原油が高騰しているせいで、小売価格が高いです。長野市の安いところでも、灯油はリッター85円で、近いうちに10円は上がるようです。いまのうちにと、昨晩、近所のガソリンスタンドに行きましたが、車が列をなしていました。高いにちなみ高音系のソプラノ・サックスを聴いてみます。
ZOOT SIMS (ズート・シムズ)
SOPRANO SAX (PABLO 1976年録音)
ズート・シムズが全編ソプラノ・サックスを吹いたアルバムです。モダンジャズ時代に入って、ソプラノ・サックスはジョン・コルトレーン、ウェイン・ショーター、スティーブ・レイシーらが手がけていますが、ズートは特別なことはしないで、主楽器のテナー・サックスと同じようにプレイしています。
レイ・ブライアント(p)、ジョージ・ムラーツ(b)、グラディ・テイト(ds)というベテラン勢をリズムに迎えて余裕をもって吹奏しているように感じます。特に、レイ・ブライアントは、大きな貢献をしています。収録された8曲のうち、2曲がシムズのオリジナルで、特に「BLOOS FOR LOUISE」は、レイ・ブライアントお得意のブルージーなプレイが前半続き、そのままのムードでズートが続いていき、グルービーなズートを堪能できます。
その他の曲では、「Someday Sweetheart」が珍しく、スタンダードの「Moonlight in Vermont」はゲッツのものと聴き比べができるし、「A Ghost of a Chance With You」ではソプラノ・サックスとピアノの美しい音色が楽しめます。
ソプラノ・サックスはテナー・サックスに比べ、音色の変化や音の大小など、どうしても一本調子のところがあるように思います。このアルバムはかなりいい方だと思いますが、聴き終わった後テナーを聴きたくなるのは贅沢というものですね。