先日、松本市の古本屋「アガタ書房」で、発行されたばかりの『松本の本』第2号(編集:まつもと一箱古本市実行委員会、発行:想雲堂)を購入しました。特集は「映画と街」、「本をつなぐ人たち」などで懐かしい映画館や本屋の話が詰まっていました。年に1回の発行ですが継続を期待したい雑誌です。期待以上の内容で驚いた作品。
ALVIN QUEEN (アルヴィン・クイーン)
MIGHTY LONG WAY (enja 2008年録音)
ドラマーのアルヴィン・クイーン(1950年ニューヨーク生)は、1970年代にチャールズ・トリヴァーらと活動していましたが、79年からスイスに住み、自身のレーベルNILVAへ「A Day In Holland」など優れたアルバムを残しました。ヨーロッパにおける活動が長く、録音も多くなっています。これはニューヨークで録音した作品。
メンバーは、アルヴィン・クイーン(ds)、テレル・スタッフォード(tp)、ジェシー・デイヴィス(as)、ピーター・バーンスタイン(g)、マイク・ルドン(Hammond B3 Organ)、ニール・クラーク(conga,percussion)、Ellas Bailey(b, 4と7のみ)。パーカッションと曲によりベースを入れて、リズムを強化しています。
曲は次のとおり。
1 Mighty Long Way (Joe Pace)
2 Sushi (Oscar Peterson)
3 Cape Verdean Blues (Horace Silver)
4 Blues On Q (Jesse Davis)
5 I Got A Woman (Ray Charles)
6 Backyard Blues (Oscar Peterson)
7 Alba (Jesse Davis)
8 Let Us Go Into The House (Joe Pace)
9 Drum Thing (Alvin Queen)
アルヴィン・クイーンは、晩年のオスカー・ピーターソン・トリオの一員だったこともあり、ピーターソンの作品を2曲取り上げています。
アルヴィン・クイーン(ds)は、スピード感たっぷりのドラミングを披露し、シンバルもかなり鳴らしています。最後の「Drum Thing」は、クイーンとクラーク(Percussion)のリズム楽器同士のデュオですが、躍動感が溢れていてすごい。「Mighty Long Way」はダンサブルなR&Bタッチの曲で、デイヴィス(as)、スタッフォード(tp)、バーンスタイン(g)と好調なソロが続きます。ホレス・シルヴァー作「Cape Verdean Blues」はファンキーかつリズムが新鮮で大きな愉悦感に浸れます。それぞれの曲で聴けるメンバーのソロも粒揃い。
【松本の本第2号】
表紙
目次(一部です)
中劇シネサロンという小さな映画館がかつてあって名画を上映していました。僕も何度か入ったことがあります。
西堀にセントラル座(東宝セントラル)がありました。こちらも入ったことがあり、懐かしい。
かつてあった鶴林堂書店。本も買いましたが、楽譜売り場があって、楽譜も購入していました。
新刊書店の「丸善 松本店」や古書店の「サツキBOOKS」らに勤務する4人が、おすすめの本を紹介しています。松本は、人口が少ない割には古書店も含めて本屋さんが多い街だと思います。
最も興味を惹かれたのは、「山と街・・・岳都松本を想う」という常念小屋主人の山田健一郎さんの一文です。