10月10日に岡谷市カノラホールで、新日本フィルハーモニー交響楽団の演奏会が開かれたので聴いてきました。注目は、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番で、阪田知樹さんがソリストです。
(出 演)
指揮:飯森範親
ピアノ:阪田知樹
管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団
飯森範親さんは、1963年生まれ、桐朋学園大学指揮科卒業。現在、山形交響楽団芸術総監督、日本センチュリー交響楽団首席指揮者、東京ニューシティー管弦楽団ミュージック・アドヴァイザ―、ドイツ・ヴュルテンベルク・フィル首席客演指揮者などを務めています。阪田知樹さんは、2021年エリザベート王妃コンクール第4位、2016年フランツ・リスト国際ピアノコンクール優勝。国際音楽祭へ多数出演、2015年CDデビュー、テレビなどメディア出演も多い。詳しくは下記をご覧下さい。
(曲 目)
バーバー / 管弦楽のためのアダージョ
ラフマニノフ / ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 作品30
〈休憩〉
ドヴォルザーク / 交響曲第9番 ホ短調 作品95「新世界から」
ドヴォルザーク / スラヴ舞曲 ホ短調 作品72-2 (アンコール曲)
(感 想)
バーバーの弦楽のためのアダージョですが、新日本フィルの弦楽セクションの響きが固く、豊かさに若干欠けたので驚きました。最近は、高崎芸術劇場でオーケストラを聴くことが多く、多分、会場の違いでそう感じたのでしょう。その印象は、次第に薄くなったのですが、アンコール曲まで続きました。
ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番ですが、阪田さんのピアノの音が、一音、一音明晰で、迫力がありました。カデンツァも難なくこなして、さすがに旬のピアニストです。できれば、管弦楽の音をもう少し絞ってほしかったのですが、ユジャ・ワンのCDだと、そのへんをうまく処理してあります。
ドヴォルザークの「新世界から」は、ちょっと荒削りでしたが、飯森さんの力がこもった熱演でした。ホルンの音があまり綺麗でなかったなど、今一つのところはありましたが、早い楽章は爽快感がありました。アンコールでスラブ舞曲をやってくれ、サービスが良くて感心しました。
す。
【あらかじめ聴いたCD】
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番、プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第2番
ユジャ・ワン(ピアノ) グスターボ・ドゥダメル(指揮) シモン・ボリバル交響楽団
(2013年2月録音)
これは大好きなアルバムで、愛聴盤です。