久しぶりに新幹線に乗ったら、備え付けのJR東日本PR誌「トランヴェール6月号」が面白かったので持ち帰りました。明治時代に建てられた東北各地の擬洋風建築を特集していますが、山形県と青森県に多くあり、訪れたくなりました。青森県出身のトランぺッターの作品。
類家心平 (Shinpei Ruike)
LADY'S BLUES (BS Jazz Support 2018年録音)
類家心平(tp, 1974年生)は、自身のリーダー作を何枚も出していて、さらに山下洋輔、板橋文夫、森山威男などベテランミュージシャンから引っ張りだこで、今や日本のトップクラスのトランペッターです。一度だけ、歌手の伴奏で聴きましたが、柔軟なプレイが素晴らしかった。これは比較的知られた曲を演奏したものです。
メンバーは、類家心平(tp)、中嶋錠二(p)、鉄井孝司(b)、吉岡大輔(ds)。東京南青山のジャズクラブ「BODY & SOUL」で、2018年9月に行われたライブを収録したもの。ここでは、スタンダード曲も取り上げていますが、類家心平は、ジャズばかりでなく、ポップ、前衛、クラブと幅広い音楽をやっています。
曲目は次のとおり。
1 A Lovely Way to Spend An Evening (Jimmy McHugh)
2 Speak no Evil (Wayne Shorter)
3 Old Fisherman's Daughter (Dusko jkovic)
4 Bluestruck (Terumasa Hino)
5 Betty (Eric truffaz)
6 Lady's Blues (Roland Kirk)
7 I Fall In Love Too Easily (Jule Styne)
スタンダードとジャズオリジナル曲を選曲しています。特に「Old Fisherman's Daughter」、「A Lovely Way to Spend An Evening」と、好きな曲を演奏してくれているので、まずはそれだけで購入しました。
ミュートプレイを含めて、音色(サウンド)の多様性や音の強弱に拘りながら、類家心平(tp)が柔軟に吹いたアルバム。まず注目したのは、ダスコ・ゴイコヴィッチ作曲の「Old Fisherman's Daughter」で、哀感、優しさが溢れるメロディーで大好きな曲ですが、類家心平の演奏も心に沁みてきます。バラードの「A Lovely Way to Spend An Evening」はかなりロマンティックですが、ウェイン・ショーター作「Speak No Evil」はリズム陣も含めて極めてアグレッシヴです。
CDのジャケット内側にある演奏光景。
解説書にあった、4人のメンバーの紹介。
【類家心平ホームページ】
トランペッター 類家心平 オフィシャルサイト – SHINPEI RUIKE (ruikeshinpei.com)
【JR東日本のPR誌 トランヴェール2021年6月号】
表紙は山形市の旧済生館本館を描いた絵です。
文明開化のシンボルとして、全国各地に擬洋風建築が建設されましたが、県令三島通庸がまちづくりを行った山形には、あっと驚くようなデザインの建物が残っているそうです。
擬洋風建築の面白さを建築史家、建築家の藤森昭信さんが語っています。
上段の写真は、旧鶴岡警察署庁舎。下は、旧済生館本館。
写真は、旧伊達郡役所。
東北各地の擬洋風建築や本格的洋風建築を紹介しています。青森の旧第五十九銀行本館や旧弘前市立図書館あたりも訪れてみたいものです。一番最後に、長野県松本市の旧開智学校校舎(国宝)も掲載されていました。