安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

キャロル・スローン SUBWAY TOKENS

2016-04-06 20:00:00 | ヴォーカル(A~D)

今年はは春の来るのが早く、長野県内でも桜の開花の便りが聞こえてきます。どこかへ花を観に行きたいと、参考になりそうな「信州は百花繚乱。花図鑑2016」という特集を組んだ地元の情報誌「KURA」の4月号を買いました。桜ばかりでなく、果樹の花、山野草、園芸品種やお寺の花などの紹介があり、出かけたついでに寄ってみたい場所もあります。もし、鮮やかな写真が撮れれば掲載するつもりです。ジャズヴォーカルの王道をゆく鮮やかなアルバム。

CAROL SLOANE (キャロル・スローン)
SUBWAY TOKENS (Moonbeam 1973~75年録音)

   

僕の好きな歌手であるキャロル・スローンは、1966年から77年までの10年間以上、様々な事情によりスタジオでの録音がありません。このアルバムは、それを埋めるものでもあり、2か所のジャズクラブにおけるライブ録音を集めて自主制作されたものです。「Subway Token」とは、地下鉄の料金に使用する代用硬貨のことで、2か所のクラブを往き来するのに地下鉄を利用していたので、このタイトルがつけられたものです。

メンバーは、キャロル・スローン(vo)、ポール・モンゴメリー(p)、リック・エクバーグ(b)、ピーター・イングラム(ds)。録音場所は、ノース・カロライナ州のローリーにある「The Frog And Nightgown」と「Cafe Deja Vu」という二つのクラブです。音質自体は、録音場所がクラブであることや自主制作ということもあってか今一つですが、ライブの雰囲気が濃厚に出ていて、楽しく賑やかなステージを収録してあります。ピアノのポール・モンゴメリーもちょっと歌っています。

曲はスタンダード。「I Could Write A Book」、「I'm Just A Lucky So And So」、「What A Little Moonlgiht Can Do」(月光のいたずら)、「A Cotage For Sale」、「Twisted」、「I Cried For You」、「When My Sugar Walks Down the Street」、「I Didn't Know About You」、「Thou Swell」、「I've Got You Under My Skin」。「Twisted」は、ワーデル・グレイのテナー・ソロにアニー・ロスが詞をつけた歌です。

モダンでよくスイングするヴォーカルが聴けます。伴奏はシンプルで、楽器のソロがほとんど入りません。最近のヴォーカルアルバムでは、伴奏陣がソロを長くとるのが普通ですが、それとは反対で、むしろ好ましく感じます。「I Could Write A Book」や「I Cried For You」では、スローン(vo)は重くならなずに、さらっと歌い切っています。また、バラード「A Cottage For Sale」や「I Didn't Know About You」では、メロディをほとんど崩さずストレートに歌い、しかも情感が漂っていて、こんな歌を聴きたかったという気になりました。

【KURA】

発行:株式会社まちなみカントリープレス 
住所:長野県長野市東町131番地
電話:026-237-2411

   

NHK大河ドラマ「真田丸」が放映されているので、今年は上田城(長野県上田市)の桜が人気になるのではないでしょうか。上田城千本桜まつりのチラシを掲載してみました。