雑誌「BRUTUS」の7月15日号の特集が、東京の正解(東京案内)だったので、購入しました。いままでに、札幌、名古屋、大阪といったところが特集されていて、待望の東京編です。飲食やカルチャーなどについて細部にまでこだわった編集は、特に札幌編では重宝しました。今回の東京編も使えそうです。なんども使えそうなアルバム。
TONY KOFI (トニー・コフィ)
ANOTHER KIND OF SOUL (Last Music Company 2019年録音)
先月出かけた御茶ノ水のJazz Tokyoの新譜コーナーに置いてあったCDですが、内容がキャノンボール・アダレイ(as)へのトリビュート作だったので即購入しました。Tony Kofi(1966年生)は、バークレー音大出身のイギリスのサックス奏者で、同国では名前が知られているようです。今回、僕は初めて聴きます。
メンバーは、トニー・コフィ(as)、Andy Davies(tp)、Alex Webb(p)、Andrew Cleyndert(b)、Alfonso Vitale(ds)。ロンドンの約50km北に位置するルートンにあるジャズクラブ「The Bear Club」でライブ録音されたものです。経歴をみると、コフィはセロ二アス・モンクの音楽に取り組んでいて、今回のライブは特別なものかもしれません。
曲は次のとおり。
1 A Portrait of Cannonball(Alex Webb)
2 Operation Breadbasket (Tony Kofi)
3 Another Kind of Soul (Nat Adderley)
4 Stars Fell On Alabama (Frank Perkins)
5 Things Are Getting Better (Cannonball Addreley)
6 Sack O' Woe (Cannonball Adderley)
7 Work Song (Nat Adderley)
メンバーによる1と2以外は、キャノンボール・アダレイが1950年代から60年代にかけて録音した曲が選択されています。タイトル曲の「Another Kind Of Soul」は、アルバム「Sophisticated Swing」(EmArcy)に収録されています。
会場の熱気が伝わる愉悦感に満ちた素晴らしいアルバム。トニー・コフィ(as)は、ヴィヴラートをかけて、力強くソウルフルにスイングしています。コフィは、バラードの「Stars Fell on Alabama」やミディアムテンポの「Things Are Getting Better」でグリッサンドを用いていますが、特に後者においてはエキサイティングで効果的。「Sack O' Woe」や「Work Song」では、Andy Davies(tp)はじめサイドメンも好演していて、こんなエンタテイメントアルバムは、近年そうないかもしれません。愛聴盤になりつつあります。
CDジャケットの裏面にある、演奏者の写真。
【Tony Kofi ホームページ】
彼の情報が網羅されてる優れたホームページです。
【BRUTUS 2020年7月15日号】
特集は、「東京の正解」とBRUTUS40年史です。
表紙
目次
「東京っぽい店」に登場する「ぼたん」(神田)とぽん多本家(上野)
街の正解に出てくる下北沢。ここは中古レコード店やジャズ喫茶があるので、また訪れたい街です。
街の正解に出てくる渋谷の百軒店。ジャズ喫茶「音楽館」が閉店してこちらの方面は足が遠のいていますが、名曲喫茶「ライオン」やジャズライブハウス「KO-KO」があるので、訪れたい。
文学の正解に出てくるTOKYO23区文庫。田中小実昌「新宿ふらふら族」を読んでみたい。
東京の飲食について、80人がお気に入りのお店を紹介しています。
ロンパーチッチとユハは行ったことがありますが、COFEE&ROASTER 2-3は全く知りませんでした。出かけてみたい喫茶店です。
ジャズ喫茶によく行きますが、一般の純喫茶に入ることもあり、参考になります。