積物と類似している事から、白亜紀ではないかと考えられています。

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同じ海岸の露頭でも、少し風化したものは茶褐色となります。

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岩組織を残していますが、強風化すれば相当赤味を帯びてきます。

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国頭マージと呼ばれる赤土、名護層の風化土です。琉球石灰岩の風化土も同じ様な赤土と成りますが、こちらは 島尻マージと呼びます。国頭マージは酸性土壌で、パイナップルなどの生育に適しています。島尻マージはアルカ リ性土壌で、サトウキビなどが作付けされています。元になる岩石が何であれ、亜熱帯の高温多雨の気候下で は、この様な赤土と成ってしまいます。尚これが全て風化残積土とはかぎらず、中国大陸からの風成塵も多く含ま れているようです。


沖縄で温暖化を語る

2008年02月17日 | 島旅:沖縄本島・端から端へ

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それでは古宇利大橋を渡って、本日の宿の有る東村平良(たいら)へ向かいます。宮古島では平良と書いて、ひ ららと読みます、本当に沖縄の地名は読みにくい。

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本日の宿「民宿 島ぞうり」、母屋の他に離れが二棟、客が少ないため離れ一棟貸し切りで泊まる。沖縄の民宿 には珍しく、バスタブ付きの浴室が付いていた。

夕食時ご主人が野良仕事から帰ってきて、地球温暖化の話となる。ご主人によると「子供の頃薄氷が張っている のを見たことが有る」と語ると奥さんが「ほんと~????」と疑問符をなげかける。他で聞いた話では「大潮の時 でも来たことが無かった所に海水が来る様になった」これは海水面上昇の事か。さんごの白化現象を上げる人も居 ました、海水温が上昇している。暖かい沖縄で地球温暖化の話を聞くとはおもはなかった。

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夕暮れです、そろそろ泡盛で一杯の時間となりました。

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離れの脇には焚き火の出来る庭が有り、とっても良い雰囲気、でも飲む相手が居ないので一人で乾杯。長時間 露光+ストロボ撮影のためオバケ写真に成ってしまった。

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トウワタ 方言名セーヤン 熱帯アメリカ原産のががいも科

図鑑によれば三月から開花となっているが、これも地球温暖化のせいか?

本日の支出 宿泊費 5,250円  飲食費 1,330円 その他 100円  小計 6,680円


スルル洞(ガマ)

2008年02月16日 | 島旅:沖縄本島・端から端へ

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古宇利島一周道路を行くと、道端に「スルル洞(ガマ)入り口」の石碑が有る。古宇利島では有名な「拝所」である ことは知っていたので行って見ることとする。洞(ガマ)と言うからには、鍾乳洞でも有るかも知れないと期待しつつ。

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こんな藪道を、ハブの恐怖に怯えつつ進む。なお道は途中で二手に分かれるので、左側を進むこと。右手を行け ば、海岸に出るだけ。

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ハブには出会わなかったが、天然記念物のオカヤドカリに会った。たしかに後ろ姿は「道をサザエが歩いている」 そのもの。正面から撮りたかったが、僅かの足音や振動で殻の中へ引っ込んでしまうので、これが限界。

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海岸の突き当たりにはこんな物が。「海と島の思想」野本三吉著・・・の一文を借りれば「以前は、こういうものは なかったんですよ。沖縄では自然そのものが神様ですから、岩や海、樹木、川や土が神様です。ですから何も建てた り囲ったりすることはありませんでした。これは本土(日本・ヤマト)の方々が作られたものでしょうね。」

沖縄の宗教観には、アミニズムやシャーマニズムの原型が色濃く残っている。母系社会から男性優位の中央集 権国家へ推移する中で、宗教観の有りようも必然的に変化して行く過程をうかがい知ることが出来ます。この辺り のことは、岡本太郎が「沖縄文化論・・・忘れられた日本」の中で見事に看破しているのです。近代国家の宗教観 は「権威主義・形式主義(たとえばこの様に龍の置物を置いたり)」で、一言で言うならば「いやらしい」のです。そ の行き着くところが戦前の「国家神道」だったんでしょうね。私みたいな完璧な無神論者が言うのもなんですが、こ のあたりから人間と神(自然)との乖離が始まったのでしょう。

人間も地球自然環境の中から必然的に進化してきた生物の一員に過ぎないのに、今や「人間圏」を作ってしま い、「地球圏」や「生物圏」とどの様に折り合いを付けて行くかで右往左往している。沖縄の青い海を見ながら、アホな 地球環境問題を考えてみたりするのです。


古宇利島

2008年02月15日 | 島旅:沖縄本島・端から端へ

今日は古宇利島へ行きましょう、島と言っても現在は1960mの古宇利大橋で繋がっていますので車で行けます。 古宇利島は、本部半島の東の海上に有り、島の最高地点が標高100m前後で三段の海成段丘面から成ってい る、直径2.0km程の円形の小さな島です。

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島を一周してもせいぜい5.0kmほど、天気も良いのでここは歩きです。沖縄の海は、天気が良ければ真冬でもこ の様に美しいのです。でも目的は、この美しい海を見に来たわけではありません。

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古宇利島には、地学オタクには有名な琉球石灰岩の「ポットホール」が有ります。色々なサイズの物が有るらしい のですが、見つけたのはこれです。三つの孔が煙突状にかたまって有りました。

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上から見ればこんな感じ、成因は不明との事ですがおそらく「融食」ではないかと思われます。

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皿型の浅い窪みも沢山有りました。浸食されてポットホールの底の部分だけが残ったのか、それともこれからポッ トホールへと成長する過程なのかは不明です。この様な地形は、宮古島や石垣島にも有るそうです。

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道路脇に咲いていた名前不明の花です。


ウージ

2008年02月14日 | 島旅:沖縄本島・端から端へ

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昔々始めて沖縄へ行ったとき、南の島ではススキも大きく成長するもんだ、なんて思いながら見ていたのがサトウ キビ(方言名 ウージ)であった。ススキもサトウキビもトウモロコシも同じイネ科。

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五日目は屋我地島の屋我地荘に泊まる、民宿とは思えない大きな建物で部屋数も多いが、本日も宿泊客は私 一人だけ。シーズンオフらしくオバーが一人で留守番をしていた、夕食に沖縄名物のイカ墨汁を作ってくれたが、生臭 く口に合わず申し訳ないが残してしまった。

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宿の裏はすぐに海岸でとっても良い雰囲気、対岸遠くに辺土岬方面の山並みが見える。

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ホウオウボク マダガスカル原産のマメ科 開花時期は6月~9月なので今は大きなマメがぶら下がっているだ け、此奴を品種改良して食えるようにしたら食糧問題は解決だ、なんてアホな事考えたりしていた。

本日の支出  レンタカー代 28,350円  宿泊費 5,000円 飲食費 2,040円 入館料 400円

         小計 35,790円


画像処理エンジンの違い

2008年02月13日 | 島旅:沖縄本島・端から端へ

今回の旅では、PENTAX  istDL2 と RICOH CaplioR7 の二台を持参した。両者とも彩度などは初期設 定のまま撮影したが、画像にこれだけの差が有る。画像処理エンジンの違いか?

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これはPENTAXで撮影したポインセチア、赤の発色が鮮やかすぎる。

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一方RICOHは寝ぼけた感じになる。これは風景写真でも同じ傾向。

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バナナの葉はなぜあんなにも大きく成れるのか不思議に思っていたら、最初はこの様に硬く丸め込まれた状態で 延びてきて、その後パット開くためと始めて解った。

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オオタニワタリは着生植物であるが、葉を大きく広げ中央に落ち葉などを集め、バクテリアに分解させて自ら栄養 分を作り出しているとのこと。

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沖縄名護市の猫、猫は何処に居ても猫は猫。これは新発見でも何でもない当然の事実。


伊江島のタッチュー(城山)

2008年02月12日 | 島旅:沖縄本島・端から端へ

名護市では、ついにレンタカーを借りてしまった。歩き旅という初心は何処へいったやら・・・今後奥集落までは完 全な物見遊山の旅と化してしまった。ならば沖縄本島北部を徹底的に走り回るまで。と言うわけでまずはカンヒザクラ を見に八重岳へ向かったのであります。

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我々北海道人にとって桜とは、白い残雪の山を背景にまだ肌寒い春一番に咲く花のイメージが有る。ところが此 処沖縄では、熱帯の植物を代表する木性シダの仲間であるヒカゲヘゴと同居している、所変われば品変わるの風景 がなんとも面白い。

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本部半島の先端、備瀬崎から見た伊江島。中央の小山は伊江島のシンボルであるタッチュー(城山)です。平た い部分は全て琉球石灰岩から成る段丘面、基盤を成すペルム紀から白亜紀にかけてのチャートが、標高172mの残 丘としてそびえ立っている。

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名護城跡公園で見掛けたシラン(紫蘭) 昔は野山にいくらでも咲いていたそうです。


沖縄の風呂事情

2008年02月11日 | 島旅:沖縄本島・端から端へ

昨日の手稲山からの写真をもう少々

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石狩湾を背景に、雪の結晶のきらめきを撮ってみましたが、イマイチですな。

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ケルン越しに見る余市岳です。

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沖縄四日目の宿はホテルルートイン名護に取りました。全国何処にでも有るビジネスホテルです。なぜ民宿やゲ ストハウスではなくビジネスホテルかと言いますと、此処には屋上露天風呂が有るのです。沖縄や宮古八重山諸 島の民宿・ゲストハウスの「風呂」はだいたいこんなもんです。トイレとシャワールームが一体化しており、もちろん バスタブは有りません。大和人(ヤマトンチュー)は、手足を伸ばし大きな湯船にドップリとつかりたくなるのです。

なぜ沖縄人(ウチナンチュー)は湯船に浸かる習慣が無いかと言えば、私見ですが昔は「真水」が貴重な存在だ ったからではないでしょうか。今でも古井戸の跡や湧水地が、聖地・拝所として大切にされています。

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ダンドク 方言名マーランバショウ 花の黄色いものはキバナダンドクと呼ぶ 名護市内にて

本日の支出 交通費 720円 宿泊費 6,400円 飲食費 2,490円 入館料 150円

         小計 9,760円


円錐カルスト丘

2008年02月10日 | 島旅:沖縄本島・端から端へ

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 今日の札幌地方は、一日中快晴。久しぶりに手稲山へ行く(ロープウエイで)。後で係員に聞いたら、シーズン 中でもゲレンデを横切って歩いて登っても良いとのこと。頂上からの無意根山・定山渓天狗岳・羊蹄山の眺めが素晴 らしい。皆さんはスキーを履いているのに、私だけスノーシューでテクテク歩き。

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 一度楽をしてしまうと歩くのが面倒くさいので、万座毛から名護市まではバスで移動する。名護市内から見た本 部半島の円錐カルスト丘です。本部半島には、ペルム紀(二畳紀)の本部石灰岩が多く分布している。沖縄本島に は、2億年以上前の付加体から数十年前に出来たビーチロックまで、結構色々な地層が有るが、新第三紀中新世 の地層だけが欠如している。この時期は大陸と繋がった陸地だったようです。

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 ハネセンナ 別名キャンドル・スティック(ロウソクの炎の様に見えるから) まめ科

 南アメリカ原産の中低木  南城市(旧知念村)で撮影