長野県伊那文化会館リニューアルオープン記念で、NHK交響楽団伊那公演が5月30日(日)にあったので、出かけてきました。
(出 演)
指揮:秋山和慶
ピアノ:小山実稚恵
管弦楽:NHK交響楽団
秋山和慶さんは、1941年生まれ、故斎藤秀雄のもとで指揮法を修め、1963年に桐朋学園大学を卒業。1964年に東京交響楽団を指揮してデビュー。バンクーバー響音楽監督(現在桂冠指揮者)、シラキュース響音楽監督などを歴任。現在、中部フィル芸術監督、東京交響楽団桂冠指揮者など多くの任にある。小山実稚恵さんは、チャイコフスキーコンクール、ショパンコンクールに入賞以来、コンチェルト、リサイタルなど第一線で活躍し続けている。CDは、これまでソニーから31枚がリリースされ、6月にはベートーヴェン「ピアノソナタ第30、31、32番」がリリース予定。
(曲 目)
チャイコフスキー / 歌劇「エフゲーニ・オネーギン」から「ポロネーズ」
チャイコフスキー / ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23
ショパン / 子犬のワルツ (小山実稚恵さんのアンコール曲)
〈休 憩〉
ドヴォルザーク / 交響曲第9番 ホ短調 作品95「新世界から」
ドヴォルザーク / スラヴ舞曲 ホ短調 作品72-2 (オーケストラアンコール曲)
(感 想)
素晴らしい演奏会で、感激しました。最初の「ポロネーズ」から、最高のアンサンブルを聴いている気がして、最後までうっとりと聴き続けていました。ホールがリニューアルされて、音響もよくなっていたことも寄与したのかもしれません。
チャイフスキーのピアノ協奏曲第1番では、小山さんのピアノが、明瞭、明晰な音で奏でられ、そのまま客席まで届いてきていました。アルペジオの一音一音まで表情が付けられて弾いていて、惹き込まれる演奏でした。迫力も、もちろんありましたが、テンポが中庸で、それも僕の好みでした。
秋山さんの指揮ですが、ドヴォルザークの「新世界から」では、しっかりと歌わせ、各セクションの音も揃えられて、音楽が自然に流れているようでした。イングリッシュホルンをはじめ木管のソロもよく、弦の響きも含め、さすがにN響です。コンサートマスターは、篠崎史紀さん。
チラシの裏面