今シーズンは長野市内でも雪が多く降りそうなので、例年より早く車のタイヤを冬用のスタッドレスに換えました。自動車整備工場と自宅との往復に聴いていた、最近購入した一枚を改めてかけてみます。
FRANCY BOLAND (フランシー・ボラン)
OUT OF THE BACKGROUND (MPS 1967年録音)
ケニー・クラーク=フランシー・ボラン・ビッグバンドで大活躍したボランのピアノ・トリオ作品です。CDの帯にはクラブ/ジャズと書かれていて、その方面でも人気があるようです。パーカッションが入り賑やかで、スピード感に満ちたトラックがあるせいでしょう。
メンバーは、ボラン(P)、ジミー・ウッド(B)、ケニー・クラーク(DS)、ファッツ・サディ(パーカッション 全9曲のうち5曲に参加)というものです。パーカッション入りはかつては嫌いだったのですが、いつのころからか気にならなくなりました。本盤でもケニー・クラークの炸裂するようなドラムとあいまってなかなか良く、思わず足でリズムをとってしまいました。
「Dark Eyes」はルバートの前奏から一気にロシア民謡のメロディに突入してスイングし爽快な気分にさせてくれます。バックのケニー・クラークも軽やかにあおっていてこれが一番のききもの。「Dia Bleu」は、荘重に和音を奏でていくのですが、一瞬の休止のあと突如スパイ映画で流す音楽のようなムードになり面白いです。
その他「Gloria」が美しくてよいです。「Rosa De Luxe」はモーダルなアプローチで、クラシックで鍛えてあるせいか指がよく動いてます。全体にブルージーさは薄いですが、緩急をつけた演奏は聴いてみる価値があると思います。