安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ドン・パターソン HOLIDAY SOUL 【クリスマス曲集】

2018-12-19 20:09:37 | ヴァイブ、オルガン他

ジャズ批評誌の2018年11月号は、クリスマス・ジャズ特集で、クリスマスの曲が収録されたディスクを142紹介しています。多くのアルバムがあって、クリスマスは欧米では最高に楽しい行事であることが実感されました。僕は曲自体に馴染みのないものが多いので、村尾陸男著「ジャズ詩大全 別巻・クリスマス編」を読みながら、レコード・CDを聴いてみました。

DON PATTERSON (ドン・パターソン)
HOLIDAY SOUL (Prestige 1964年録音)

   

ハモンドオルガン奏者のドン・パターソン(1936~88年)は、ソニー・スティット(as,ts)との共演で知られていて、プレスティッジレーベルなどにリーダー作も残しています。初めはピアノでしたが、ジミー・スミス(org)の演奏を聴いて楽器を変え、1959年にプロデビューし、ソウルフルなプレイを行いました。

メンバーは、ドン・パターソン(org)、パット・マルティーノ(g)、ビリー・ジェイムス(ds)。ハモンドオルガンは、演奏者がペダルでベース音を弾くので、ベース奏者が加わることは一般的にありません。オルガンの音と相性のよいギターが加わることは多く、ここでもパット・マルティーノが参加していて、マルティーノのプレイも気になります。

クリスマス曲集です。「Rudolph the Red-Nosed Reinder」(赤鼻のトナカイ)、「What Are You Doing New Year's Eve?」、「You're All I Want for Christmas」、「Silent Night」(きよしこの夜)、「O Holy Night」、「Santa Claus Is Coming to Town」(サンタが街にやってくる)、「Merry Christmas Baby」、「Jingle Bells」(ジングル・ベル)の8曲。

シンプルなオルガントリオにより、クリスマス曲をソフルフルな演奏で楽しめます。定番曲については、テーマ部分は崩さずに弾いていて、一気にクリスマス気分になります。ソロに入るとドン・パターソン(org)は、スピードのある長いラインも弾いていて、実力を披歴し、パット・マルティーノ(g)は、細かなフレーズも挟みながら好調です。パターソンの調子のよいロング・ソロが入る「Santa Claus Is Coming to Town」やマルティーノのグルーヴィーなソロが聴きものの「You're All I Want for Christmas」、「Jingle Bells」あたりが面白い。

【ジャズ批評 2018年11月号】

   

【村尾陸男著「ジャズ詩大全 別巻・クリスマス編」(中央アート出版社)】

   

表紙。以下目次です。代表的なクリスマスの曲が網羅されています。歌詞と、特別にこの巻だけは楽譜つきです。

   

小冊子の「WHITE CHRISTMAS」も添付されています。