先日、松本市波田のFさん宅を訪問する機会があり、立派なオーディオ装置で音楽を聴かせていただきました。Fさんは、フリードリッヒ・グルダ(p)、ユジャ・ワン(p)、ニューヨークフィルをはじめ多数の演奏会に出かけています。『グルダの生音は本当に美しい』と感想を話されていて、強く印象に残りました。タッチの美しいピアニストを。
GEORGE CABLES (ジョージ・ケイブルス)
THE BIG JAZZ TRIO (EASTWORLD 1984年録音)
ジョージ・ケイブルス(p, 1944年生)は、アート・ペッパー(as)晩年のピアニストとして知られていますが、自身のリーダー作が多く、日本のレーベルへ録音したものも結構あります。中古レコード店で彼の日本盤レコードはよく見かけるので、たまに購入しています。
メンバーは、ジョージ・ケイブルス(p)、スタンリー・クラーク(b)、ピーター・アースキン(ds)。スタンリー・クラークはエレキベースでフュージョン作品を多数作っていますが、ここではウッドベースを弾いています。プロデューサーは石原康行さんで、ハリウッドにおける録音。
曲は次のとおり。
1 In Walked Bud (Thelonious Monk)
2 Misty (Erroll Garner)
3 Helen's Song (George Cables)
4 Evidence (Thelonious Monk)
5 I Mean You (Thelonious Monk)
6 Prelude to A Kiss (Duke Ellington)
7 Dark Side, Light Side (George Cables)
8 Lush Life (Billy Strayhorn)
セロニアス・モンクの作品を3曲、ジョージ・ケイブルスの自作を2曲取り上げています。有名曲が多いですが、全てジャズメンにより作曲されたものです。
ジョージ・ケイブルス(p)以下3人の緊密な演奏が素晴らしいアルバム。セロニアス・モンク作の「In Walked Bud」など3曲では、ケイブルスとスタンリー・クラーク(b)の流麗な演奏のためか、あまりモンクらしく聴こえませんが、原曲の良さを引き出しています。ケイブルス作の「Helen's Song」は、クラーク(b)のメロディアスなバッキングとソロが特筆もので、曲想の良さもあって一番の聴き物。名曲「Misy」でもケイブルスの明晰なピアノタッチが冴えています。
【Fさん宅で音楽鑑賞会】
上が吹き抜けになっていて、開放的な空間です。
聴かせていただいたのは、ユジャ・ワン独奏の「ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番」(CD)、ユジャ・ワン独奏「リスト:ピアノソナタ」(放送の録画)、フリッツ・ライナー指揮シカゴ交響楽団の「R・シュトラウス:ツァラトゥストラはかく語りき」(レコード)などです。
スピーカーは米国製で、あまり作られていない珍しいものだそうです。
レコードプレーヤー。すごい重さのようです。
ラックスマンのDVDやCD再生用プレーヤー。DVD-AUDIOが再生できるそうです。
アンプ。
豪華なカップで紅茶をいただきました。美味しい。
フリードリッヒ・グルダについては、実際の演奏を聴いただけでなく、本もお持ちです。ユジャ・ワンについては、サインも見せていただきました。Fさんから、僕の好きなアーティストについて演奏会の感想をお聞きするとともにサインなども見せていただき、感謝しながら帰途につきました。