アカデミー賞監督賞、主演女優賞、作曲賞、主題歌賞など6部門で受賞した注目のミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」が長野市でも上映されたので、観てきました。デイミアン・チャゼル監督の前作「セッション」は見ましたが、今度はミュージカルなので、どんな曲が流れているのか興味が湧きます。
粗筋ですが、ロサンゼルスの街を背景に、女優志望のミア(エマ・ストーン)と、いつかジャズを聴かせる自分の店をもつのが夢のピアニストのセブ(ライアン・ゴズリング)が出会い、二人は恋に落ちます。その後、二人はそれぞれの道へ進み、夢を実現させますが、5年後にセブの店でたまたま出会い、切ない別れのシーンでエンドとなります。
ハッピー一色で終わる映画ではなく、恋は過去の想い出となった現実も描かれていて、この終わり方で、一層この映画は印象的なものになりました。「雨に歌えば」を下敷きにしたと思われる夜の公園で二人が踊るシーンや、天文台で二人が踊り背景が宇宙的に展開するシーンなど、ロサンゼルスの街もうまく使った映像も美しいものです。
LA LA LAND(ラ・ラ・ランド)のパンフレット表紙。
オープニングのシーン
作曲はジャスティン・ハーウィッツですが、アカデミー主題歌賞を受賞した「City of Stars」や「Another of The Sun」などいいメロディの曲が挿入されていました。また、ジャズ的な編曲も用いられ、アップテンポのピアノトリオ演奏も背後で流れます。「ホーギー・カーマイケルの椅子」とか「Lighthouse」という店の名前が出てくるのもジャズファンには嬉しいです。
ジャズクラブのシーン
デイミアン・チャゼル監督のミュージカルとジャズへの想いが溢れている映画です。それにしても、R&B界のスター、ジョン・レジェンドの歌は素晴らしく、聴衆の動員力もすごいのには、映画の中とはいえ驚きました。でも、この映画を機会にジャズに関心を持ってくれる人が増えればいいなと願いながら、帰途につきました。
【映画 ラ・ラ・ランド(LA LA LAND)公式サイト】